「恋のマイアヒ」のキャラクター「のまネコ」をめぐる一連の問題で、エイベックス・グループ・ホールディングスは9月30日、CDに収録されている特典Flashムービーを今後は付けず、「のまネコ」の図形商標の登録出願を中止するよう、同キャラクターの著作権を持つ会社に依頼すると発表した。
そもそも「のまネコ」問題とは、エイベックスが発売したCD「DISCO-ZONE~恋のマイアヒ~」が発端となった。9月、収録されたムービーに登場するキャラクターを「のまネコ」として、エイベックスネットワークスがキャラクターグッズの販売を始めたのだが、この「のまネコ」は掲示板サイト「2ちゃんねる」で長年愛されているモナーやモララーというキャラクターにそっくりなのだ。というかそのままである。
エイベックスによると、のまネコは「マイアヒ・フラッシュのイメージを残しつつ新たなオリジナリティを加えて別のキャラクターとして描き下ろされたものであり、もちろん『モナー』とは異なるものとして作っていただいたもの」だった。「まったく別物であり問題ないと考えていた」ため、海賊版対策として、のまネコの著作権を持つ会社に商標登録出願をしてもらった、とのこと。
こういったことからいわゆる2ちゃんねらーを中心にネットユーザーが猛反発した。
「ネット上のキャラクターを改変して金儲けに使うのは納得できない」
エイベックスに問い合わせや抗議をする人が続出するものの、エイベックスの返答は
「のまネコ」はモナーやモララーとは別キャラです。
「のまネコ」と「モナー/モララー」との決定的な違いについては答えられません。
このような返答ばかりだった。その後も「のまネコ」について
「モナー」などのアスキー・アートにインスパイアされて映像化したもの
皆様において「モナー」などの既存のアスキー・アートキャラクターを使用されることを何ら制限するものではございません
本来制限されるものとは思えないが。インスパイアで片付けられるとも思えない。
大手マスコミからは目立った報道はなかったものの、ネット上では大きな問題となって至るところでエイベックスに対する批判が広がった。簡単に言えば、2ちゃんねるで有名なアスキーアートであるモナーをエイベックスがパクって儲けようとしているといった感じだ。エイベックスは音楽業界でも大手であり、コピーガードのかかったCDを販売しているような著作権に対して厳しい企業のはずが今回のような軽率な行動を取っていて、呆れざるを得ない。
そんな中で2ちゃんねるの管理人であるひろゆき氏も黙ってはおらず、エイベックスに反撃を始めた。9月24日付けで、エイベックス・グループ・ホールディングスに対する質問状を公開した。内容は「のまタコ」というキャラクターの独自展開を考えており、商標登録とグッズ展開に当たって問題がないことを確認するもので、質問状に対して7日以内に返事がない場合は、黙殺されたと解釈するというものだった。
これはエイベックスのやり方をそっくりそのまま突きつけたものだ。どういうことかというと、この「のまタコ」という新しいキャラクターはエイベックス所属の浜崎あゆみのシンボルマークにそっくりなのだ。ひろゆき氏は
今回出願する商標につきましては、あくまでもグッズとして展開されるキャラクターの「のまタコ」のみであり、当然のことではありますが、わたしたちが、「浜崎あゆみロゴ」の利用に対して権利を主張することは一切ありません。
と説明している。
以下はひろゆき氏が参考にしたというエイベックスの公式発表の一部である。(既に削除されている)
今回出願した商標につきましては、あくまでもグッズとして展開されるキャラクターの「のまネコ」のみであり、当然のことではありますが、わたしたちが、モナーの利用に対して権利を主張することは一切ありませんし、他のアスキーアート (例:しぃ、モララーなど)に対しても同様です。再度申し上げますが、あくまでも商品開発における「のまネコ」に限定した商標登録出願でしかありません。
実に2ちゃんねるらしい面白い対抗策である。これに対して果たしてエイベックスはどう出るのかが注目されていたのだ。
そして返答期限である今日、エイベックスは商標登録を取り下げるという何ともお粗末な結果となったのだった。
私たちは、「のまネコ」は「モナー」とはまったく別物であり問題ないと考えていたからこそ、海賊版に対抗すること等を考えてごく普通に商標登録出願をしてもらったのですが、皆さんの気持ちの中では、「同じようなもの」というように捉えられたのだと思います。正直なところ、私たちは、別物ではあるものの、上記のとおりアスキーアート文化をバック・グラウンドとしてもつマイアヒ・フラッシュの知名度が「のまネコ」グッズ販売の一助になると考えておりました。しかし、このことが原因で今回の混乱を招いた以上、直ちにマイアヒ・フラッシュの提供を中止し、「のまネコ」の図形商標の登録出願も取り下げることで、皆さんに安心していただこうと決心した次第です。
エイベックスの公式発表からは謝罪の気持ちが見えず、あくまで「のまネコ」は「モナー」とはまったく別物であると強調しており、往生際の悪さが見えるものの、一応はこの問題に1つの決着が着いた。
個人的には2ちゃんねるやモナーを擁護する気はないのだけど、エイベックスのやり方はどうかなって疑問に思う一連の問題だった。1つ言えるのはエイベックスは今回のことで相当株を下げたんじゃないだろうか。自社製品の著作権にはかなりうるさいくせにって思ってしまう。今年の流行語大賞は是非とも「インスパイア」(=パクリ)にとってほしいものである。
