時刻は19時くらいだったと思う。
いつぶりかと思わせる激しい雨と風。
耐えかねて、淡島通りというところから下北沢の駅まで、
AOEと2人タクシーに乗ることにした。
中途半端な時間で、なかなかタクシーが通る気配がなかったが、
待つこと数分、1台のタクシーをつかまえることができた。
「下北の駅までお願いします。」
『はい』
白髪混じりのベテランドライバーといったところか。
…と思った次の瞬間、一方通行の道を堂々と逆に入って行く。
逆走タクシー
…なるほど、型にはまらず、迅速に客を目的地に運ぶためには、
多少の違反はするが、その経験に裏打ちされた、
捕まらないという自信があるのだろう…
客のドキドキをよそに数分間逆走のベテラン。
そろそろ見慣れた道に出るだろう。
『あら~、1本入る道間違えたね~』
見慣れた淡島通りに出る。
まさにこのタクシーに乗車した場所だ。
こんなときでも冷静さを失わず、おちゃめに言うあたり、
さすが、ベテラン。
『交番の向こうの道を入らないといけなかったんだよ~。
交番の手前で曲がっちゃったんだね~。』
丁寧な解説が入る。
客に今の状況を的確に伝える、さすがベテラン。
なるほど、この交番か。
この交番を…素通りしていくぞ、ベテラン。いいのか?
『ありゃ~、またやっちゃったよ。』よくなかったようだ。
『Uターンするね。』そうしてくれ、おっさん。
『夜の道は感じが違うから…』それはいいわけだ、おっさん。
かくして、普段の倍の時間かけて無事(?)下北の駅周辺に到着。
料金は初乗り料金でよいとのこと。まあそうだろう。
660円でネタが増えたと思えばもうけもん。
支払いを済ませ、降り、タクシーの方を振り返ると、
助手席の窓をノックする娘がひとり。
「お嬢さん、そのタクシーに乗ってはいけないよ。」
と言いたい気持ちを、グッとこらえ、
すっかり雨の上がった道を駅へ向かった。
いつぶりかと思わせる激しい雨と風。
耐えかねて、淡島通りというところから下北沢の駅まで、
AOEと2人タクシーに乗ることにした。
中途半端な時間で、なかなかタクシーが通る気配がなかったが、
待つこと数分、1台のタクシーをつかまえることができた。
「下北の駅までお願いします。」
『はい』
白髪混じりのベテランドライバーといったところか。
…と思った次の瞬間、一方通行の道を堂々と逆に入って行く。
逆走タクシー
…なるほど、型にはまらず、迅速に客を目的地に運ぶためには、
多少の違反はするが、その経験に裏打ちされた、
捕まらないという自信があるのだろう…
客のドキドキをよそに数分間逆走のベテラン。
そろそろ見慣れた道に出るだろう。
『あら~、1本入る道間違えたね~』
見慣れた淡島通りに出る。
まさにこのタクシーに乗車した場所だ。
こんなときでも冷静さを失わず、おちゃめに言うあたり、
さすが、ベテラン。
『交番の向こうの道を入らないといけなかったんだよ~。
交番の手前で曲がっちゃったんだね~。』
丁寧な解説が入る。
客に今の状況を的確に伝える、さすがベテラン。
なるほど、この交番か。
この交番を…素通りしていくぞ、ベテラン。いいのか?
『ありゃ~、またやっちゃったよ。』よくなかったようだ。
『Uターンするね。』そうしてくれ、おっさん。
『夜の道は感じが違うから…』それはいいわけだ、おっさん。
かくして、普段の倍の時間かけて無事(?)下北の駅周辺に到着。
料金は初乗り料金でよいとのこと。まあそうだろう。
660円でネタが増えたと思えばもうけもん。
支払いを済ませ、降り、タクシーの方を振り返ると、
助手席の窓をノックする娘がひとり。
「お嬢さん、そのタクシーに乗ってはいけないよ。」
と言いたい気持ちを、グッとこらえ、
すっかり雨の上がった道を駅へ向かった。