保証書の期限すぎればそののちは壊れてもよい電気製品

この電車は三宮まで停まりません。パニックとなりし各駅停車 (ああびっくりしたぁ所収)

サンフランシスコの坂道にて

2020年11月24日 | 日記
カナダアルバータ州カルガリー空港からサンフランシスコに着いた私らは
次にカーメルまで230キロをドライブするという計画を立てていた。
2週間に及ぶ新婚旅行の4日目辺り、10月のいい季節だった。
SFではホリディインに泊まり翌朝エイビスで車を借りた。
カーメルまで南下する前に金門橋を渡った。
カーラジオからはビートルズのfrom me to youが流れていた。

そして私は憧れのサウサリートで三宮のhのようになってしまった。
何かに夢中でブレイキが甘かったと思う。ぶつかった衝撃で気づいた。
中年の婦人が怖い顔をして降りてきた。

私は窓と口をあけ彼女を見上げた。彼女は唇をぐにゃっと動かしyou hit meと言った。
単刀直入とはこのことだ。車がどうのこうのとは言わない。わかりやすい。
私は分からないふりをした。謝るととんでもないことになると聞いていたから。
アメリカでは非を認めてはいけない。
彼女はひとしきりわめくと戻っていった。私はその間
これはまた学校では習わない生きた英語が学習できたなと感じていた。
心苦しくもずっと黙っていたがカローラのhなら you hit meと先に言っただろう。