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総合診療医からの健康アドバイス

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亜鉛製剤による銅欠乏症

2020-01-31 09:39:04 | 医療情報

 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。

 今日の沖縄は曇り。予想最高気温は16度です。昨日は大陸からの寒気の影響で、沖縄県内各地で今年の最低気温を更新しました。特に国頭村の奥では、15時過ぎに、11.1度を観測。同時刻の鹿児島県より低い気温だったそうです。確かに昨日は家の中でも寒くて、重ね着をしました。ただ、暖房を入れるほどではなかったですけどね。では、本題へ。

 

 
 過ぎたるは及ばざるがごとし。
 
 
 亜鉛が不足していると思われても、長期に亜鉛を投与し続けたために、思わぬ合併症がみられるようになった。
 
 
 
 それは銅欠乏症。
 
 
 貧血と白血球減少症をきたす。
 
 
 
 慢性腎不全による貧血の予防のために投与した亜鉛によって、別のタイプの貧血になってしまうのだ。
 
 
 両側の手足の筋力や感覚が低下するような、脊髄の障害をきたすこともある。
 
 
 
 銅欠乏症による貧血と白血球減少は、骨髄検査を行うと、骨髄異形成症候群と似た所見が認められる。
 
 
 骨髄異形成症候群とは、白血病の前段階の病気。
 
 
 
 なかには、亜鉛製剤による銅欠乏症によって貧血となり、骨髄異形成症候群と誤診されて、化学療法などの治療を受けたケースも報告されている。
 
 
 化学療法は副作用の強い治療法。
 
 
 もともと体力が落ちている透析患者さんに対する化学療法は致命的ともなる。

 

沖合のタンカーで風向きがわかります。この日は南寄りですね。

 

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