冬桃ブログ

ロックでブルースなご縁

 おととい、AMI☆TAMEさんの「TAMEさん還暦祝いライブ」
に行ったら、エディ潘さんに会えた。
 知り合ってもう22年もたつのに、
いまだ、私は緊張する。
 初のノンフィクション「天使はブルースを歌う」
は、この人の個性あってこそ世に出すことができたのだ。



 翌朝、内田裕也さんの訃報をテレビのニュースで知った。
 裕也さんは私のデビュー作「花園の迷宮」に
役者として出演された。
 原作にはない役だった。

 そのからみで女性誌の対談があった。
 非常にシャイな方で、向かい合って座ると
真っ赤になり、緊張もあらわに俯いてばかり。
 私もロックミュージシャンと会うのは初めてで
なにを話してよいのかわからない。
 私は30代の後半。裕也さんは8歳上だから
もう40代後半だった。
 なのに、奥手な中年男女のお見合いみたいに、
二人とも困った顔で黙ったまま。
 裕也さんがようやく口を開いたかと思えば、
「あの……、山崎さん、ご趣味は……」

 結局、対談は、ほかの記事を寄せ集め、
編集部が、さも会話しているかのように作り上げてくれた。

 これが1986年のことだったが、
次の年明けに開催されるニューイヤーズロックに、
裕也さんが招待してくださった。
 私はこの年の紅白歌合戦審査員の一人だったのだが、
番組が終わるやいなや、NHKが出してくれたハイヤーで、
フェスティバル会場へ駆けつけたものだ。

 再会はそれから約10年余り後。
 初めてのノンフィクションを書くため
エディ潘さんに密着取材し、小田原競輪にまでついていった。
 そこで裕也さんにばったり。
 ちゃんと覚えていてくださった。
 エディさんと裕也さんは親しい。
 ほかにも人がいたが、みんなでお茶を飲みに。
 そのとき、競輪好きの男ばかりの中で
私が話から外されてしまわないよう、
終始、気を遣ってくださったのが裕也さんだった。

 で、その後、バーへ移動。
 お酒が入った後のどたばたハプニングは
「天使はブルースを歌う」に遠慮なく書かせていただいた。

 来月、この本が復刻される。
 裕也さんの愛すべきふたつの面を
知っていただけたらと願わずにはいられない。

 裕也さん、ほんとうにありがとうございました。
 あちらの世でも、どうかやんちゃにロケンロール!

 
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