ふれあいの里“よねがわ”

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足踏み式脱穀機のrenewal

2013年01月10日 | 文化

 現在は機械化が進み、短時間で大量の脱穀作業ができる。私の小さい頃には、田の中の任意の場所に担いで移動し、その場で発動機を動力に胴を回転させる脱穀機があった。当時は高価なものであったのか隣近所の何軒かで購入し、順番を決めお互いに寄り合い助け合い(手間替え)数日間をかけて稲こぎをしていた。稲束の根元を掴み回転する機械で穂先の籾を採る。ハゼに掛け乾燥させた稲束を機械の所まで運ぶ、籾を落とした藁束を嚢にする手伝いをしたのも、もう50年も前のことである。

  この脱穀機が出回る前に活躍していたのが足踏み式脱穀機である。ハイベスター、コンバインにしても、このシンプルな脱穀の方法は代わらない。実際にこれで稲をこいでいるところは見た記憶が無いが麦や大豆、蕎には使っていた。最近蕎を植え、収穫して自分でうつ人が増えた。蕎の茎は柔らかく今時の機械ではなかなか上手くできないから、人力で力の加減ができる足踏み式脱穀機が重宝されている。

 先日、古い機械を譲り受けた、昭和の始め頃に製作されたもののようだ、あちこちにガタが有り、虫くいや腐りも進んでいるのだが、胴の部分は金具もしっかりしておりリニューアルに挑戦した。寝正月を返上しコツコツとすこしづつ1週間かけて完成した。

 寸法を記録しながら解体していくと、「なるほど」と感心する配慮がなされている。台唐も同じように組み立てる手順や寸法等道具としての使い勝手の良い先人の技が随所に現れていて、それを学びとることが物を造る楽しみであり夢中にさせてくれる。

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