アセンションへの道 PartII

2009年に書き始めた「アセンションへの道」の続編で、筆者のスピリチュアルな体験と読書の記録です。

第2章 社会の変化 ⑯ アナスタシア的ライフスタイル

2016年11月24日 10時06分01秒 | 第2章 社会の変化
 今年の5月に、筆者は『大震災に備える』という本を読んだのち、その所感を次のようにブログに書いたまま、その続きを書くことを半年近く中断してしまった。先ずは、前稿からの引用である。

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 筆者は同書(『大震災に備える』)を読み、これまで本ブログに書き綴ってきたこれからの「あるべき生き方」は、「アナスタシア的な生き方」に間違いは無いとの確信を改めて強くした。その「アナスタシア的な生き方」とはどういうことなのか、その中心の概念となる『祖国』とは何なのか、そしてそれがどうしてこれからの「あるべき生き方」なのか、次稿にて説明したい。
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 実のところ筆者は、前稿の通り、日本でアナスタシア的な生き方を開始できないか、かなり真剣に検討し、アナスタシアのお茶会にも3回も出席してみたり、自然農の現場を見学したり、自分で種を(無論アナスタシアの第一巻に記載された方法で)植えたりしてみた。更に、自分が今置かれている状況も良く考えた上で、今、半年前の結論を少々修正しなければならないことに気付いた。その経緯も含め、筆者がアナスタシア的ライフスタイル(以下、ライフスタイルに統一)に魅かれた理由など順を追って詳細に説明したい。

 既に『アナスタシア』を少なくも第四巻まで読んだ方でないと、これから書こうとしていることは多少判り難いかも知れない、というのも、この「アナスタシア的ライフスタイル」の中心的な概念となる『祖国』の意味が、我々が普通に考える祖国ではないからだ。アナスタシアは、一人ひとりが自分の農地を所有し、そこを「愛の空間」にすることを推奨し、その農地(土地)とコミュニティを『祖国』と呼んでいる。そこで、まずこの『祖国』についてより深く理解するため、アナスタシア第四巻から掻い摘んで引用しておきたい。先ずはアナスタシアの言葉である。

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地球全体が、地球に住む一人ひとりにとっての祖国になり、そして大宇宙のすべてが地球に住む人間を愛撫するには、すべての次元空間を一点へと結集させることが不可欠。その一点を自分の祖国と名付け、そこに自分で、あなたの愛の空間を創造する。大宇宙の最善のものがその愛の空間に触れるようになる、あなたの祖国である次元空間に。そしてその一点を通して、あなたは大宇宙を感じる。比類なき力を手にする。・・・
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それでは、その祖国とはどんな土地かというと・・・

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 まず初めに、地球上の入手可能で好ましいと思われる場所から、自分の気に入った場所を選ぶの。自分が暮らせたらいいなと思うような場所を。自分の子供たちに暮らして欲しいと願うことのできる場所を。そして自分の曾孫たちにとってあなたの良い思い出となる場所。その場所の気候は、あなたにとって快適でなければならない。そこに永きにわたって一ヘクタールの土地を自分のものとして持つの。
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 そしてその土地をどのようにするかというと・・・

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 荒れ地に私たちの土地がある。土地は生きた塀(筆者註:樹木)で囲まれている。それから土地の四分の三または半分を森に仕立てましょう。色々な種類の木々を植える。残りの土地と森との境界にそって、低木の中から、動物たちが中を通れないようなもので生け垣を作る。・・・菜園には二アール程度の深くない池を掘る。・・・森の中にミツバチのための空の丸太巣箱を三つ置く。・・・
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 更に、自然農を思わせる記述も出てくる。

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 森の中ですべてが育っているように、草の間にだって野菜も育つことができるはず、飛び切り美味しいトマトやキュウリが。周りの草が刈られていないときの野菜の味は、あなたにとって何倍も心地よく、そしてもっと身体にいい効能をもたらす
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 そして、『祖国』は子育てにも良い影響を与える。

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 人生では、一方だけが愛していることがよくある。相手はただそばにいることを許しているだけ。そんな二人がともに園を耕し始めると、とたんに愛のエネルギーが共有され、二人をいつまでも見捨てることはない! その生活様式が、愛の中で生きることを可能にし、その連続性の中で子供たちに愛の空間を伝え引き継いでいくものと一致するから。そして神の似姿 ― 神の資質として神と共同で行うように、子供たちを育てることができるから
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 『祖国』について、概略を理解する上でポイントとなる部分を引用したが、興味のある方は、是非このアナスタシア第四巻を購入し、精読して頂きたい。

