every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

電気羊はアナログ盤の夢を見るのか?

2009-12-16 | 音楽NEWS
先日原雅明さんと松村 正人(元Studio Voice編集長)のトークイベントに行ってきた。

これは先日上梓された『 音楽から解き放たれるために
 ──21世紀のサウンド・リサイクル』の出版記念イベントとして催されたのだけれど、評判の高い同書を更に拡張させるような実りの多い話を聴くことができた。



中でも印象的だったのは「アナログ盤の需要は増えてはいないが、減ってもいない」という話。
続いて「CDと言うメディアは消え行くだろうが、アナログは消えないだろう」とも。

Stones ThrowやLow End Theory周りの状況と交えて語られていたのだけれど、確かに一年位前にアメリカではアナログのマーケットがCDを抑えて、配信に続くシェア第二位になったという記事があった。

ロッキンオンのWEBページでの曽我部恵一は「アナログの中古盤を血眼になって探す連中は1000人程度じゃないか?」と語っている。

"血眼"というのをどの程度に置くかにもよるのだけれど、今でも"限定生産500枚!"と謳っている盤がモノの二、三日で売切れてしまうことはあるから、1000人以上はいると思う。
ここ20年でアナログ盤に最も勢いのあった97~99年でも、アナログに関してはそういう規模感だったと思うので、コアな人は残っているのだろうと思う。

また実店舗に足を運んでもそこで見かける顔というのは良くも悪くも変わらないと言う印象もある。

客単価は段違いに下がっているだろうから(単純に殆どのヒップホップDJはSeratoに移項しているようなので、二枚買いという行為は絶滅したといっていいだろう。ということは単純に考えても売上げは半分以下)厳しいのには違いはないだろうけれど。


では、何故CDが滅び去ったとしてもアナログは残ると言えるのか。
筆者を含めアナログに手を伸ばすのか?

その答が今後サバイブしていくにあたってのキーワードになるだろう。

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