友愛学舎生の日常生活がよくわかるブログ

早稲田駅から徒歩5分の場所にある、様々な大学生による自治寮。キリスト教精神に基づいた様々な活動に取り組んでいます。

クリスマス―「あなたがなめくじになることを考えてごらんなさい」

2015-12-26 23:09:32 | 日記
昨日はクリスマスで、僕は大事な人からクリスマスカードをもらいました。
そのカードを読んで、
「神が人間になることがどういうことか少しでも実感したければ、あなたがなめくじになることを考えてごらんなさい」
というC.S.ルイスの言葉を知りました(C.S.ルイスは、有名な『ナルニア国物語』の著者です)。

ちょっと変わったユーモラスな表現だなぁと思いますが、確かにそうだと思いました。クリスマスはイエスの誕生日なのですが、それはまだ存在しなかった子供が誕生する人間の場合と違って、常に神として在った方が、人間として生まれた日なのです。それはあたかも、すでに人間として在ったあなたが、ある時なめくじになるようなそんな日だと、C.S.ルイスは言うのです。

そう考えると、「じゃあ、クリスマスのいったい何がおめでたいの?」と言いたくなります。だって、クリスマスは「あたかもあなたがなめくじになるように、神が人間となった日」なのだから。実際に神であった時には無縁であった、ありとあらゆる人間の惨めさが、人間として生まれたイエスに降りかかりました。寒さ、飢え、渇き、疲労、痛み、死の恐怖、誤解され見棄てられる寂しさ、そして、死そのもの。

でも、いったい何のために??(悪い魔女に無理やり呪いの魔法でもかけられない限り、決してあなたが好きこのんでなめくじになることはないでしょう。それなのに神は自ら選んで人間になったのですから。)

それは、もう人間が誰一人として、自分だけで孤独に苦しむことがないように、すべての人と共に苦しむことをイエスは望まれたから。このように私は信じます。
そして、この苦しみを共に背負うイエスの愛は、時空を超えて、病弱で幼くして亡くなった一人の少女にも体験され、彼女は次のような言葉を残しています。

わたしの咽喉が痛い時
あの子の咽喉も痛み
わたしが夜、咳をする時
あの子も眼をさまして咳をする
わたしがママから叱られて泣く時
あの子もわたしと一緒に泣いている
夕陽にうつるわたしの影法師のように
あの子はいつもわたしと一緒だ
(この詩は、遠藤周作『聖書のなかの女性たち』において紹介されています。)

クリスマスは、苦しむ人たちに希望の光が到来した喜びの日です。でも、その光の輝きは、街中のイルミネーションのようなものではなく、街燈や窓から漏れる明かりが一切ない田舎の闇の深みから見出される星空の美しさのようなものでしょう。

このクリスマスの喜びについて「暗闇に住む民は大きな光を見、死の陰の地に住む者に光が射し込んだ。」(マタイ福音書4章16節)と言われるように。

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