令和 3 年 8 月 2 日
主催大会実施にあたっての感染拡大予防ガイドライン
公益財団法人全日本剣道連盟(以下「全剣連」)は、「対人稽古再開に関
する感染予防ガイドライン」を改定し、6 月 21 日付で「対人稽古に関す
るガイドライン」(以下「全剣連ガイドライン」)を制定しましたが、これ
に伴い「主催大会実施にあたっての感染拡大予防ガイドライン」(以下、
「大会ガイドライン」)を改定しました。
大会ガイドラインは全剣連主催の大会に適用するものですが、各都道
府県剣連においても、大会を実施する場合、この大会ガイドラインを参
考に、地域及び各剣連の特性に合わせたガイドラインを作成し、安全な
大会実施にあたるようにしてください。
なお、本ガイドラインの規定と試合・審判規則等とが抵触する場合、当
面は本ガイドラインの規定を優先します。また、感染症の状況や大会会
場が所在する都道府県、大会会場となる施設の方針により、逐次、大会
ガイドラインの見直し等により安全性の確保を図る予定ですので、ご留
意ください。
ガイドライン
【大会を開催するにあたって】
(1)全剣連は、公益法人として、政府・行政・各自治体の方針に基づ
き、剣道の特性を考慮した各種対応を実施する。
(2)全剣連は、開催場所が所在する都道府県等自治体及び大会会場とな
る施設の方針を遵守するものとする。また、自治体や施設には感染
対策について事前に相談を行い、了承を得たうえで各種対応を実施
する。
(3)全剣連は、感染症に関する専門家の意見を尊重し、十分な意見交
換を行う。
(4)全剣連は、今後、政府や各自治体、専門家から、新しい見解が示さ
れた場合は、随時、本ガイドラインの見直しを行う。
(5)全剣連は、本ガイドラインの内容について、選手、関係者全員に周
知し、意識・知識・行動を統一する。また、本大会の運営に関係す
るすべての関係者にも、理解と協力を要請する。(関係者とは出場
選手付添い・出場選手関係者・審判員・役員・係員・都道府県剣道
連盟関係者・全日本剣道連盟職員のことをいう。)
関係者の家族、近親者並びに雑誌、TV等報道各社の記者、スタ
ッフにも、本ガイドラインの趣旨の徹底について、理解と協力を求
める。
(6)選手並びに関係者は、大会ガイドラインを遵守し、安全な大会の
運営に協力する。
(7)大会スケジュールを策定するにあたっては、入場・受付の密集を
避けるため受付時間を幅広く取る、トイレ・休憩室の密集を避け
るため休憩時間を長くするなど、全体として余裕を持った時間割
とする。
(8)観戦者を入場させる場合は、人数制限等施設側の方針に従う。ま
た、観客席を一席以上空けて使用するなど密にならないような施
策を講じ、施設側の人数制限以内の自主的人数制限を設けること
も検討する。観戦申し込み者に対しては、氏名、連絡先の報告を求
める。
【大会を開催するにあたって】
1.大会への出場・参加について
(1)以下に該当する者は出場(関係者は参加)できない。
①基礎疾患のある者
基礎疾患のある者とは、「糖尿病、心不全、慢性閉塞性肺疾患
(COPD)、透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用い
ている方など」をいう。
これらの者が理由あって出場(参加)する場合は、主治医の承認を
得るものとする。
②発熱のある者(個人差があるが、一般的には 37.5 度以上ある者を
いう)。
③咳・咽頭痛など風邪の様な症状がある者、その他体調がよくない者。
④同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合。
⑤過去 14 日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とさ
れている国、地域等への渡航又は当該在住者との濃厚接触がある
場合。
(2)観戦者に対しても、上記(1)を遵守するようあらかじめ協力を求
める。
2.日常生活における感染予防
選手・大会に参加する関係者へは、ワクチンの 2 回の接種を推奨する。
そして、普段の生活の中で、最大限の感染予防に努め、特に以下の点を
遵守する。また、その家族、近親者においても協力を求める。
