大学短歌会対抗超歌合

　「大学短歌バトル２０１５ーー学生短歌会対抗・超歌合」なるイベントが、
角川書店内で行われ、予選を勝ち抜いた８校が参加した。
約３時間、ニコニコ動画で中継されるというので、学生たちは大はりきり。

　　大阪大学・早稲田大学・北海道大学・立命館大学
　　日本大学　神戸大学・京都大学・東北大学
参加した８校は以上。
ＯＢの参加者は、小島ゆかり、小島なお、穂村弘、岩内敏行、小生の５人。

大番狂わせで、東大が予選落ちしたと話題になっていた。
トーナメント方式で、一回戦、準決勝、決勝、と勝てば３回たたかうことになる。
優勝候補とされていた早稲田、京大が途中でやぶれ、決勝は、北大と東北大の対戦。

①題・「サラダ」　
朝焼けのすすきの白く光りをりピンサロ「サラダ記念日」開く　北大　内藤瑳紀
君の手にも葉脈がある　食卓に春の日射して満ちゆくサラダ　東北大　工藤玲音
②題　「裏」
耳裏のにおいを嗅いでいる獣よく人間をがんばっているね　北大　今井心
伝へたきことほど高くうたはれて裏声は私の起す風　　　　東北大　浅野大輝
③題　「昭和」
この恋も大風呂敷も消えちまえ昭和歌謡風フェードアウトで　北大　中村美智
平成七年生まれの昭和の子　黒髪捨てて朝焼けを待つ　東北大　布谷みずき

　結果は、①北大　②東北大　③北大の勝で、北大の優勝ということになった。
①など、なかなかの作だと思う。
たまたま読んだ今年の「文藝賞」受賞作、李龍徳『死にたくなったら電話して』は、
早朝から開店しているピンサロの女性が主役で登場する。朝から開店しているピンサロもあるのだ。

ニコニコ動画の数字では、１２００人ほどが視聴していたらしい。まあまあの数だという。
こういうかたちでも、不振がつづいていた大学短歌会が盛り上がってくれるとうれしい。
来年の第２回を期待したい。