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真の動物福祉牧場を目指して

伝説的な戦い

 私はあまりハードボイルド小説を読みませんが、多くの人がそれを好む理由は解ります。
 それは本(物語)の醍醐味が想像力を刺激するコトで、リアルな戦闘シーンほど刺激的な文章は他に無いからでしょう。

 なので今回もなるべくリアルに「伝説的な戦い」を描きますが、まずはそこまでの経緯を語る必要があります。
 それはスラムのギャング団の反撃によってリタメイの師匠が拉致されてしまい、リタが助けに行く設定とします。

 ギャング団はこの決闘を「スラム最強」を賭けたイベントとし、夕暮のアパートの屋上で多くの観衆の元で行います。
 インドの家はどこでも屋上を活用し、涼しい夕暮れ時にはよく凧揚げなどをしています。

 リタの相手は「スラム四天王」と呼ばれる男達で、まずはプロのボクサーが挑戦します。
 そのフットワークは軽快で、リタは基本的に防戦主体なので屋上の隅に追い込まれます。
 アパートは2階建てで柵は無く、ボクサーはリタの投げ技を警戒して慎重に攻めますが、決めに行ったパンチを半身でかわされ手首を掴まれます。

 そこでリタは合気道で一番基本的な「一の形 四方投げ」を繰り出します。 これは相手の背後に回り込みながら手首を捻り、それを回転しながら振り下ろすコトで四方向へと自在に投げ飛ばす技です... ボクサーは屋上から転落して肩から落ち、脱臼して戦闘不能となります。

 二人目の相手は華奢な男で、両手にナイフを持ちその残忍さで鳴らした男でした。
 リタはそうした男には容赦せず、自分から歩いて向かって行きナイフの突きをかわして、手首を掴み「三の形」にキメます。

 これはまず手首を右手と肩でロックし、左手で相手の腕を手首の方向へ引き絞るように捻ります。
 これは下方向への捻りで、それに身体の回転も加えると相手は地面に突っ伏します。 
 そこから正座の形の両膝で相手の肩を挟み、逆手に捻り上げた腕を抱き込む様にして回転します... ナイフ使いの腕は折れ、再起不能となります。

 三人目はムエタイ選手で、腕を掴まれないよう蹴りだけで挑みます。
 リタは正座の姿勢のまま戦う「五の形」を取り、低い姿勢で相手の攻め手を奪います。
 ムエタイ選手は足払いを得意としましたが、座っている相手には通用しないので攻めあぐね、またリタの方から「膝行(しっこう)」で間合いを詰められます。

 この動きを初めて見る彼にはリタがどう回転して来るか読めず、蹴りは空を切って軸足をリタに掴まれてしまいます。
 そこからリタはムエタイ選手の背後に一気に立ち上り、彼を顔面から地面に叩きつけます。 続いてまた正座で彼の膝を挟み、足首を持ち上げて抱き込みながら回転します... 彼は当分の間松葉杖と暮らすコトになります。

 こうした一方的な戦いを観ても、四人目のボスは一向に動じません。
 それは彼が巨体のレスラーで、リタの師匠は彼のブッ太い腕を掴んでも何も出来なかったからです。
 彼女は逆にレスラーから掴み返されて締め上げられ、彼に掴まれて無事にすんだ者は一人もいませんでした。

 しかし今度もリタは恐れずレスラーに向かって行き、二人続けて逃げ腰で敗れたのでレスラーも前に出ざるを得ず、それを狙った「四の形 入り身投げ」が炸裂します。
 
 リタを掴もうとして前に出た腕を彼女は掴み、前に引っ張る回転でバランスを崩します。
 つんのめったレスラーは倒されまいと踏ん張りますが、その顎を逆回転のリタの手が掴み持ち上げます。
 レスラーは平衡感覚を失って地面から足が離れ、観衆はリタが四倍もの体重を持つレスラーを宙に浮かせるのを目撃します... 彼はリタの旋風に巻き込まれて90度に捻られた首から落ち、気絶して下半身マヒの後遺症が遺ります。

 こうして僅か3分足らずで「スラム四天王」は倒され、観衆はそれを動画に撮っていて拡散します。
 この動画はスラムだけでなくインド中に旋風を巻き起こし、リタメイは「戦いの女神カーリー」と讃えられる様になります。

 

 
 

 
 

 
 
 
 
 
 

 
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