ちなみに2ちゃんねるにエイベックスの社員に対する殺人予告が掲載されたそうで、殺人予告は明らかに反社会的であり、見過ごせないとして被害届を出すという。抗議や批判をすることは理解できるが、いくらなんでもこういうことはしてほしくないと思う。
そもそも「のまネコ」問題とは、エイベックスが発売したCD「DISCO-ZONE~恋のマイアヒ~」が発端となった。9月、収録されたムービーに登場するキャラクターを「のまネコ」として、エイベックスネットワークスがキャラクターグッズの販売を始めたのだが、この「のまネコ」は掲示板サイト「2ちゃんねる」で長年愛されているモナーやモララーというキャラクターにそっくりなのだ。というかそのままである。
エイベックスによると、のまネコは「マイアヒ・フラッシュのイメージを残しつつ新たなオリジナリティを加えて別のキャラクターとして描き下ろされたものであり、もちろん『モナー』とは異なるものとして作っていただいたもの」だった。「まったく別物であり問題ないと考えていた」ため、海賊版対策として、のまネコの著作権を持つ会社に商標登録出願をしてもらった、とのこと。
こういったことからいわゆる2ちゃんねらーを中心にネットユーザーが猛反発した。
「ネット上のキャラクターを改変して金儲けに使うのは納得できない」
エイベックスに問い合わせや抗議をする人が続出するものの、エイベックスの返答は
「のまネコ」はモナーやモララーとは別キャラです。
「のまネコ」と「モナー/モララー」との決定的な違いについては答えられません。
このような返答ばかりだった。その後も「のまネコ」について
「モナー」などのアスキー・アートにインスパイアされて映像化したもの
皆様において「モナー」などの既存のアスキー・アートキャラクターを使用されることを何ら制限するものではございません
本来制限されるものとは思えないが。インスパイアで片付けられるとも思えない。
大手マスコミからは目立った報道はなかったものの、ネット上では大きな問題となって至るところでエイベックスに対する批判が広がった。簡単に言えば、2ちゃんねるで有名なアスキーアートであるモナーをエイベックスがパクって儲けようとしているといった感じだ。エイベックスは音楽業界でも大手であり、コピーガードのかかったCDを販売しているような著作権に対して厳しい企業のはずが今回のような軽率な行動を取っていて、呆れざるを得ない。
そんな中で2ちゃんねるの管理人であるひろゆき氏も黙ってはおらず、エイベックスに反撃を始めた。9月24日付けで、エイベックス・グループ・ホールディングスに対する質問状を公開した。内容は「のまタコ」というキャラクターの独自展開を考えており、商標登録とグッズ展開に当たって問題がないことを確認するもので、質問状に対して7日以内に返事がない場合は、黙殺されたと解釈するというものだった。
これはエイベックスのやり方をそっくりそのまま突きつけたものだ。どういうことかというと、この「のまタコ」という新しいキャラクターはエイベックス所属の浜崎あゆみのシンボルマークにそっくりなのだ。ひろゆき氏は
今回出願する商標につきましては、あくまでもグッズとして展開されるキャラクターの「のまタコ」のみであり、当然のことではありますが、わたしたちが、「浜崎あゆみロゴ」の利用に対して権利を主張することは一切ありません。
と説明している。
以下はひろゆき氏が参考にしたというエイベックスの公式発表の一部である。(既に削除されている)
今回出願した商標につきましては、あくまでもグッズとして展開されるキャラクターの「のまネコ」のみであり、当然のことではありますが、わたしたちが、モナーの利用に対して権利を主張することは一切ありませんし、他のアスキーアート (例:しぃ、モララーなど)に対しても同様です。再度申し上げますが、あくまでも商品開発における「のまネコ」に限定した商標登録出願でしかありません。
実に2ちゃんねるらしい面白い対抗策である。これに対して果たしてエイベックスはどう出るのかが注目されていたのだ。
そして返答期限である今日、エイベックスは商標登録を取り下げるという何ともお粗末な結果となったのだった。
私たちは、「のまネコ」は「モナー」とはまったく別物であり問題ないと考えていたからこそ、海賊版に対抗すること等を考えてごく普通に商標登録出願をしてもらったのですが、皆さんの気持ちの中では、「同じようなもの」というように捉えられたのだと思います。正直なところ、私たちは、別物ではあるものの、上記のとおりアスキーアート文化をバック・グラウンドとしてもつマイアヒ・フラッシュの知名度が「のまネコ」グッズ販売の一助になると考えておりました。しかし、このことが原因で今回の混乱を招いた以上、直ちにマイアヒ・フラッシュの提供を中止し、「のまネコ」の図形商標の登録出願も取り下げることで、皆さんに安心していただこうと決心した次第です。
エイベックスの公式発表からは謝罪の気持ちが見えず、あくまで「のまネコ」は「モナー」とはまったく別物であると強調しており、往生際の悪さが見えるものの、一応はこの問題に1つの決着が着いた。
個人的には2ちゃんねるやモナーを擁護する気はないのだけど、エイベックスのやり方はどうかなって疑問に思う一連の問題だった。1つ言えるのはエイベックスは今回のことで相当株を下げたんじゃないだろうか。自社製品の著作権にはかなりうるさいくせにって思ってしまう。今年の流行語大賞は是非とも「インスパイア」(=パクリ)にとってほしいものである。
ちなみに2ちゃんねるにエイベックスの社員に対する殺人予告が掲載されたそうで、殺人予告は明らかに反社会的であり、見過ごせないとして被害届を出すという。抗議や批判をすることは理解できるが、いくらなんでもこういうことはしてほしくないと思う。