戦後まもなくの団塊世代生まれ。
敗戦国の劣等感を背負い、なにもかも
古臭く見えた自国に比べ、まだ見ぬ
海の向こうの国は、すべて輝いて見えたのだ。
その夢は大人になってから叶い、
プライベートでも仕事でも、かなり
いろんな国に行くことができた。
ようやく自国の文化に目を向けるように
なったのは、中年になってから。
なんで今頃……と不明を恥じるとともに、
無関心だった年月が残念でならない。
中年から高年へと移り変わるころ、
今度は自国どころかもっと身近な
住まいの「ご近所」の歴史や自然、人などに
心惹かれるようになった。
これは旅に出る体力がなくなったこともあるが
ご近所歩きの達人ともいうべき友人たちに
恵まれたおかげだろう。
今回歩いたのは、14年間暮らした南区の「ご近所」。
いつもの生活圏や散歩ルートだったあたりを
ノスタルジック・ウォーキング
横浜三大商店街のひとつと称される庶民的な横浜橋商店街。

歌丸師匠、あなたがおっしゃるなら、
決してマスクは外しません。

ばったり会ったのは、拙著「女たちのアンダーグラウンド
戦後横浜の光と闇」にインタビューで登場してくださった
和田光男さん。彼を挟んで、紹介してくださった友人の横関和子さんと私。

住宅街にひっそりと存在する青龍弁財天。

個人のお宅が管理しておられるのだが、
なりたちにはミステリアスは逸話がある。
詳しくはこちらをどうぞ。
「ご近所ミステリー 青龍弁財天」2012年2月
https://blog.goo.ne.jp/yokohamaneko/e/fcd246f8f583870e6ebe3d26c668902d
ほかにも坂を上ったり下りたり、私にしては
かなり歩いたが、締めの夕食は市庁舎二階にある
「TUSBAKI食堂」。横浜の地産地消を牽引する人気店だ。



見た目も味も食材も、心とお腹がときめくお料理ばかり。
しかもお値段は決して高くない。


この日のハイライトは、ずっと気になっていた「小松菜丼」。
ちりめんじゃこと海苔がまぶしてあるとはいえ、
生の小松菜が御飯に盛られているだけの丼って……と
首をかしげるでしょ?
これが、あなた、ほんとに美味しいのです!
どんな丼にも負けてません。
騙されたと思って召し上がれ。
ほんのり胡麻が香ります。
スーパーで買ってきた小松菜では無理です。
地元の、トレトレの、新鮮このうえない小松菜だからこそ、
このしゃきしゃき感が味わえるのでしょう。