(1)不要不急の外出をしない。
(2)人との接触の機会を減らす。
(3)3 密(密集・密閉・密接)を避ける。
(4)マスク着用や手洗い・消毒、フィジカル・ディスタンスの確保を励
行する。
①選手・関係者は、常時、マスクを着用して外さないことを徹底し、自
分の口と鼻を守り、自身の感染と人への感染を避ける。
②マスクをあごにかけた状態(口と鼻を覆わない状態)で会話を行わない。
③屋外であっても、フィジカル・ディスタンス(できるだけ 2 メート
ル、最低 1 メートル以上)が確保できない場合は、必ずマスクを着
用する。
④外出先から帰宅した際は、入室後すぐに洗顔・手洗い・うがいを念入り
に行う。
(5)移動時には、乗り物等の窓を開けて換気し、会話は最小限とする。
(6)窓などの開放による室内の積極的な換気を励行する。
マイクロ飛沫が、屋内に長時間滞留することのないよう、窓やドア
などを可能な限り開放し、換気扇や扇風機等の積極的な使用により、
空気が十分に流れるようにする。
(7)健康な体を維持するため、規則正しい生活を送る。
(8)原則として大会 14 日前より複数での対面の飲食を禁止するが、ワ
クチン 2 回接種後 2 週間以上経ったものだけであれば例外とする。
(9)複数で飲食する場合は、上記を除いては同じ方向を向いて食事す
るものとする。
(10)体温と体調の管理、記録
①選手・大会に参加する関係者は、大会2週間前より毎日起床時と就
寝時に、体温を計測し、管理表に記録する。管理表は、大会係員の
求めに応じ大会当日に提出する。
②以下の症状の有無を、毎日、管理表に記録し、感染予防・健康維持
に役立てる。
発熱(37.5 度以上)、咽頭痛・咳・嗅覚異常・味覚異常・強い倦怠感・
その他の症状(頭痛・腹痛・下痢・嘔吐等)
(11)選手・大会に参加する関係者は、発熱や咳、倦怠感等の特有症状を
認めた場合には、出勤(通学)見合わせ・早退・医療機関の受診な
どの対応を速やかに行うこととする。
(12)厚生労働省の新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)を利
用すること。
3.新型コロナ感染症が疑われる場合の対応
(1)発熱した場合
①体温が 37.5 度以上の場合
選手、大会に参加する関係者(以下同じ)は、起床時の検温で 37.5
度以上であった場合および前述の症状が見受けられた場合には、医
療機関を受診し、PCR検査あるいは抗原検査を受検する。検査結
果が陰性であれば、出場若しくは大会参加可能とする。
②37.0 度以上の体温が 2 日間続いた場合
起床時、もしくは就寝時の検温で、37.0 度から 37.4 度が 2 日連続
で続いた場合も、医療機関を受診し、PCR検査あるいは抗原検査
を受検する。検査結果が陰性であれば、出場若しくは大会参加可能
とする。
③大会前の 2 週間以内に 2 回陰性の場合
大会前の 2 週間以内にPCR検査あるいは抗原検査を 2 回受検
し、2 回とも検査結果が陰性の場合は、37.0 度以上になっても平常
範囲内であるとして、PCR検査・抗原検査の受検は不要とし、①
に該当しない限り出場若しくは大会参加可能とする。
④他の病気が明らかな場合
37.0 度以上であって、既往歴等より他の病気の可能性が高い場合
は、まず掛かりつけの病院を受診し、発熱の原因が明確な場合は、
PCR検査・抗原検査は不要とし、出場若しくは大会参加可能とする。
⑤原因が断定できない場合は、PCR検査あるいは抗原検査を受検
し、検査結果が陰性の場合は、出場若しくは大会参加可能とする。
(2)選手・関係者が罹患もしくは罹患疑いと診断された場合の対応
①医師より罹患もしくは罹患疑いと診断された場合は、医師・保健所
の指示に従って対応する。
②罹患もしくは罹患疑いと診断された選手・関係者は全剣連事務局
へ至急連絡し、連盟は感染症の専門家に相談し、指示を仰ぐ。
③罹患もしくは罹患疑いと診断された選手・関係者は基本的には来
場禁止とするが、PCR検査または抗原検査において、2回続けて
陰性の判定が出たことを確認した場合は来場を許可する。
(3)同居の家族等が罹患もしくは罹患疑いと診断された場合の対応
