水は生命の母であり、全ては水で経がっているので、当然それについては多くの詩が有ります。
「古今和歌集」などを紐解けば沢山「水の詩」が出てきますが、それよりも現代人には「歌」の方が良く心に響くかと思います。
日本を代表する「歌姫」中島みゆきは、「水」という詩を「ララバイ・シンガー」で歌っています。
これはかなり完成度の高いアルバムで、「水」はそこで重要なパートを担い、「あなたが私の探し求めていた水」と歌われています。
次に日本を代表するブルースシンガー、新井英一の「心の水」を紹介します。
これは「ジャパン」というライブアルバムの二曲目に入っており、「心の水が枯れない内に 旅に出よう」と歌われています。
ブルースシンガーと言えばブルース-スプリングスティーンも外す訳に行かず、彼の出世作「The River」でも「心の水」が歌われ、 ~人はみな水を求める旅人で夢は枯れても命ながるる~ といった詩です。
日本に戻りまして、ナチョラルサウンドのテクノアレンジで第一人者の細野晴臣から、「ハム・ガラ・サジャン」を紹介します。
これは水の泡が弾ける音をフィーチャーした楽しい曲で、アルバム「コチンの月」に入っています。
水の音と言えばやはり海の音で、海と言えばハワイのジャック-ジョンソンが第一人者でしょう。
彼のギターと歌声には特別な「温かみ」があり、男性アーティストでは一番綺麗な「水」を宿すヒトのような気がします。
もちろんこれは私の主観的ノスタルジーに過ぎませんが、女性アーティストではシセルが一番綺麗な水の結晶を持つ気がし、彼女の歌声は周りの多くの「水」にもポジティブな共鳴を与えるかと思えます。
シセルは北欧の歌姫で、色んな言葉で歌っている幅広いベスト盤の「Summer Snow」がお勧めです。
もう一曲だけ、特に思い入れのある「水」をフィーチャーした曲を紹介します。
それはロジャー-ウォーターズ(Pink Floyd)の代表作の一つ「原子心母」の、ラストを飾る「アランのサイケデリックな朝食」で、これはインドの楽器をフィーチャーしたインストロメンタル曲です。
ここでは蛇口から滴る水の音や、料理で水を使う音、水を飲む音などもフィーチャーされており、それらは最後のセリフ「Overheading blank (空白に向かって出発する)」と共鳴して、流れ行く人生を象徴している様に思えます。
終わりに、雪の結晶は誰でも撮れると言う記事を紹介して置きます。
神秘的な「水の芸術」を自分で撮れるなんて、実に素晴らしいコトだと思います。