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一路順風

日記でございます。

2009-05-16 21:37:31 | 文学
 再び北方謙三にはまっております。

 思えば毎月刊行されていた『水滸伝』が完結して早……一年くらいかな。しばらく熱はおさまっていたのですが、先日新聞である本が文庫で出るという情報を入手(単行本は電車で読むには向かないので、私はあくまで文庫が出るまで待つ派です)。早速本屋へ走ります。

 その本とは新 楊家将、『血涙』です。

 北方『楊家将』は、ボリュームこそ『水滸伝』とは比べものになりませんが、その内容、暑苦しさ、男臭さ(それって褒め言葉なのか??)は勝るとも劣りません。

 『楊家将』を読んだのはいつくらいでしょうか…はっきりとは覚えていませんが、それに夢中になり、一気に読んでしまいました。
 とても面白かったのですが、下巻はものすごく続きが気になる形で終わっていました。

 その続編が『血涙』です。『楊家将』の最後で行方不明になっていた四郎や五郎のその後や、新たに楊家の当主となった六郎(りくろう、と読んで下さいね)と弟の七郎、妹の九妹の活躍。そして仇役である遼の面々。

 いやぁ。たまりません。これはおもしろい。

 先日なんぞ、入り込みすぎて電車の中で泣きそうになりました。いや完全に泣いてしまいました。

 この本は相当オススメです。ぜひ『楊家将』と続けて読んで下さい。私も『楊家将』は以前読みましたが、今回改めて読み返しました。これは続けて読むと魅力倍増です。

 あ、書庫に『楊家将』はありましたか…。『血涙』も読み終わったら書こっと。覚えてたら…。

2009-04-14 22:12:31 | 文学
 探し物をしていました。

 『李白と杜甫』という本。高島俊男先生の名著です。

 持っていたと思ったのですが、どこにもないのです。本棚にも机にも、枕元(私は寝る前にいろんな本をつまみ読みするので、枕元には常に大量の本が散らばっています)にも。

 本の内容はもちろん、装丁から分厚さ、講談社学術文庫だということ、文庫本にしてはちょっとお高い千円超という値段だったこと。

 細かく覚えている割に、肝心の「買ったかどうか」を覚えてないのです。

 読んだ事は確かです。しかしはっきりと覚えているのは大学の研究室にあったのを読んだということ。その後、大学を卒業してからどうしても読みたくなり、買ったような、買っていないような…

 買おうと思った事も間違いありません。しかしその値段にひるんで古本を探そうとしたとも考えられます。

 ずっと気になっていたのですが、先日別の探し物があり、兄の部屋に入った時のこと。

 探し求めていた『李白と杜甫』は兄の部屋のテレビの前に転がっていました。そういや昔兄の部屋にあるサターンをしながら読んでたっけ。

 人の記憶は当てにならないものです。

 あとから気付いたのですが、HPの「書庫」に載せてましたね…。何のための「書庫」なんだか…。

2009-04-13 20:57:19 | 文学
 「三国志」がブームなようで。

 まぁ私も好きですよ。映画レッドクリフのPart IIとても見たいです。あ、もちろんPart Iは見ました。金城武格好良かった…。

 で、一応大学では中国文学(それも『三国志演義』もそのジャンルに含まれる「白話小説」)を専攻したワタクシ。昨今のなんとも商業的な、なんとも非文学的な「三国志」達に辟易してしまいます。

 たとえば、臣下である孔明が劉備の事を「劉備様」とは呼ばないだろう、とか、関羽が自分の事を「我は関羽雲長」とは言わないだろう、とか、いろんな細かい所(けれども実は大切な所)が気になってしまいます。

 映画レッドクリフの字幕でも、役者さんは字で呼んでいるのに、字幕では姓+名だったり(だから面と向かって名は呼んじゃダメなんだって)、もうちょっと勉強して欲しいですね。(もっとも、この件については、日本で「三国志」といえば、の吉川英治版およびそれを漫画にした横山光輝版が元凶というのは、異論がないかと思いますが)

 ま、そんな偏屈な事を言っているのは一部の人間なんでしょうね。

 色々と突っ込みつつも、早くPart IIが見たくてたまらないんですよね…。但し、世間の俄仕込みのミーハーとは一緒にしないでくださいね。私は筋金入りのミーハーですから。

2009-03-28 19:25:46 | 文学
 気付けば一ヶ月ぶりの更新です。いつの間にか26歳になってましたわ。あ、元気に生きてます。明日は久々の野球の試合。楽しみです♪

 さて、私は本が好きなのですが、そのジャンルは小説や古典文学、学術モノ(そんなジャンルあるのか?)など色々ですが、あまり読まないのがエッセイ。

 唯一読むのが高島俊男先生の「お言葉ですが…」というシリーズ。最近10巻目が文庫で出ましたが、惜しむらくはこれで最終巻ということです。

 もともと『水滸伝』研究者として知った高島先生。「お言葉ですが…」には中国文学関係の話もありますが、大半が関係ない話。

 先生得意の毒舌で、世の諸々を切っていく様は痛快そのものです。

 面白い本なのであっという間に読んでしまいますが、更にこの本(に限らずおそらく「エッセイ」というジャンルの本の大部分)のよいところは「細切れの時間を上手く使える」ということ。

 5分とか10分くらいの空き時間ができた時に小説なんかを読み始めると、良い所にさしかかったところで時間切れになったり、前の部分からのつながりを思い出すのに時間がかかったりと、なかなか効率がよくないものです。

 そんな時にこのエッセイ。ちょうど5分くらいで一節が読み終われるので、ちょっとできた手持ち無沙汰な時間つぶしにもってこいです。

 食わず嫌いのジャンルに挑戦もいいものです。次は何に挑戦してみようかな。

2008-12-11 23:55:26 | 文学
 昨日の午後、休暇を取り映画を見てきました。

 公開されてから結構経ってしまったのですが、どうしても見たかった「レッドクリフ」です。

 題名からも分かるように所謂「三国志」モノ。白話小説マニアの私としては見逃せません。

 日本では「三国志」は男性には結構人気があるようです。横山光輝の漫画を読んだ事がある人も多いのでは。
 この映画も日本で公開するに当たっては、なるべく女性を取り込もうとしていたようです。
 
 そのせいでしょうか。導入部分や人物が出てきた時に出る名前等の説明がちょっとしつこい感じがしました。
 まぁマニアの私基準で考えるのはいかんと思いますが。

 とまぁ、ちょっと日本語版の公開の仕方には不満が残りましたが、映画そのものはとてもよかったです。
 
 何より金城武がイイ。格好良すぎる…。抜群に頭がいいけれど、どこか飄々とした感じがある孔明のイメージにぴったりです。
 欲を言えば、もう少し孔明と周瑜の腹の探り合い的な部分が欲しかったですね。今回はあくまで仲良しで終わってしまったので、これからどう展開されていくのか続編が楽しみです。

 あと個人的には魯粛がハマリ役だと思います。孔明と周瑜の間で振り回される感じが何ともいい味を出しています。

 続き物だとは聞いていましたが、一番いい所で終わってしまったpart1。これは続編を見ないわけには行きませんねぇ…。

 ところでエンドロールに関平(関羽の息子)の名前があったような気がするんですが、どこに出てたんでしょ?曹操とか劉備とかメインの名前紹介は何度も出てくるくせに、チョイ役は見過ごされてちょっとかなしいです。