①保健所により、選手・関係者が同居家族や同僚等、感染者の濃厚接
触者と判断された場合は、保健所の指示に従う。
②当該者が濃厚接触者ではないと判断された場合は、対象となる同居家
族等は入院あるいは宿泊施設へ移動し、当人とは居住を別にする。
③当該者が濃厚接触者ではないと判断された場合も、当人のPCR検査
または抗原検査を行い、陽性の場合は前述①の対応を行う。
4.直前検査について(出場選手のみ)
(1)検査の実施
① 全剣連が指定する大会については全剣連が指定した方法によっ
て検査を受けること。
詳細は大会ごとの「検査実施要領」を参照
5.大会開催時の主催者による感染予防対策(大会前日を含む)
(1)選手・関係者の入場・受付
①選手・関係者に、大会参加及び会場入場に当たって、受付を行い、確認票
を確認する。なお、受付は、ロビー等可能な限り広い場所で実施する。
②入場者には必ずマスクを着用させる。
③会場入口にて検温を実施し 37.5 度以上あるものは入場させない。
④会場入口に消毒液を設置し、入場時に消毒を徹底させる。
⑤入場口を広くしたり、多数の係員を配置したりするなど、選手並びに関係
者や観戦者が施設に入場する時、行列にならないよう配慮する。
(2)大会会場の換気および空調の対策
①ドアは可能な限り開放し風通しを確保する。
②外気からの風通しを十分に確保できない箇所は、空調の強化のほ
か、換気扇や送風機等の積極的な使用により、空気が十分に流れる
ような対策を実施する。
(3)更衣室・待機場所ほか控室・トイレなどの環境整備
①更衣室・控室はスペースを確保し、間接的な接触を解消できるよう
にする。
②更衣室・控室は、できるだけ向かい合う2つのドアや窓を開け、風
通しを確保する。
③トイレには消毒液・ペーパータオルを設置する。
④待機場所では、選手がフィジカル・ディスタンスを保てるよう座席
の間隔をとり、かつ選手の座席を指定する。
⑤選手・関係者は、会場内でも、手洗い、うがい、アルコールによる
除菌消毒に努める。また、トイレはふたを閉めてから流す。
⑥手洗い、うがいの場所をなるべく多く確保し、可能な限り多くの場
所にアルコール消毒液等を配置する。
⑦観覧席及び更衣室利用にあたっては、施設側の利用制限措置に従う。
⑧選手の食事のために、専用スペースを設ける。食事は同一方向を向
いて行うようなレイアウトとする。審判・係員の食事も同様とする。
選手関係者・都道府県剣連関係者の食事も専用スペースを設け、相
互に十分な距離がとれるように食事場所の指定を行う。
⑨選手が面を着脱する際の畳は、当該選手が面を取り外した後、毎回
消毒する。
⑩マイクは、使用する度に毎回消毒する。
(4)竹刀検査
①検査員はマスクと使い捨て手袋を着用する。
②アクリル板等で検査員と検査を受ける者を仕切る。
③検査→退場のルートを一方通行にする等工夫する。
④待機時に間隔をとる。
(5)打ち合わせ
①審判・選手(監督)打ち合わせ
打ち合わせの際は審判・選手(監督)の席を指定する。
②その他会議や打ち合わせ
(ア)参加者全員のマスク着用を徹底する。
(イ)できる限り風通しのよい場所で、窓やドアの開放および扇風機
の併用により換気を確保し、適切な参加人数、互い違いに座るな
ど相互の距離(1 メートル以上)に十分に配慮するとともに、終
了後の清掃と消毒を徹底する。
6.その他の注意
(1)時間に余裕を持って行動するように求める。
(2)係員は選手と必要以上に接触しないようにさせる。
(3)役員・審判員・係員はマスクとともに全員フェイスシールドも着
用する。(審判員は審判時のみ外す)
(4)備品の共有は行わない。
(5)やむを得ず備品を共有する場合は、消毒して使用する。
7.取材対応について
(1)事前申請
当日、取材を希望する報道関係者は事前に全日本剣道連盟へ申請する。
申請を受けた報道関係者にはパスを発行し、パスを持っていなけれ
ば原則入場は認めない。
(2)体温記録
会場取材する記者等報道スタッフに対し、開催 2 週間前から体温を
記録するなど、選手、関係者と同様の対応を行うなど大会の安全な運
営に協力を求める。
(3)記者の導線
