宝蔵橋から現在の大栗川を400メートルほど下ったところに、以前からなんとなく気になっていた場所がある。
ここだ。
写真1
周りを急な崖に囲まれた低い土地。現在は畑になっているが、以前は田圃で、夏になると蛙の鳴き声がうるさいほどだったのを覚えている。崖の上は住宅地になっている。中央付近の崖の上から撮った写真も載せておこう。
写真2
現在の大栗川が中央奥から右手前に流れている。中央左よりに見えるのは東寺方小学校だ。
1947年の航空写真を見て驚いた。どうやらここは大栗川が蛇行して流れていた場所らしい。
その年にはこの部分の大栗川は整備が終わっていて、現在とほとんど同じ流れなっていた。しかし航空写真には蛇行する流れの跡が明瞭に写し込まれている。
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水色の線が整備前に大栗川が流れていた場所。黄色い丸の下にある台座がカメラの位置で、赤の扇型がカメラ向きを表している。
中央付近で大栗川に架かる橋が東寺方橋。小さな橋だが、1947年には既に同じ場所にあったらしい。
整備以前の大栗川は東寺方小学校を過ぎたあたりから大きく右岸側に蛇行して、山すそに沿って反時計回りに流れていたようだ。
そう考えて写真2を見ると、中央の屋根がオレンジ色の住宅とそれに続く宅地がいかにも川の流れのようにうねっている。
写真1で奥に見えている崖の下を歩いてみた。
写真3
崖の下部はコンクリートで補強され、崖下は細長い公園になっている。東寺方橋緑地という。
写真4
東寺方橋緑地は続いている。柵の外の整地されたところあたりを昔の大栗川が流れていたと推定したが、どうだろう。
一部で土が黒ずんでいるのは地下の浅いところに水脈がある証拠かもしれない。ちなみに、ここしばらく雨は降っていない。
写真5
東寺方橋緑地はまだ続く。このあたりは「雨水」と書かれたマンホールがいくつかあるので、今でもこの緑地の下を水が流れている可能性が高い。写真の右手は崖で、左手は住宅地になっている。昔の大栗川はこの住宅地のあたりを流れていたのではないか。住宅地は盛り土がなされたのか、緑地の地面よりも1メートルぐらい高くなっている。
写真6
東寺方橋緑地の出口が見えてきた。少し広くなっていて、公園らしい遊具もある。その先は大栗川沿いの道路に出る。
写真7
東寺方橋緑地の川下側の出口を大栗川の対岸から撮った。やはり暗渠(あんきょ)の出口があり、多くはないが水が流れている。昔の大栗川の場所を暗渠として使っているのだろう。
もう1枚、ちょっと面白い写真が撮れたので載せておく。
写真8
現在の大栗川と東寺方小学校の間で撮った写真だ。オレンジ色の屋根の住宅のあたりを昔の大栗川が流れていたはず。そのあたりにかけて、道路が急に低くなっているのがわかる。
今日はここまで。
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