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「症状改善薬」 と 「原因治療薬」

2022年08月03日 | 医学・健康
 花粉症で症状が出る時に、症状を緩和するクスリを飲むと楽になるかも知れませんが、花粉を取り除くワケではないのクスリの効果が切れると症状がぶり返します。それでも、そのクスリは「医薬品」として販売され、苦情を言う人は居ないと思います。

 鼻水が出てクシャミをしたり、1%程度の塩水で鼻ウガイをして鼻中の花粉を取り除くと、原因物質が取り除かれるので症状は治まりますが、「1%塩水」は「(処方)医薬品」とは言いません。

 つまり、「医薬品」とは、原因を取り除くのでは無く「症状を改善するモノ」と言えます。この時の「医薬品」とは厚労省が承認する薬を指し、その基準は原因を取り除く効能はさておき「症状を軽減する」のようです。

 塩野義製薬の
「ゾコーバ(エンシトレルビル フマル酸:コロナウイルス増殖酵素阻害薬)」の中間段階の治験(最終治験は11月)では、「ウイルス量を減らす効果が確認されたものの、発熱や倦怠感など12症状の総合的な改善効果は確認されなかった。」とされ、例え原因物質を減少させても症状に変化が無ければ「医薬品では無い」とされたようです。

 但し、塩野義は「医薬品とは原因を取り除くモノ」と考えていたようで、各症状に対する治験を緻密に行わなかっただけのようです。塩野義としては「緊急承認制度」を利用するので当然の事と言え、厚労省の薬食審・医薬品第二部会は素人の集まりかどうかは分かりませんが、「緊急」の意味を理解出来なかったのかも知れません。

 しかしながら、これは日本の製薬会社に対する厚労省の対応で、外国製の高価で使いにくい医薬品に対しては「特例承認」しています。若しかすると、塩野義は「天下り」の受け入れ人数が少なく、意思疎通が「謀られていなかった」のかも知れません。

 それは兎も角、「コロナ感染症」の症状は、その多くはコロナウイルス自体による症状では無く、宿主自ら産生する抗体の過剰反応が原因なので、ウイルスを減少させても直ぐには症状は改善しません。免疫反応を抑え込むか、既に産生された抗体を減少させる「医薬品」を使用するか、或いは「麻薬」等で「感じる症状」を抑え込むしかありません。

 つまり厚労省は、花粉症に例えると、花粉はそのままでも症状を軽減するモノを「医薬品」と言い、花粉を除去しても症状を直接軽減しなければ「塩水」扱いされると云う事です。

 確かに「塩水」では、金儲けが出来ないので止むを得ないのかも知れませんが、もしも「ゾコーバ」に副作用が余り無いのなら、大規模な臨床試験として希望者に配布した方が良いと思います。

 それでも、コロナ禍が終息したら困る人がいるのかも知れないので、収束を見通せない「実験中(前向きコホート)のmRNAワクチン」のほうが有用と言えなくも有りません。

 これは、「通常の経済活動」で利益を得るか、「コロナ騒動」で利益を得るかの差なので、貧乏人が口出しする問題では無いのかも知れませんww



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