with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第82話《今日はいったい何があるの?》

2023年03月11日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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元気になった彼女とのダイニングでの朝食。

ここまでの旅のことや日本でのお仕事のことなど、色々興味深いお話を聞かせて頂きました。

「日本に戻ったら会おうね

嬉しい約束もして、二人とも今日の予定があるのでここでお別れすることにしました。


「今朝、一つ大きな難関が私にはあるんです

今日のフライトは午後。チェックアウトの後はホテルにスーツケースを預けて、出発までの時間を過ごす予定。

難関はホテルのこの急こう配の階段 

「どうやってスーツケースを下ろそう…」

「出来るかなあ

不安なまま部屋に戻って帰国の準備。

そして荷物を詰めたスーツケースを持って廊下へ出ます。


「手荷物を一旦廊下に置かせてもらおう。」

「最初にスーツケースだけ下ろしたらいいよね

「でもその前に・・・」

冷蔵庫のビールが残ってしまったので、まだアムステルダムに滞在する彼女に渡すことにしました。

お部屋を訪ねて最後のご挨拶。

すると彼女がスーツケースのことを心配して、部屋から出て来てくださったんです。

「スーツケースを下ろすのを手伝いましょ

「救世主だー

心の中で叫んじゃいました


階段でそんな会話をしていると、それを聞きつけたホテルのスタッフの方も来てくれて、手伝ってくれました。

スタッフと言ってもファミリー経営のホテル。みなさんご家族なんです。

「本当に皆さんに感謝です

「オランダで生きてく為には階段に強くならなきゃ

チェックアウトが終わったら本当に彼女ともお別れ。

「この先の旅の続きも気を付けてね」

全く計画のないまま一旦ホテルを出ることにしました。

「午前中にまだ訪ねていない美術館にでも行ってみようかなあ」


いつものトラムが走る通りに出ると、たくさんの警察官か交通整理をしています。

「まただ~

初日もたくさんの警察官でしたよね。帰る日も警察官が道路に出て交通整理。

「こんどは何よ~

それにあんなに行き来してたトラムの姿が全く見えません。

「トラムはどうして走ってないの



不安になって、交差点を右に曲がってすぐの所にある、空港行きバスの停留所に行ってみます。

「少し待ってみよう。」

空港行きバスも全く来る気配がない。

それどころか他のバスだって来る気配がないですよ。

暫くすると、2人の女性がバス停に来ました。

「バスに乗るのかな

でもバス停に貼られた紙を見て帰ってしまいました。

停留所に張り紙がしてあることにそのとき初めて気がつく私。

「もちろん読めない


「これはひょっとして…ヤバい

 空港行きバスでの移動は諦める必要があるのかも。

「どうしよう

「そうだ ホテルに戻って相談してみよう

「良かった 日本人が経営のホテルで。」

アムステルダムの滞在をこのホテルに決めたことは本当に正解。

リサさんとの出会いやモナちゃんとの出会い 

もちろん立地も居心地もスタッフさんの優しさも。

そしてこういう困った時に頼れるって本当に心強いです


ホテルに戻ってスタッフに外の状況をお話します。 すぐにパソコンで検索。

オランダって自分で調べるというのが当たり前なんですって

日本のように事前の連絡はないとのこと。

「自己責任の国」ってことなんでしょうねえ。

「分かりましたよ

「今日は『ジロデイタリア』のスタートの日

 

 

 

 

続く

 



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