every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

HMV渋谷閉店のお報せ

2010-06-10 | 音楽NEWS
HMV渋谷閉店のお報せ。
HMV渋谷は1990年のオープン以来、20年の歴史を8月中旬で閉じることになった。



自分がはじめて通った輸入盤店。
まだセンター街中ほどの、いまはSEGAがある位置にあった頃。

渋谷へは塾で週3回通っていたのだけれど、現国の時間はムダなので(漢字と文法さえ覚えれば点数取れたから)時間つぶしに通い詰めた。

HMV渋谷→ディクスユニオン→CDぴあ(今のヒューマントラスト・シネマにあった)と時間を潰してから、新南口の塾へ(因みに某TE旧事務所の斜向かいである)。


最後の改装をして、レイアウトがスカスカになって「こりゃ、もうダメだな」と思ったし、第一自分自身がこの2~3年HMV渋谷で買ってない。本を買うくらいかな。最後の店頭での買い物は『Chill Out』になるのかな(ポイント交換だけど)。

HMVのフラグシップ店とはいえ、新株主のフラグシップ店であるTsutaya渋谷店まで1~2分の立地を保つ理由がない、というのが主な理由ではないのか。
家賃高いだろうし。






時勢が時勢だし、レコードショップという存在の末期症状のように捉えられるけれど、そうは思わない。

自分のセンスからはみ出た思わぬ出会いというのはTwitterやオンライン・ショップで補完出来ていると思う。

オンライン・ショップでの視聴が自由自在になる以前に比べて、隅々まで把握できているのではないかという思いがある。
自分がチェックしているテクノなりハウスなりは、どんどん細分化されていってジャンルの越境が進んでいっているので、難しいのだけれど、"思わぬ"出会いって奴は実店舗でもオンラインでも機会としては変わらない。

ただ実店舗がオンラインに勝るのは、人との出会いであったり、視聴盤などの想定外の掘り出し物との出会いがある点だ。
更にその音楽を聴いている人がどんな服装を着ているのか、どのくらいの年齢層なのか男女比は、在庫数は残りどれくらい? etc... 意識していてもしてなくても、リッチな情報を得ているのだ。

HMV/Tsutayaグループとしては、それらの情報はTsutaya店舗でより多層的に取れる。
何しろTポイント・カードを使えば、あらゆる買い物情報が串にさせるのだから。




閑話休題。

HMVが渋谷から撤退はひとつの時代のピリオドになる。
あの世界一の実りをもった渋谷レコ村の姿は過去の風景だ。

そこにいたから判るが所謂"渋谷系"というのはハイプだった。
けれど、HMV(繰り返すけど、いまのSEGAの位置)からディスク・ユニオン、シスコへと連なるエリアには磁場のようなモノがあって、そこから生まれる価値観というのはあった。
それが他所の地域からどう見えたのかは知らない。なぜなら、俺はそこにはいなかったから。


コメントを投稿