原田芳雄主演で「大鹿村騒動記」という映画もあった。
大鹿村に300年の昔から伝わる地芝居で、演じるのは
村人たち。私もじかに観る機会があったが、さすがに見事な
ものだった。
同じ下伊那郡にある下條村にも下條歌舞伎がある。
これも大鹿村同様、300年の伝統を誇り、保存会に
よって大切に守られている。
本日はその下條歌舞伎を観劇。

和太鼓の演奏。

子供たちによる太鼓演奏。

……などがあり、いよいよ歌舞伎の始まり。
演目は「菅原伝授手習鑑 松王屋敷の場」。
素人役者さんとはいえ、発声も所作もなかなかのもの。
前の方に見える無数の白いものは紙に包まれた投銭。
日々、変わりゆく横浜もドラマチックだが、長い歴史を
粛々と引き継いでいく村の文化にも胸を打たれた。

三年目となった冬のS村暮らし。
湯たんぽとストーブは欠かせない。
でも晴れた日の昼間は日差しが暖かく、
裏の畑に出て、思い切り体を動かしたくなる。
白菜、ほうれん草、春菊などが育ってきた。
お向かいの師匠に「里芋はみやましく(きちんと)
できたねえ。けど、ほうれん草も白菜も、
ほれほれ、虫がおるでないか! 捕るだよ、ちゃんと!」
と叱咤激励されながら、老ドラゴンは害虫退治に
余念がない。
大根は今年も股割れだったが、なんともお行儀よく
足を揃えている。素朴で清純。

一年か二年前は、こんなしどけない姿だったけどねえ。
