昨年12月に東京で開催された全国高校選抜優勝大会ウィンターカップ2013に出場した宇部工業高校と慶進高校の報告書をお届けします。
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「ウインターカップ2013を通じて」
宇部工業高校バスケットボール部 主将 平岡 勇人
2013年、最後の大会となる山口県ウインターカップ予選大会において、私たちはチーム一丸となり予選を勝ち上がり、白熱した試合を行い決勝戦までたどり着くことができました。決勝戦ではインターハイで敗戦を喫した豊浦高校との対戦になり、第1Qから1点を攻防する試合展開となりました。最終Qまでもつれ、辛くも5点差で逃げ切り優勝することができました。
ウインターカップ出場までの道のりは、決して楽な道のりではありませんでした。中国新人大会予選、中国大会予選と山口県無敗で臨んだ6月のインターハイ予選。決勝で豊浦高校に敗れ、悔しい涙を流しました。インターハイ予選が終わり、他校の3年生の多くは引退しました。しかし、我が校の3年生はインターハイ予選の敗戦を胸に、最後の全国大会であるウインターカップ出場を目指し、練習を続けていくことを誓い、練習に励みました。夏休みからは、就職や進学とそれぞれが忙しい合間をぬって練習しました。また、私は国体少年男子の選手に選出していただき、主将を務めることになりました。ミニ国体では3位という結果で東京国体に出場することはできませんでしたが、トップレベルの県外選手と試合をすることでとても良い経験となり、自分自身の成長にもつながったと感じています。
高校最後のウインターカップ。1回戦の相手は愛媛県の新田高校にきまりました。山口県代表として、良い報告ができるように試合まで最高のコンディション作りを意識しました。
12月23日、私たちの試合は16:30からでした。午前中は宿泊していたホテル近辺で体を動かしていました。それから会場に移動し、会場では独特の雰囲気に感動しました。試合は予定時間より遅れ、より一層の緊張感が高まった中で開始されました。前半が終わり、40-42と接戦だったものの、チームとしての能力が発揮されず、ペースを掴むことができませんでした。その後、第3Qもペースを掴むことができず、第3Q終了時には6点ビハインドでした。第4Q開始前、ディフェンスを頑張り、リズムを作ろうとチームの意思を統一しました。粘り強いディフェンスをし、5分後には相手のミスなどもあり2点差まで詰めることができました。残り2分では、1点を争うシーソーゲームが展開され、気がつけば残り11秒、1点負けという状況でした。そこからは無我夢中で勝利を目指してリングに向かって攻めました。結果、残り3秒で逆転し、大接戦を制し2回戦進出を果たすことができました。宇部工業初となるウインターカップでの勝利を飾ることができました。また、山口県に良い報告ができて、本当に嬉しかったです。
2回戦の相手は、優勝候補の宮城県代表の明成高校でした。試合は127-77と負けはしたものの、日本代表選手にも臆することなく果敢に立ち向かうことができ、大きな財産となりました。宇部工業のバスケットを全国の舞台で発揮できたことがよかったと思います。
この3年間宇部工業のバスケットボール部としてプレーできたことを心から感謝します。これまでご指導してくださった先生方、応援してくださった方々、毎日厳しい練習を乗り越えた仲間に心から感謝します。ありがとうございました。これからの新チームの主役となる後輩たちは、全国を目指し厳しい練習を続けていくと思います。全国大会出場という目標を達成できるように、日々精進してくれると思います。
宇部工業バスケットボール部の全国大会出場を支援し、応援してくださったすべての皆様に心から感謝申し上げて報告とさせていただきます。
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第44回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会
慶進高等学校 藤井 園子
今年のウィンターカップは12月23日から12月28日まで東京体育館で行われました。
私たちは23日に埼玉県代表の埼玉栄高校と対戦しました。前半は慶進らしいプレーができず相手に主導権を与えてしまうようなゲーム展開。後半からは慶進らしいディフェンスから相手のミスを誘い自分たちのペースでゲームを進め、4Qで逆転することができました。この試合で感じたことは、ゲームの主導権をつかむには最初の試合の入り方がいかに大切なことであるかということです。
2回戦の石川県代表鵬学園戦では、ベンチメンバー全員がコートに立つことができ89-52で勝利することができました。
3回戦の愛媛県代表聖カタリナ女子戦では、1回戦の反省点である試合の出だしを意識してゲームに入ることができ、10点差をつけて1Qを終えることができました。2Qでは相手のシュートも入りだし、慶進の得点ものびず、同点に追いつかれてしまい、後半では相手の目の色が変わったように見えたし、「ここでは負けられない」という強豪校の意地を見せつけられました。慶進は相手の勢いを止められず、結果57-76で負けてしまいました。しかし、チームとしても個人としても得られることがたくさんある試合となりました。全国レベルのスピードやディフェンス、体の強さをチーム全員がこの大会を通して体感しました。主導権を握られた時、自分たちの思うようなプレーができない時に集中力を切らすことなく戦い続けるということがどれだけ難しく、いかに大切なことなのかということを学ぶことができました。私は最後まで諦めず、そして最後まで楽しく笑顔でプレーすることができ、本当に素晴らしい価値のある時間を過ごすことができました。
たくさんの方々に応援、ご支援していただいたことに対しとても感謝しています。新チームでは今回の大会で経験し学んだことを活かして、また全国という舞台で勝ち進んでいけるように頑張っていきます。そしてどんな時でも一生懸命で、誰からも応援されるような素晴らしいチームになっていきます。
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■大会名
東日本大震災復興支援
JX-ENEOSウインターカップ2013
平成25年度 第44回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会
■期日
平成25年(2013年)12月23日(月・祝)-29日(日)
■会場
東京体育館
■結果
[男子]
1回戦 宇部工業(山口)○77-76●新田(愛媛)
2回戦 宇部工業(山口)●77-127○明成(宮城)
[女子]
1回戦 慶進(山口)○76-67●埼玉栄(埼玉)
2回戦 慶進(山口)○89-52●鵬学園(石川)
3回戦 慶進(山口)●57-76○聖カタリナ女子(愛媛)
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