お稲荷さんですから狐がいるのはあたりまえですが
私の大好きな蛇神さまも多数おられます。
どちらも「食」を護る神様ですね。
この日は年に一度の例大祭。
しかも崖の上の方にある祈祷所が解体されるとあって
なにがなんでも行きたいと、金沢区から駈けつけました。
住宅街の奥にあって、私など何度行っても独りでは
辿り着けません。素朴な神社で創建ははっきりしないようですが
古くから地元の人々に愛されてきたのは確かでしょう。
向かって右端、鳥居の前にある、樽のようなものを
覚えておいてください。これを使って神秘な神事が行われます。

さて、宮司さんが太鼓を打ち、ご祈祷の始まり。

参列者たちは神妙に聴き入ります。
本来はこの崖の脇にあるなかなかきつい石段を上がり
上の祈祷書で行われます。
しかし高齢者も多くなったということで、今回は下で。

先ほど「覚えておいて」と記した樽のようなものは
お釜の上に載せてあります。宮司さんはお釜に火を投じ、
樽状のものに米を少しずつ入れていきます。
やがて湯気が出てきました。
これは古来から伝わる釜鳴神事というもので、
釜が鳴り出すとその年は良いことがあると言われています。
私は何度か参列していますが、鳴らなくてがっかりした年も
鳴り出して、その音の大きさに驚いた年もありました。
さて、今年はどうか……とわくわくしながら待つのですが
鳴らないのですねえ、なかなか。
ご祈祷を終えた宮司さんも「鳴りませんねえ」とややあきらめ顔。
で、境内から崖上の祈祷所まで、西森稲荷ワールドを
楽しませていただくことにしました。
狛犬(残念ながら片方は写真がぼけぼけ)。

象もいます。

おお、白い箱の中にさっそく蛇神様が!

ここにも。

ちょっと足元がおぼつかない感じの石段を上がると
途中には……。
狼かな?

旅の安全を護る猿田彦神。

狐集団がいたるところに。



向かって左、柱の陰には大黒様。右の大きな狐の足元には
七福神の乗った宝船。

台風被害で解体されることになった崖上の祈祷所。

西森稲荷大神 ご由緒。

ここにも蛇神様たちが。


おもかる石。持ち上げてみて「案外軽い」と感じたら願いが叶うとか。
ぎっくり腰になるといけないので私はパス。(案外重いと悲しいし)

祈祷所の裏も、崖に沿って狐ワールド。

下を見下ろすとこんな感じ。けっこう、ここは高所。

さて堪能して下へ降り、そろそろ帰ろうかと思ったその時、
「グォン、グォン」という異音が耳に。
釜が鳴った! 宮司さんも残っていた参列者も大喜び。
私はスマホで撮り、ちゃんと録音までしたのですが
それをここにはアップできず、FBでもうまくいかず、
従って、これを読んでくださったかたにも
聴いていただくことができません。
でも鳴ったのです。
この音であのウイルスも退散してくれますように!
やはり音はありませんが、数年前、初めてこの釜鳴を
聴いた時の感激がこちらのブログです。
よろしければご一読ください。
「神秘の釜鳴神事」
https://blog.goo.ne.jp/yokohamaneko/e/5113ddd76f22a2a5dc818afc2a416b9f