そよ風と野の花が好き

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キビヒトリシズカ

2021年05月10日 | 識別が難しい花

サクラソウを見学した帰り 何時もの食堂に寄って「月見うどん」を頂いて次の目的地に

念願だったキビヒトリシズカをやっと見る事が出来た。

花はヒトリシズカの開花から20日くらい遅れ、葉はヒトリシズカのような光沢は無い。

花糸はヒトリシズカに比べて細くて長く 数が多いい事で区別ができる

 

センリョウ科チャラン属多年草

広島県植物誌 解説

キビヒトリシズカの方が花期が2週間くらい遅く,雄しべの花糸の内側に4個の葯があるが,ヒトリシズカでは外側に2個の葯がある.ヒトリシズカの葉は深緑色で光沢があるが,キビヒトリシズカは浅緑色で光沢がなく,2対の葉の間が少し空いている.

4月15日撮影 ヒトリシズカ

5月10日撮影 キビヒトリシズカ


イヨフウロとビッチュウフウロ

2020年08月27日 | 識別が難しい花

実物を何度も見ていると雰囲気で違いが分かるが 説明を求められると

難しい。一言で言えば イヨフウロは限られた中国・四国山地の尾根に咲く高山植物で

ビッチュウフウロも限られた湿原に生育する植物と言う事。

どちらも フウロソウ科フウロソウ属の多年草で この辺では

ゲンノショウコ・ヒメフウロ・ミツバフウロも同属。

 

池の段のイヨフウロ 

鯉が窪湿原のビッチュウフウロ


安芸のハイルリソウ

2019年05月23日 | 識別が難しい花

[ ムラサキ科 ルリソウ属 ]多年草

温品ダム上流の渓谷で目的の花を探して歩いた。
渓谷はクルマが通れる幅の道があり、大岩と新緑が良い雰囲気だった。
道は平たんで日陰だし体力に合わせて距離も自分でも設定できるからお勧め。
車の駐車は 渓谷の入り口に数台停められる。

広島県植物誌 分布
これまで県内でハイルリソウとされたものを,ハイルリソウとは異なる新種として門田裕一が記載した (Kadota 2009a) .葉は光沢があり,基部が明瞭な葉柄となること.花茎は早春の芽出し期から地表を匍匐して50 cmに達すること.がく筒が短く浅く分裂し,裂片が鈍頭であることなどで区別されるとしている.また,これまで県西部の限られた場所のみで確認されていたが,甲田町,三次市,神石町などでも発見され,さらに鳥取県西南部に及ぶとしている.基準産地は戸河内町(現安芸太田町)である.








花のランナーが思った以上に長いのには驚いた。

古い石垣にも垂れ下がっていた。








ママコナを比較

2019年04月25日 | 識別が難しい花

これまでに投稿した画像を使って 「識別が難しい花」のカテゴリーを追加した。

ママコナ属は被子植物シソ目ハマウツボ科に属する一年草の半寄生植物。
これまで県内に咲く5種類のママコナの仲間を観察した。それで過去に投稿した画像を使ってそれぞれを比較してみた。

ママコナ


珍しい変異


広島県植物誌 ツシマママコナの解説
ツシマママコナは苞のとげ状の歯牙が短く,毛が少ないことで,ママコナから区別される.
両者の苞の比較は比婆科学教育振興会(1994b,p.146)に図示してあるが,しばしば,中間形がある.



広島県植物誌 ホソバママコナの分布
広島県では,沿岸部から吉備高原面に稀に分布する



広島県植物誌 ミヤジマママコナの解説
半寄生植物で一年草であるが,宮島での観察によれば,毎年,一定の場所に定着している.
山崎(1989b)は,これまでミヤマママコナと一括されていたものを,
東北日本に分布するミヤマママコナと西南日本のシコクママコナに分割した.
ミヤジマママコナはシコクママコナの苞に歯牙のない型であるが,この方がふつうである.





広島県植物誌 シコクママコナの解説
ミヤジマママコナの苞の基部にとげ状の歯牙がある型である.



見た目じゃないよナンゴクウラシマソウ

2018年04月25日 | 識別が難しい花

[ サトイモ科 テンナンショウ属 ]

福山市草戸町 五重塔の横から少し入った竹藪に

ウラシマソウ(後でナンゴクウラシマソウと解る)の群落があると聞いて行って来た。

※雑談「中国大陸でナンゴクウラシマソウを初発見」



一部を除いてテンナンショウ属は雌雄異株。 イモの栄養状態によって性転換 すると言われている。
普段 県北東部で目にするナンゴクウラシマソウは葉の主脈が白くて葉が細長い。
なので 簡単にそれがナンゴクウラシマソウの特徴だと考えていた。

しかし ネット検索では付属体の基部にある縦しわの有無でウラシマソウと
ナンゴクウラシマソウを区別しているようだ(ウラシマソウの付属体の基部は黒紫色で平滑
なので もう一度自生地に行って仏炎苞を開いて付属体基部のしわを確認した。

雌株  付属体の基部の縦しわを確認できたので ナンゴクウラシマソウと判断した。 

雄株にも縦しわ 





釣り糸の先え金魚のおもちゃをぶら下げると 妖怪の釣り人

葉だけを見ると見慣れたナンゴクウラシマソウの面影は無い


仏炎苞の下に小さな隙間があるのが雄株。花の上から入ったコバエが花粉を付けてここから這いでてくる。
見た目 雄株が多かったが 性転換するから正確には解らない。
雌株の隙間は塞がっている事で区別ができる。一見 発育が良い株はみな雌だった
雄株

 

6月11日県北東部のナンゴクウラシマソウ
細長い葉の主脈が白い そして付属体が白く 基部に僅か縦筋が見られた。
白くスポンジ的な付属体は雄雌株の区別なく見られる。スポンジが無い個体もあるが基部の縦筋はかならずある。