goo blog サービス終了のお知らせ 

総合診療医からの健康アドバイス

健康や医療に関する情報をわかりやすくお届け致します
ステキな沖縄の風景も少しお届けします

初診時に風邪とまぎらわしい病気

2019-11-06 11:16:17 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 今日の沖縄は晴れ時々曇り。予想最高気温は27度です。昨日行われた野球のプレミア12はベネズエラに逆転勝ちし、まずは1勝をあげました。しかし、巨人の坂本選手がプレシーズンに入って、調子が悪そうですね。もしかしたらどこか痛いのかもしれません。選手の気持ちでは、自分から痛いとは言いませんからね。少し気分転換が必要かも、ですね。では、本題へ。



 風邪に対して抗菌薬は効かない。


 また、不必要な抗菌薬の使用を減らすことは、薬剤耐性菌の出現予防に大切。


 これより、シンプルな三段論法によって、風邪に対して抗菌薬はなるべく使わないほうがよい、ことになる。


 しかし、患者や医師にとって最大の問題は、今ある症状が本当に風邪によるものかどうかだ。



 風邪と紛らわしい病気には、実際は抗菌薬が効くのがいろいろある。


 鼻水が出る病気で、重症の副鼻腔炎の場合は抗菌薬が効く。


 喉が痛くなる病気で、細菌性咽頭炎の場合も抗菌薬の効果がある。



 咳が出る病気で、細菌性肺炎ではもちろん抗菌薬が必要となる。


 問題は、これらの病気が、少なくとも初期の段階においては、風邪と紛らわしいこと、なのだ。



 透明な鼻水、喉の痛み、乾咳があって、比較的元気であり、診察では喉が赤く呼吸数は正常、聴診で呼吸の音は清らか、というのが風邪の典型例。



 このような典型例では、通常は検査も不要で、風邪と診断することが多い。


 もちろん、抗菌薬は不要となり、通院での経過観察も特に不要となる。


 鼻水や咽頭痛、咳、発熱などに対して対症療法を行う程度である。

 

マリンレジャー、楽しそうですね、そして気持ちよさそうです。

 

徳田安春・公式ツイッター

https://mobile.twitter.com/yasuharutokuda

健康や医学についてのファクトと徳田安春の個人的意見をお伝えします。

 

好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。

 

健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。

 

ナースの皆様、お待たせしました。「ナースのための、こんなときフィジカルアセスメント“バイタルサイン編”」が発売中。おもしろいのにタメになる、とっておきのテキスト、できました。皆様のレベルアップにお役立て下さい。

 

待望の新刊が発売中!「病歴と身体所見の診断学:検査無しでここまでわかる」こちらもお試しください。必ずやためになることでしょう。

 

科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。

 

迅速・的確なトリアージができる!ナースのための臨床推論 [単行本] [2016] 徳田安春、こちらナースの皆様はもちろん、これからナースを目指す方、看護の情報を知りたい方にもどうぞ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 急性胃腸炎、説明の例 | トップ | 風邪なのか初診で迷うときは... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

医療情報」カテゴリの最新記事