「サバクトビバッタ」 と 「減反」

　「アリとキリギリス」で「ＮＨＫのウソ話」を書きましたが、似たような外形の「サバクトビバッタ」の寿命も3～6ヶ月で、1年当たりの世代交代回数は2～5回とされています。卵から幼虫に孵った時に、周りに草が生えているとその地に留まりますが、砂漠化した場合には残り少ない餌場を求めて集まり、そこで大量発生して次の餌場を求めて大群で飛び立つそうです。

　今年は特に大量発生して、エチオピア、ケニア、ソマリアなどの東アフリカで食糧不足が懸念されています。ソマリア政府は「国家非常事態」を宣言し、ＦＡＯ（国連食糧農業機関）も1月に「群れの増加は今年６月まで続くと推測。半年間の緊急行動計画を作成、7000万ドルかけて地域の群れ退治に努める。」と発表し、当時の大群の規模は8000万匹だったそうです。

　2020年2月17日にケニアに来襲したバッタの群は６０Ｋｍｘ４０Ｋｍの広さで、6月にはその５００倍になるそうです。このバッタが日本に来襲する恐れはないので直接の被害は無いのですが、パキスタンやインドに到達する可能もあり、更に東南アジアや中共の支配地域（チベット、ウイグル）にも直接の被害が及ぶかもしれません。但し「サバクトビバッタ」は寒さと湿度には弱いそうなので、この辺が被害の境界線になりそうです。

　日本には直接の被害はないとは言っても、世界の食糧事情を考えると、Ｃ国による食料の買い占めや、Ａ国の売り惜しみも考えられ、国の食糧安全保障政策も必要になります。Ｃ国は、都市封鎖の解除をして、暫くすると自国の安全宣言と同時に各国への入国許可を要求してくると思います。目的は爆買いによる食料の買い占めです。Ａ国は当然の様に、食料も含めた戦略物資の輸出規制を行います。

　これを予想してかどうかは判りませんが、世界各国は「食料品の輸出規制」を実行しています。これに対してＦＡＯ、ＷＨＯ、ＷＴＯは「食料の輸出規制をしないように」との共同声明を発表しています。「武漢ウイルス」に関してＷＨＯが「各国は渡航制限をするべきではない」と言った結果「パンデミック」が起こり、「マスクには効果が無い」と言って中共政府が「世界中のマスク」の買い占めに成功した後に「マスクにはある程度の効果がある」と発表した事を思い起こさせます。

　日本は「減反政策」を平成30年まで行っていて、休耕田が大量に存在します。休耕田の放置で農村の風景が荒れていますが、荒れ地が自然なのか、縄文時代から続く人工的な水田が自然なのかは判りませんが、食糧増産の為に「武漢ウイルス」で職業を失った人を、政府主導で米作農家として雇い入れ、食料の増産に動くべきです。なんなら国家総動員法を制定したり、学徒出陣も必要になるかもしれません。

　政府産米の主目的は国家備蓄米や生活困窮者に対する社会保障米とし、市場を乱さないようにして、余剰米は海外援助にも回すべきです。

 日本国民は去年まで「平均寿命の長いキリギリス」だったのかも知れません。それでも「サバクトビバッタ」のような国民には成りたくありません。