記者の導線は選手と交わらないように設定し、可能であれば取材可
能エリアを設ける。
(4)取材時は記者の人数を絞り、選手らとともにマスクを着用した上
で、取材を行う。両者の間の距離を 2 メートル以上空け、可能で
あれば間に透明シート等を設置する。
【大会時の選手(付添い含む)の心得】
1.大会期間中の注意
(1)不要な外出はしない。
(2)食事は、「2.日常生活における感染予防」に従って行う。
(3)ホテルでは部屋の換気を行う。
2.大会期間中の移動
(1)徒歩や車中を問わず、移動中はマスクを常時着用し、移動前後に
は必ず手洗いと手指の消毒、うがいを実施する
(2)会場への往復時は極力立ち寄らず、飲食物を購入する際は短時間
で行う。
(3)電車・バスを利用する場合は、最低、こぶし大、窓を開け、換気を
行う。また、会話は最小限にとどめる。
(4)タクシー、自家用車を利用する場合も、最低、こぶし大、窓を開
け、換気を行い、会話は最小限にとどめる。
3.大会当日の注意
(1)起床時、体温測定(起床時)と次の体調確認を行う。
咽頭痛、咳、嗅覚異常、味覚異常、強い倦怠感、その他の症状(頭
痛・腹痛・下痢・嘔吐等)
(2)確認票に、氏名、住所、連絡先電話番号及び当日の体温を記録し、
大会会場に持参する。
(3)施設に入場後、受付を行い、受付で持参した確認票を提出する。受付
終了者は、指定された場所に移動し、待機する。
(4)更衣は可能な限りホテルで更衣する。
(5)更衣室は更衣のみとし、密を避けるために更衣が終わったら速や
かに退出する。
(6)待機場所
①試合時以外は指定された場所にて待機する。
②基本的には試合場との移動のみとし、不必要に動かない。
(7)食事について
①指定された場所以外で食事しない。
②食事する際、マスクを外すのは最低限のみとし、会話は行わない。
(8)面マスク及びいわゆる家庭用マスクを持参する。試合時には面マ
スク、それ以外(開閉会式中、試合開始までの待機中等)は家庭用
マスクの着用を前提としている。試合時以外でも面マスクを着用
する予定の選手は、面マスクのみの持参で可。
(9)会場内では、決められた導線のみを通行する。
(10)必要以上に他人と接触しない。
(11)時間に余裕を持って行動する。
4.試合中の注意
(1)面マスク、シールド着用(マスクは口と鼻を確実に覆うものとし、
持病等により鼻を出す必要がある場合は申請をすること。シール
ドは口元を覆うものとし、形状の指定はしない)
5.観戦者への注意
(1)観戦者に、会場内で常時マスクを着用するよう協力を求める。
(2)声援は、飛沫感染や濃厚接触の恐れがあるため、禁止する。
【暫定的な試合・審判の方法】
(1)新型コロナウイルス感染症が収束するまでは暫定的な試合・審判
法を感染状況等踏まえながら大会実施要項に定める。
(2)試合時間の短縮、延長戦は区切って行い休憩を取り入れる等、マ
スク着用による熱中症対策を積極的に取り入れる。
(3)全剣連ガイドラインに従い、試合者は、鍔競り合いを避ける。やむ
を得ず鍔競り合いとなった場合は、速やかに分かれるか引き技を
出し、掛け声は出さない(引き技時の発声は認める)。審判員は鍔
競り合いを速やかに解消しない場合は、「分かれ」を宣告する。
(4)審判員の試合場への入退場の際は、1メートル以上の間隔を空け
て行ない、副審は試合開始線の外側を通り定位置まで進む。
(5)合議は 1 メートル以上の間隔を空けて行う。
(6)試合終了後に当該試合の反省を行う場合は、1 メートル以上の間隔
を空ける。
(7)審判員は、試合時マスク(白色)を着用する。また、各自の審判旗
を持参して使用する。各試合会場の審判員控席にアルコール消毒
液等を設置し、手指消毒を行う。
【大会終了後について】
1.大会に参加した選手・関係者が罹患と診断された場合の報告と対応
(1)大会終了後、2 週間以内に医師により罹患と診断された場合は、医
師・保健所の指示に従って対応し、全剣連事務局へ至急連絡する。
(2)新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)の陽性者登録を行う。
(3)全剣連は感染症の専門家に相談し、指示を仰ぐ。
以上