北坂戸フォークソング倶楽部の発起人 山木ジョージ
こんな時代は、ロッキーでしょう!
それでは手抜き紹介です。
『ロッキー』(Rocky)は、1976年のアメリカのスポーツ映画。配給会社はユナイテッド・アーティスツで、監督はジョン・G・アヴィルドセン。主演・脚本はシルヴェスター・スタローン。第49回アカデミー賞の作品賞・監督賞・編集賞ならびに第34回ゴールデングローブ賞ドラマ作品賞受賞作品。また、2006年に米国連邦議会図書館がアメリカ国立フィルム登録簿に新規登録した作品の中の1つである。その後の物語を描く続編が製作されており、『ロッキー2』、『ロッキー3』、『ロッキー4/炎の友情』、『ロッキー5/最後のドラマ』、『ロッキー・ザ・ファイナル』とシリーズ化された。シルヴェスター・スタローンの代表作の一つとなる。
プロローグ
アメリカの建国200年を目前に控えていた1975年。フィラデルフィアに暮らす三流ボクサーロッキー・バルボアは本業のボクシングによる賞金だけでは生活していくことができず、知人である高利貸しの取立人を請け負いながら日銭を稼ぐというヤクザ気質な生活を送っていた。素質はあるのにこれといった努力もせず、所属するボクシングジムのトレーナーであるミッキーからもその落ちぶれた様に愛想を尽かされ追い出されてしまう。
そんな自堕落な生活を送っていたロッキーにも生きがいがあった。近所のペットショップで働くエイドリアンの存在である。ロッキーは、精肉工場で働く親友ポーリーの妹であるエイドリアンに恋心を抱き、毎日ペットショップへ足を運んでは話しかけるものの、内気で人見知りが激しいエイドリアンはなかなか打ち解けない。そんな妹に好意を寄せているロッキーを、ポーリーは奇異に思いながらも感謝している。ロッキーとエイドリアンは不器用ながら距離を縮めてゆき、やがてお互いになくてはならない存在になっていく。
世界チャンピオンからの抜擢 そんなある日、建国200年祭のイベントの一環として開催される世界ヘビー級タイトルマッチで、世界チャンピオンであるアポロ・クリードの対戦相手が負傷。プロモーターらは代役探しに奔走するが、そんな時アポロが「全くの無名選手と戦うというのはどうだ?」とアイデアを出す。無名選手にアメリカン・ドリームを体現させることで世間の話題を集め、自身の懐の深さを知らしめようという算段である。
そしてアポロは、ロッキーが「イタリアの種馬(Italian Stallion)」というユニークなニックネームをもつというだけの理由で、対戦相手に指名する。スパーリングだと思っていたロッキーは驚いたが、両者の実力の差が歴然としていることから申し出を断る。人気獲得のためにも何とかして試合を開催したいアポロやプロモーターは、半ば強引にロッキーを説得、試合の開催を決定する。
スポンサーを名乗り出るポーリーや、自身の豊富な経験からマネージャーになることを希望するミッキー、そして1つの生きがいであるエイドリアンが、ロッキーに自分が決して孤独ではないことを気づかせた。「今の自分には確かに人生の目的や愛、支えてくれる人たちがいる」。今まで経験したこともないような過酷な特訓を、ロッキーは耐え抜いた。
試合前日の夜、ロッキーは「絶対勝てない」とそれまで見せなかった弱音を吐いた後にエイドリアンに呟く。「もし最終15ラウンドまでリングの上に立っていられたら、自分がただのゴロツキではないことが証明できる」
そして試合当日、無名のボクサーと史上最強の世界チャンピオンの対戦。賭け率は50対1。ついにゴングが鳴った。余裕の笑顔で挑発を交えながら一方的に攻めるアポロに、防戦一方のロッキー。アポロの優勢は誰の目にも明らかであった。しかし、油断した隙をついて最初のダウンを奪ったのはロッキーだった。ロッキーの予想外の善戦に、場内の雰囲気も異様な盛り上がりを見せ始めた。いつしかアポロの顔から笑みが消え、試合は真剣勝負となる。
その後も激しい攻防が続き、第14ラウンド、アポロの強烈なパンチを受けたロッキーのダウンは致命的かと思われた。傷つくロッキーを見ていられないと控室で一人待つエイドリアンが、意を決して会場入口に姿を現したのは、くしくもちょうどその時だった。思わず顔をそむけるエイドリアン、もう起き上がるなと指示するミッキー、KO勝ちを確信するアポロ。しかしなんと、それでもロッキーは立ち上がり、不屈の闘志を剥き出しにして再びアポロに向かっていく。
最終ラウンドを迎え、場内にはロッキーコールが巻き起こる。最終盤はロッキーの猛ラッシュ、よろめくアポロを最後のゴングが救い、試合は判定に縺れ込んだ。会場は興奮のるつぼ、ロッキーのもとには報道陣が詰め寄り何本ものマイクが向けられるが、ボロボロに傷付き目も塞がった状態のロッキーは、彼らそっちのけで、渾身の力を振り絞りエイドリアンの名を何度も叫ぶ。その姿は、「見てくれたかいエイドリアン、俺はやったよ、やったんだ!」と言っているかのようだ。エイドリアンもまたロッキーの名を幾度も叫びながら、観客の波を掻き分けロッキーの立つリングへと向かう。
ジャッジが割れたことを前置きして告げられた判定結果は、僅差でチャンピオンの勝利であった。飛び上がって喜ぶアポロ。しかしロッキーとエイドリアンの二人には勝ち負けなど関係なかった。リングサイドではポーリーが、警備員にどやされながらもロープを引っ張りエイドリアンの行く道を開け、そこからリングによじ登ったエイドリアンはロッキーの胸へと飛び込む。「アイラブユー、ロッキー!!」「アイラブユー、エイドリアン!!」。二人は熱く、固い抱擁を交わすのだった。
音楽
「en:Rocky (soundtrack)」および「en:Gonna Fly Now」も参照
スタッフ
監督:ジョン・G・アヴィルドセン
脚本:シルヴェスター・スタローン
音楽:ビル・コンティ
撮影:ジェームズ・グレイブ
プロデューサー:アーウィン・ウィンクラー/ロバート・チャートフ
編集:リチャード・ハルシー