'夜スグリ'

  …悪魔の果実は夜の色――

感傷的な前向きな

2010-07-13 01:53:49 | 日記
お守り。
今日は好きなものをすきなだけ引用します。
台本『センチメンタル・アマレット・ポジティブ』より。
うちの薔薇の学生時代にいらん思いを馳せつつ…

あのね、思うんだけどね、絶対にうちの薔薇、後述のイチ子ちゃんだから。
こんな感じの学友が絶対二人いて、やいのやいの言われつつしてたから。
…という思い込みにより、劇練中に唐突に噎せたり噴いたりして白い目を向けられたの巻。
だってシンクロしすぎてて困る。ごめんNeん家の鮫君。アキラメロ。笑
イチ子=現代の薔薇説を強く支持しつつ、支持者は俺ひとりっていうね。

それにしても他人のガールズトークと恋バナは萌えますね!←

軽く説明。
登場人物は、イチ子、ニ子、サン子、シローの四人。ゴローとかはいないのでご了承を。
女の子たちは女子校の高校生、シローくんはイチ子ちゃんに惚れています。
ところがイチ子ちゃんには好きなひとがいて…
ガールズトークがうやらましすぎる脚本でした。俺もまぜろ!


◆イチ子ちゃんに好きなひとがいました◆
ニ子「ハゲでよければ彼の友達紹介するわよ」
サン子「無職でよければ彼の友達、」
イチ子「いいわよ、別に」
ニ子「あら、お金もちならハゲだって、」
イチ子「違うの、いるの、好きなひと」
ニ子「誰よ」
イチ子「言わない」
ニ子「いいのよ、イチ子、見栄張らなくても」
サン子「そうよ、イチ子、水臭いわよ」
イチ子「ほんとよ、ほんとにいるんだってば」
サン子「いるなら言えばいいじゃんか」
イチ子「あ、サン子そういうこと言えちゃう?男できてから性格変わったんじゃないのっ」


◆イチ子ちゃん、語ります◆
イチ子「私こういう気持ち初めてだしね、どうしたらいいかわかんないの、あの黒髪、大理石のような肌、桜貝のような爪、光り輝くダイヤモンドの瞳、(中略)脚がすらっと伸び…ああ素晴らしき人生!これが恋よね、初恋よね、そうよこれが恋なんだわっ!」


◆シローくんがラブレターをくれました◆
ニ子「きたわよ、イチ子、これよ、これ」
イチ子「…これ?」
ニ子「あんた本当に疎いわねえ」
サン子「カモがネギ背負ってきたようなもんよ」
イチ子「ホモがネギ?」
ニ子「カモよ」
サン子「がんばるのよ、イチ子、この機会を逃したら刺されて死ぬしかないんだからね」
ニ子「ああいう爽やかな顔して内股で歩く男はね、気が弱いから扱いが楽なのよ」
サン子「言うことなんでも聞きそうね」
イチ子「ちょっと待ってよそんないきなり」
ニ子「恋なんていきなりよ」
サン子「ムラムラムラムラしてんでしょ」
イチ子「好きでもないのに」
ニ子「好きになればいいじゃない。なったつもりで付き合ってれば、そのうち本気になれるわよ」
サン子「ぜいたくなのよ、男なんて使ったら捨てる、常識よお」
ニ子「上手く使えばいいじゃない」
イチ子「んな無茶苦茶な」
(中略)
イチ子「…やだもん、そんなの」
ニ子「じゃあ、がまんしなさいよ」
イチ子「好きなひといるのに」
サン子「そんなのいいのよ、とにかく男と付き合っちゃえば」
イチ子「私の好みはどうなるの」
サン子「ぜいたく言わない!」


◆キレる◆
イチ子「なにあんたまでイラついてんのよ」
ニ子「あんた私のことアンタアンタって呼ぶけど、私あんたのことアンタアンタって呼ばないんだから、あんた私のことアンタアンタって呼ばないでよね、あんたっ」


◆すきなひと◆
イチ子「(前略)ほんとずっとニ子ちゃんのこと好きだったんだから私ずっとがまんしてたんだから、きらわれたくないから、好きなのにずっと言えなかったんだから……」
ニ子「……………はい?」
イチ子「……ニ子ちゃんが好き」
ニ子「……あ――」
イチ子「……嫌いになってもいい……ほんとはやだけど、でももうダメ……私、おかしいのかもしれない……でも、私ニ子ちゃんが好きだ……」


◆独白・谷川俊太郎◆
シロー「かいだんのうえのこどもに
きみははなしかけることができない
なくことができるだけだ
かいだんのうえのこどもがりゆうで

かいだんのうえのこどもに
きみはなにもあたえることができない
しぬことができるだけだ
かいだんのうえのこどものために

かいだんのうえのこどもはたったひとり
それなのになまえがない
だからきみはよぶことができない
きみはただよばれるだけだ」


◆カミング・アウト◆
サン子「……私の友達の女の子でさ、(中略)……そういう女の子……どう思いますか」
シロー「嫌いです」
サン子「でしょお!私も!そおゆう女、だいっきらい!!…最低よね……」


◆ごきげんよう◆
・ゆっくり背を向けるイチ子。明かりが拡がっていくと、ニ子とサン子が手を振っている。
ニ子・サン子「おはよう!」
イチ子「おはよう!」
(中略)
イチ子「……行こっか」
サン子「よっしゃあ、行くぞおっ」
イチ子「元気でね」
サン子「うん、元気で」
ニ子「ごきげんよう」
・三人、互いに深々と例をする。そして、手をしっかりとつないで、高く、―――


◆ラストシーン◆
シロー「……空が、青いなあ」


…長ッ。調子に乗るといかんですね。
ところで思ったのだが、薔薇、学生時代にちゃんと告白しなかったんだよなあ。
してたらそれはそれで展開ががらりと変わったのでしょうけど。
だって、ねえ、と思わず言いたくなる先輩の台詞思い出してまた噎せてた。
今からでも過去を捩曲げてえな…★