WOWOWカンヌ国際映画祭ブログ

現地に飛んだスタッフが映画祭の様子を毎日レポート!

妊婦姿のアンジー登場 『カンフー・パンダ』の記者会見

2008年05月16日 | 現地レポート

カンヌ映画祭2日目。『カンフー・パンダ(Kung Fu Panda)』の記者会見に行って参りました。今日の会見には、妊婦姿のアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)が登場

もちろん、取材陣が殺到しましたよ。アンジェリーナ・ジョリーはパートナーのブラッド・ピット(Brad Pitt)、子供達と共に、数週間前から南仏入りしていたとか。以前にもブラッドとはパリに長期滞在していたり、かなりフランスがお気に入りのようです。

アンジェリーナ・ジョリー(左)。ジェフリー・カッツェンバーグ(右)。

アンジェリーナ・ジョリー:子供達の第二か国語がフランス語になってきたわ!

質問:
ご自身の妊婦姿についてどう思われますか。

アンジェリーナ・ジョリー:
今回はハイヒールは履かないで、ナイキでカンヌ入りよ

質問:
ご自身でこの映画『カンフー・パンダ』について、どう思われていますか。

アンジェリーナ・ジョリー:
息子達が映画を気に入ったわ。彼等は私の最高の批評家なのよ。親として、子供に見せるには最高にエキサイティングな作品だと思うわ。


アンジェリーナ・ジョリー。

続いて、ますます太ったジャック・ブラックへの質問。

質問:
太らないとパンダになれないから太ったの?

ジャック・ブラック(Jack Black):
演じる上で僕は違う人になろうとするのでなくて、気持ちを理解することが大事だと思ってるから、太ったのとは関係ないよ


ジャック・ブラック。

ダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman):
この物語が他と違う点は、ヒーローは通常なら、外見の容姿が完璧だったりするんだ。でも、パンダは太ってるし、ジャックも太ってる。彼等はアンチヒーローだけど、ヒーロイズムは自分達の中にあるもの。だから、この映画は特別なんだよ


ダスティン・ホフマン(中央) とアンジェリーナ・ジョリー.。

ジェフリー・カッツェンバーグ(Jeffrey Katzenberg):
実は、ジャックを中心にこの映画が生まれたんだよ。


写真左から、ダスティン・ホフマン、アンジェリーナ・ジョリー、ジェフリー・カッツェンバーグ、ジャック・ブラック。

ジャック・ブラック:
僕は昔からブルース・リーに憧れてたんだ。瞑想の動きは魅力的だと思ってたんだ。

質問:
自分はパンダタイプだと思う?

ジャック・ブラック:
僕はブサイクで毛むくじゃら、どっちかというとクマだと思うんだけどね!

アンジーへの質問:
あなたは虎の役だけど、今のあなたは虎っぽい?

アンジェリーナ・ジョリー:
全ての女性は虎になりたいと思ってるはず。パートナー(ブラッド・ピット)とはいい関係なので、私は今は虎にならずにすんでるけど!


ダスティン・ホフマン(左)とアンジェリーナ・ジョリー。

ダスティン・ホフマン:
アンジーにはブラッドと僕のどちらかのチョイスがあったのにね!

この記者会見の模様は番組で!


■『カンフー・パンダ』
監督:マーク・オズボーン&ジョン・スティーヴンソン
出演:ジャック・ブラック、ダスティン・ホフマン、ジャッキー・チェン、ルーシー・リュー、アンジェリーナ・ジョリー



7月26日(土)全国拡大ロードショー

「速報!カンヌ映画祭2008」
6月1日(日)午後2:40(無料放送の日)ほか
「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月8日(日)午前11:00ほか
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!


意外に多いスモーカー!?審査員記者会見に潜入♪

2008年05月16日 | 現地レポート

14日映画祭当日に、審査委員記者会見が行われました。



今年は審査委員長ショーン・ペン(Sean Penn)がつとめ、ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)、ジャンヌ・バリバール(Jeanne Balibar)、アレキサンドラ・マリア・ララ(Alexandra Maria Lara)など女優陣、セルジオ・カステリット(Sergio Castellitto)、アルフォンソ・キュアロン(Alfonso Cuaron)、ラシッド・ブシャール(Rachid Bouchareb)、マルジャン・サトラピ(Marjane Satrapi)、アピチャッポン・ウィーラセタクン(Apichatpong Weerasethakul)などのカンヌ馴染みの監督達が選ばれました。

豪華な審査員が大集合!


