冬桃ブログ

春の贅沢

 畑には連作(昨年と同じ場所に同じものを植えること)を
してはいけない野菜が多くある。
 老ドラゴンはついこないだまで、植え替え場所を図にして、
パズルのように「ここかな」「いや、こっちのほうが」と
睨めっこしていた。
 どうやらそれも決まったようで、今度はそれぞれの畝を作る。
 掘り返したがやし、地中深く根を張っているスギナをとる。
 あまりにも根が深いので、最後まで取れることはなかなかない。
 私の花畑も、新しく植えるところはこの掘り返しを
やるのだが、力がないのでスコップを奥まで刺せない。
 こちらもついでに、と老ドラゴンにお願いする。
 掘り返した大きな土の塊から、ひとつひとつ、丁寧に
スギナの根を引き抜くわけだが、少しでも根や葉が残っていると
またすぐ甦り、凄まじい速さで成長し、あたりを蹂躙する。
 果てしなき戦いである。


 労働のご褒美は食卓。
 ご近所や大家さんファミリーから、日々、美味しいいただきもの。
 つい先日、シイタケをいっぱいいただいたとばかりなのに、
相次いで、タケノコ、ワラビ、タラノメ、コゴミ、オコギと、
春ならではの味覚が届いた。
 どれも超新鮮な採れたて!

 コゴミ。さっと茹でてマヨネーズで。


 タケノコ。炭火で焼いたり、天婦羅や煮物にしたり。
 老ドラゴンはメンマをこしらえるそうだ。
 
 
 初めて見たのが、写真右上の「オコギ」。


 ちょっと見、背の低い(3センチくらい)草のように見える。
 しかしこれは細い木の幹に、まるで若葉のように
出て来るらしい。長野の中でも、この下伊那郡でしか
食べられていないそうだ。
 さっと茹で、お浸しでいただいてみた。
 鰹節と醤油ををかけて。
 かそけき風情なのに、シャキシャキした食感!

 ワラビは灰であく抜きをして生姜醤油で。
 タラノメはもちろん天婦羅。

 それぞれいろんな食べ方ができるのだが、まずは
シンプルにいただいき、贅沢な季節の味に感動した。

 明日からは、しばしここを離れる。
 横浜に戻ると、あっという間に3キロくらいは太る。
 ちゃんと体を動かし、野菜をたっぷり食べて、
規則正しく寝起きする……そういう暮らしとの差を、
毎回、思い知らされる。



 
 
 
 
 
 
 
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