 ここで、『祖国』を通じてのアナスタシア的ライフスタイルの社会的なメリットを考えて見ると、
(1) 都市部(海辺)から農村(山間部)に人が移動することで、気候変動や海面上昇、更には大地震などの被害を低減することが可能。
(2) 近い将来「仕事の無い世界」が来ることを見据え、働きたい人の受け皿になる。
(3) 『祖国』で自然農を行えば、環境負荷の低減に繋がる。
(4) 自然農で採種された野菜・穀物は健康にも良く、国家としても医療費の節減になる。
(5) 日本の食糧自給率を向上させる可能性も。
(6) 蛇足かもしれないが、トランジション・タウンとの相性も良さそう。

このように、アナスタシア的ライフスタイルは本人が幸せになるのみならず、社会にとっても良いことづくめであり、実際ロシアではすでに330以上の『祖国』のコミュニティが立ち上がっているとアナスタシア・ジャパンの岩砂社長は言う。因みに、最初の『祖国』コミュニティは総面積600ヘクタール、330家族(500人)が参加し、そのうち97%が『アナスタシア』の読者だったそうだ(2016年7月)。

 しかし、筆者がここで敢えて説明するまでもなく、読者諸賢がすぐにでも気付くような問題もある。そもそも日本で、一ヘクタールの土地をそう簡単に入手できるのか? また、『祖国』は一家族だけで始めても余り意味がなく、ある程度纏まった規模のコミュニティにすべきことを考えた場合、更に広大な土地を確保した上、様々な日本の規制(例えば農地法など)をクリアーできるのかどうか? ソヴィエト連邦時代のコルホーズの経験を持つロシアであればこそ、比較的容易だったのかも知れない。実際、上記に挙げた『祖国』第一号は、以前のコルホーズを母体として生まれたコミュニティだそうである。しかし、日本でこれと同様のプロジェクトを立ち上げることは、国家的な後押しなどが無い限り容易なことではない。残念ながら、日本でこうした動きが現実となるまでは、相当時間が掛かることは覚悟しておかねばならないだろう。しかし、将来の日本にとって必要なプロジェクトであることに相違はない。

そこで筆者は、アナスタシア的ライフスタイルの進展を三段階に分けて考えている。
第一段階:『祖国』の概念を普及させる時期。 現在はこの概念普及期にあると思う。
第二段階:ダーチャの普及期。 ロシアでも、このダーチャが祖国の普及に一役買った(本章⑩参照)
第三段階:『祖国』の普及期

 因みに、日本で既にこの第二段階まで進もうとする動きがあることを、筆者はアナスタシア・ジャパンの岩砂社長から教えて頂き、接触したみたことがある。NPOダーチャサポートという名称で、日本でのダーチャ推進を後押ししようとしている組織体である(責任者の高草氏とは電話でしか話したことはないが、北杜市にある五風十雨農場は実際に訪問し、向山氏と面談した)。興味のある方は、最寄りのメンバーの方に接触して、詳しい話を聞いてみることをお薦めする。

 筆者も、少なくも自身のダーチャくらいは持ちたいと思っていたのであるが、色々と調べ回った結果、実際にヨーガの修業をしながら自然農を行うことはそう簡単なことではないことに気付いた。例えば、自然農を始めようとすると、周りから虫が押し寄せて来て、虫との壮絶な戦いが始まることになる。これは、ヨーガの戒律の一つ、アヒムサー(不殺生、或いは非暴力)にも抵触するので、一件だけで自然農を開始することは現実的ではない。日本である程度『祖国』のコミュニティや自然農が定着するまでの間、残念ながら筆者はこの運動の推進エンジンにはなれないものの、「応援団員」であると同時に「シンパ」であり続けたいと思っている。

PS(1): 尚、このブログは書き込みが出来ないよう設定してあります。若し質問などがあれば、wyatt999@nifty.comに直接メールしてください。
PS(2):『ヴォイス・オブ・ババジ』の日本語訳がアマゾンから発売されました(キンドル版のみ)。『或るヨギの自叙伝』の続編ともいえる内容であり、ババジの教えなど詳しく書かれていますので、興味の有る方は是非読んでみて下さい。価格は¥800です。


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