左から、アルフォンソ・キュアロン、ナタリー・ポートマン、ラシッド・ブシャール


左から、アピチャッポン・ウィーラセタクン、マルジャン・サトラピ、セルジオ・カステリット

ショーン・ペンは役者、監督としてだけでなく、常に政治意識を持った人物として有名ですが、それもあって、会見の質問内容は大半が政治的な突っ込み!!
しかし、意外で驚きだったのは、そのような繰り返し続出する政治意識の質問に対し、しっかりと誠意を持って答えるということ
鼻で笑ったり、はぐらかす、なんてことないんです。これぞ、“いい男”だなあ、と改めて感心!!

左から、アレキサンドラ・マリア・ララ、ショーン・ペン、ジャンヌ・バリバール

また、コンペ外で“審査委員長スクリーニング”として上映されるドキュメンタリー『The Third Wave』は、ショーン・ペンが6ヶ月前にこの作品と出会い、カンヌ映画祭事務局長に頼み込んで特別上映が決定
2500人の死亡者を出したスリランカの津波の後、4人のボランティアが被害者たちを助ける様子を追いかけた作品で、「政治とは人々を助けるためにあるべき」というショーン・ペンのポリシーが、こういった作品にこそ表現されているという。
「カンヌは、映画作りをする人にとって、とても大事な場所。このような世界の舞台で、小さな優れた作品を多くの人に見て貰う事は大事な事だ」と。

質問:
バラコバマを支援してる?

ショーン・ペン:
僕は特定の政治家を支援しない。国家を支援しているんだ。ただ、今回のアメリカ大統領選は、近年でも一番重大な意味を果たす選挙だと思っている。今までどれだけアメリカが他国に被害を与えてきたか、それが変わるかもしれないんだ。

質問:
近年は反ブッシュの映画が多いですが?

ショーン・ペン:
ブッシュの政治は愚かを基盤に築かれた政治。脳と心との繋がりを持たずに動くと、多くの被害者をうむんだ。

質問:
今回の映画祭を通して、何か政治的な意義を伝えたいと?映画の持つ政治色を求める?

ショーン・ペン:
政治家は、国民の生活のクオリティーをプロモート(促進)するのが役割。もし、映画が人々の生活のクオリティーをプロモートしたら、それは、その映画の政治色ということだ。

質問:
今回の映画祭での審査方法に関して、どうお考えですか?

ショーン・ペン:
どのような作品を選んだとしても、僕ら審査員にとって大事になるのは、その監督が自分の生きている時代背景を認識して作っている、という事だ。そして、先入観を持たずに、作品を見る事。心で見るんだ。

質問:
政治と映画の関係性について

ジャンヌ・バリバール:
今回15日間映画祭に来ているけど、子供達はその間もパリの学校に通ってるわ。そして、15日に1回は、子供達の学友の親が不法滞在者として国外退去させられてるわ。このような現実の歪みを考えないで生きて行く事はできるのかしら?映画を見ていて、必ずしも直接的に、このような出来事を考える訳ではなくても、世界は繋がっているってことの認識は大事。


カンヌ映画祭の審査員メンバーの選び方を見ていて、いつも感じる事ですが…ちょっと“ヤクザっぽい”雰囲気が大好きですよね。
ウォン・カーウァイが審査委員長の時も、横にモニカ・ベルッチがヤクザの姉さん風に決めていたけど、今年も例外なく、ショーン・ペンの脇には、“格好いい女”のジャンヌ・バリバールが。
ヘラヘラと笑わずに、美しく、イカしてる女優がカンヌ映画祭の好みなんでしょうね。



その他、毎年、カンヌ映画祭には、お決まりのタイプの審査員がいます。

“若くて美しい女優”
今年はナタリー・ポートマン
若いのに貫禄のある女優のイメージだったけど、意外にも緊張しているのか、新参風の答えが多かった!
「審査員として選ばれ光栄です。でも、このように世界中から集まった優れた作品に賞を与える選別をするなんて、私は何者?と思ってしまう!」




“ユーモアセンスがあり、容姿もイカしてる優れた若手監督”
メキシコ人監督のアルフォンソ・キュアロン監督
審査方法について、「僕はメキシコ映画を支援するつもりだよ!」とジョーク。




“真面目で明確な意見を持った監督”
ラシッド・ブシャール監督
「2時間の映画の中で数秒しか政治メッセ-ジの入ったシーンがなかったとしても、それは、政治的映画なんだ。僕は常に政治メッセージを持った映画を作ってきている。」




“なごませ役”
マルジャン・サトラピ監督
「カンヌ映画祭の記者会見では煙草吸っていいって話だけど、いいかしら?」



そして、マルジャンが煙草を付けたら、ショーン・ペンも、ジャンヌ・バリバールもプカプカ吸い始め記者会見は終わりました!




この記者会見の模様は番組で!


「速報!カンヌ映画祭2008」
6月1日(日)午後2:40(無料放送の日)ほか
「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月8日(日)午前11:00ほか
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!