( この写真は、M先生の所で仕事をしていた当時《1977年昭和52年》に住んでいた東京、高円寺
にあった木造モルタルアパート銀嶺荘の一部です。画面左側に建物の一部がみられます。《19
77年 撮影》)
【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 その1(縮小版)」 よりご覧ください。】
その23 ・・・・・・・・・・・・・ 2005年07月14日 12時48分 (公開)
とにかく、緊張した毎日でした・・・・。 ( 1977年昭和52年 夏 )
そして、その緊張は一週間しかもたなかった。緊張の連続はつまらない、些細なミスにつながる・・・・・。
毎日、何度ととなく怒鳴られる・・・。 日に何回怒鳴られたか思い出せない・・・・。
勤め始めてから4,5日して、
「忙しくなってから辞められると困るから、辞めるんなら今辞めろ!」
この言葉を3回聞いたら辞めようと思っていた・・・・・ 二日と経たぬうちに、その時が来た。 簡単だっ
た。
「では辞めさせていただきます。」
一週間何をやったのやら、2,3ページの仕事と犬の散歩、野球につり堀、ゴミ焼きに皿洗い・・・食って、
寝て・・・朝起きたら、犬のフン始末・・・・・
それだけで終わった。しかし、不思議と一つ一つの事が鮮やかに記憶されている。 濃密な一週間
でした。
M先生の所でのエピソードを最後に一つだけ書いておきます。それは・・・ちょっとせつなく、申し訳
ない事・・・・・
M先生には奥さんと小学生のお嬢さんが一人おられました・・・ 我々アシスタントはよく「先生は恐っ
かねーなぁ」などとボヤキ合う事がありましが、
ある時、先生の奥さんに呼び止められ・・・・
「○○(私の名前)、××(お嬢さんの名前)の前で先生が怖いって言わないでね。あの娘はアシ
スタントのお兄ちゃんたちが大好きなの・・・・・だから先生が怖いって聞くと、とても悲しむの
よ・・・ だから・・・ね。」
M先生の所で強い影響を受けた私の背景技法は、後にJ・A先生の所で発揮されます。 大胆な構
図、斬新な筆使い・・・ 未熟者がただテクニックを表面的にマネした時に起こる悲劇的な結果を予想
する事すらなく・・・・・。
漫画雑誌「○ック コミック オリジ○ル」に連載中の「H雲」の仕上がった背景のその悲劇的な結果を見
て、J・A先生が・・・
先生 「な・・・何だァ!この絵は・・・・・? おみ~ィのこの絵は何なんだ
よォ!」
日焼けした黒い顔を赤黒く怒張させるJ・A先生・・・・・・。
先生 「おみ~ィはよォ~ッ・・・ 何考げ~てッだよォオオ!」
私 「は・・・はあ・・・・・・?」
「漫画家アシスタント物語 第2章 その24」 へつづく・・・
・前の記事へ戻る時はこちら→「 第2章 その22 」
【 各章案内 】 「第1章 その1」 「第2章 その1」 「第3章 その1」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
( 但し、第1~3章は『縮小版』になります )
このページへのコメント 【 計 3 】
このさきが気になる~!(笑) (昔漫画家)
2005-07-22 22:09:37
教えてくださいよ!(笑)
だみだょ~お!のあとは!
ブログ拝見しました。 (通りすがりの中学生)
2005-07-23 00:52:02
ブログ拝見しました。
吐き気がしました。(褒め言葉)
漫画家を目的とするので無く、一生に一度くらい
人の心を動かすものを作ってみたくはありませんか?
あなたの人生には凄みがあります。
それが事実だからです。
この点こそが貴方の真の財産です。
吾妻ひでおの失踪日記。
業田良家の自虐の詩。
これらの作家のように、貴方の半生記を書かれれては
いかがでしょうか。
貴方が野垂れ死のうとも、あなたの作品は残る。
永遠の存在になってください。
貴方にはそれができるだけのものを既に持っている。
ちなみに、2chのこのスレから飛んできました。
【社会】「漫画家になれず、うさ晴らし」 練馬の連続放火男=漫画家アシスタント、詳しい動機供述
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1122017019/
コメントありがとうございました。 (yes)
2005-07-23 03:19:41
昔漫画家さんへ
はじめまして。「この先」といってもたいした事はありません。
『やり過ぎたか・・・ まずいな・・・』などと反省しきり・・・。
他人と全然違う絵を描く事にだけ、意識を集中させていた私の
目を覚まさせてくれた先生の「お叱り」だったわけです。
その言葉ではじめて自分が描いた無茶苦茶な背景が使い物にな
らない事を悟りました。しかし、その事よりも驚くべきはその
絵がボツにならなかった事です。(普通の漫画家なら絶対描き
直させると思います)
当時の単行本を見るとゾーッとします。 な、なぜボツにしな
いのか? 未だに理解できません。著作権や色々な問題があり
ますが、チャンスがあれはその時の絵を公開したいと思います。
通りすがりの中学生さんへ
はじめまして。 お褒めにあずがり光栄です。
「虎は死して皮を残す」などと言います。漫画家アシスタント
は野たれ死んで何を残すのか・・・。 残せるほどに価値のある作
品を作れるように日々精進いたします。
ところで、「2ちゃんねる」の件ですが、お教えくださって本当
にありがとうございました。
「漫画家アシスタント物語」や「WEB漫サイ」について、さら
に感想や注意点などありましたら、またコメントしてくださいね。
