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「貨物(かぶつ)」と「アバター」

2022年01月17日 | 経済
 「貨」の字義は、財産として価値の有るモノです。「貨物」を「かもつ」と読む場合は、運搬される事が前提の荷物を言いますが、「かぶつ」の時は「有形無形を問わず価値のあるモノ」を意味します。但し、調べてみると、明治頃までは何方も「かぶつ」と言うのが一般的だったようです。以下、「貨物」は「かぶつ」の意味です。

 この「一般的」と云うのもクセ者で、例えば「一般相対性理論」の場合は「特殊相対性理論」を包含しているように「一般が特殊を含む場合と、「一般」と「特殊」を排他的に扱う場合が有ります。

 特定の条件下に在る一般的な物事の一部を示す場合は、【特殊】∈【一般】と表示され、決して排他的ではありません。但し、「一般相対性理論」は現在では一般的ですが、将来もそれを保証するとは限りません。

【万有の理論】∋【一般相対性理論】∋【殊相対性理論】∋【ニュートン力学】¬【天地創造仮説】

で、現在はGPSなどで「一般相対性理論」が一般化されていますが、過去には「天地創造仮説」が「ニュートン力学」で完全に否定(¬)されたように、「万有の理論」によって「一般相対性理論」も否定されるかもしれません。

 それはさておき、政治家や経済界、或いは犯罪者などは「一般」と「特殊」を排他的に扱い、「少数の特殊な人」が「大多数の一般人」を別の集合として取り扱おうとします。グローバリストやDSは、「一般人」を自分たちと分離し排他的に扱っています。

 「奴隷制度」の場合は、売られた奴隷は個人所有なので自分の資産として大切に扱われる可能性も有りますが、「人材派遣制度」では「一般人」は単なる消耗品(経費)に過ぎないので不要になったら簡単に処分できます。それでも、生身の人間を奴隷労働させると法に触れるので、最近ではメタバースでアバターを働かせる計画を人材派遣業者が企てているそうです。

 デジタルネイティブなZ世代(2000年前後に生まれた世代)には「奴隷労働」に違和感が無いようで、ハケン労働を受け入れ、時間さえあればスマホでアバター(≒現在ではニックネームを持った仮想キャラ)がゲーム内でタダ働きをしています。無料ゲームでもそのゲーム会社が成立しているという事は、実質的にアバターが無償で働いていると言えます。これは、テレビを観ると視聴率が上がり、テレビ局のCM収入に影響する原理と同じで、何気なくテレビを見る人にも言える事です。

 それは兎も角、「貨物(かぶつ)」には客観性が必要で、例えば「路傍の石」に価値を見出す特殊な人もいるとは思いますが、客観的一般的)には「貨物」とは言い難いです。「貨幣・紙幣」の場合は逆で、「お金には価値はない」と悟った特殊な人も稀には見ますが、客観的には「貨物」と言えます。

 「幣」は、神に捧げる供え物やお祓いの料とするもので、元々は麻・木綿(ゆう)などを使用し、のちに織った布や紙を用いたとされています。「紙幣」が紙のお金(現ナマ)を意味するのには頷けます。また「貨幣」も、その物に価値のある(と思われている)金属製の硬貨のみを法律で定めている事には違和感は有りません。

 一方「通貨」には「幣(その物に価値がある)」の字が使われていない事から「一般に通用する貨物」を意味し「価値を示す貸借の記録(有形無形を問わない)」を当てるのが適切だと思います。

 「通貨」の内、貨幣(硬貨)は例外で、紙幣は暗黙的に、その他の通貨は明示的に「貸借の記録」を保持する必要が有り、その「通用力」や「通用範囲」が記されていなければ「通貨」とは言えません。暗号通貨はその「貸借の記録」が全て保存されているので「通貨」なのですが、日本の法律では「暗号資産(貨物)」とされています。

 特定の支配層が何かに価値を見出せば、それは「価値のあるモノ」になり、一般人もアバターも通貨と同様に唯物論を補強する「代替可能な貨物」になります。これは資本主義の原理ですが、共産主義と宥和的です。




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