今日はどうもありがとうございました。
にあった木造モルタルアパート銀嶺荘の一部です。画面左側に建物の一部がみられます。《19
77年 撮影》)
【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 その1(縮小版)」 よりご覧ください。】
その23 ・・・・・・・・・・・・・ 2005年07月14日 12時48分 (公開)
とにかく、緊張した毎日でした・・・・。 ( 1977年昭和52年 夏 )
そして、その緊張は一週間しかもたなかった。緊張の連続はつまらない、些細なミスにつながる・・・・・。
毎日、何度ととなく怒鳴られる・・・。 日に何回怒鳴られたか思い出せない・・・・。
勤め始めてから4,5日して、
「忙しくなってから辞められると困るから、辞めるんなら今辞めろ!」
この言葉を3回聞いたら辞めようと思っていた・・・・・ 二日と経たぬうちに、その時が来た。 簡単だっ
た。
「では辞めさせていただきます。」
一週間何をやったのやら、2,3ページの仕事と犬の散歩、野球につり堀、ゴミ焼きに皿洗い・・・食って、
寝て・・・朝起きたら、犬のフン始末・・・・・
それだけで終わった。しかし、不思議と一つ一つの事が鮮やかに記憶されている。 濃密な一週間
でした。
M先生の所でのエピソードを最後に一つだけ書いておきます。それは・・・ちょっとせつなく、申し訳
ない事・・・・・
M先生には奥さんと小学生のお嬢さんが一人おられました・・・ 我々アシスタントはよく「先生は恐っ
かねーなぁ」などとボヤキ合う事がありましが、
ある時、先生の奥さんに呼び止められ・・・・
「○○(私の名前)、××(お嬢さんの名前)の前で先生が怖いって言わないでね。あの娘はアシ
スタントのお兄ちゃんたちが大好きなの・・・・・だから先生が怖いって聞くと、とても悲しむの
よ・・・ だから・・・ね。」
M先生の所で強い影響を受けた私の背景技法は、後にJ・A先生の所で発揮されます。 大胆な構
図、斬新な筆使い・・・ 未熟者がただテクニックを表面的にマネした時に起こる悲劇的な結果を予想
する事すらなく・・・・・。
漫画雑誌「○ック コミック オリジ○ル」に連載中の「H雲」の仕上がった背景のその悲劇的な結果を見
て、J・A先生が・・・
先生 「な・・・何だァ!この絵は・・・・・? おみ~ィのこの絵は何なんだ
よォ!」
日焼けした黒い顔を赤黒く怒張させるJ・A先生・・・・・・。
先生 「おみ~ィはよォ~ッ・・・ 何考げ~てッだよォオオ!」
私 「は・・・はあ・・・・・・?」
「漫画家アシスタント物語 第2章 その24」 へつづく・・・
・前の記事へ戻る時はこちら→「 第2章 その22 」
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「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
( 但し、第1~3章は『縮小版』になります )
このページへのコメント 【 計 3 】
このさきが気になる~!(笑) (昔漫画家)
2005-07-22 22:09:37
教えてくださいよ!(笑)
だみだょ~お!のあとは!
ブログ拝見しました。 (通りすがりの中学生)
2005-07-23 00:52:02
ブログ拝見しました。
吐き気がしました。(褒め言葉)
漫画家を目的とするので無く、一生に一度くらい
人の心を動かすものを作ってみたくはありませんか?
あなたの人生には凄みがあります。
それが事実だからです。
この点こそが貴方の真の財産です。
吾妻ひでおの失踪日記。
業田良家の自虐の詩。
これらの作家のように、貴方の半生記を書かれれては
いかがでしょうか。
貴方が野垂れ死のうとも、あなたの作品は残る。
永遠の存在になってください。
貴方にはそれができるだけのものを既に持っている。
ちなみに、2chのこのスレから飛んできました。
【社会】「漫画家になれず、うさ晴らし」 練馬の連続放火男=漫画家アシスタント、詳しい動機供述
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1122017019/
コメントありがとうございました。 (yes)
2005-07-23 03:19:41
昔漫画家さんへ
はじめまして。「この先」といってもたいした事はありません。
『やり過ぎたか・・・ まずいな・・・』などと反省しきり・・・。
他人と全然違う絵を描く事にだけ、意識を集中させていた私の
目を覚まさせてくれた先生の「お叱り」だったわけです。
その言葉ではじめて自分が描いた無茶苦茶な背景が使い物にな
らない事を悟りました。しかし、その事よりも驚くべきはその
絵がボツにならなかった事です。(普通の漫画家なら絶対描き
直させると思います)
当時の単行本を見るとゾーッとします。 な、なぜボツにしな
いのか? 未だに理解できません。著作権や色々な問題があり
ますが、チャンスがあれはその時の絵を公開したいと思います。
通りすがりの中学生さんへ
はじめまして。 お褒めにあずがり光栄です。
「虎は死して皮を残す」などと言います。漫画家アシスタント
は野たれ死んで何を残すのか・・・。 残せるほどに価値のある作
品を作れるように日々精進いたします。
ところで、「2ちゃんねる」の件ですが、お教えくださって本当
にありがとうございました。
「漫画家アシスタント物語」や「WEB漫サイ」について、さら
に感想や注意点などありましたら、またコメントしてくださいね。
今日はどうもありがとうございました。