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東京のスキマ

日常の生活で、ふっと感じる悦楽

新宿 空中回廊

2007-09-21 23:34:34 | ビジュアルブックマーク
高島屋と紀伊国屋書店とを結ぶ空中の通路。
6階の高さがあるから、JR新宿駅が一望できる。
紀伊国屋には小劇場があり、観劇の後この通路を通って高島屋に抜ける。
ほどよく灯りが落とされた空中回廊は、芝居の世界から現実へもどるための大切な通路。世の中、いいものに触れて心を動かされても、すぐ別の要因で台無しにされることは多い。観劇を台無しにされないためにもここは丁寧にゆっくり歩く。

晴海で弾丸

2007-09-18 22:50:55 | Fun to Drive
虹橋と豊洲に挟まれた「晴海大橋」。
ゆるいRを含むアップダウンしながらの全長は580m。水面まで一番高いところで24mと結構な高低差がある。通行のキレもいいので、普通で走っていても気持ちのよい橋。
ここを小排気量のHONDAで駆け抜ける。
アップではレッドゾーンまで回転を引っ張りながらいっきに加速して、
ダウンではトップで全開、人はバイクと一体となって橙色の空気をきり裂く弾丸になる。
(H3)

西新宿・美しい国へ

2007-09-15 21:57:38 | ビジュアルブックマーク
例えば・・・Aがだめになったとき、かわりにBやCが出てきて、そのやりとりを見ていてふっと不安になる、単純にこれだったらAの方が、まだよかったんじゃないかってーそんなことを考えていると、目の前の西新宿は、みるみるうちに美しい色彩の雲に包まれていく。

「美しい国へ・・」今となっては遺言になり牽引力を失うのか。こうなって始めて「美しい国へ・・・」の意味が一人ひとりにつきつけられる思いがする。
やがて、赤坂御所の闇がせり上がるように雲が堕ちると、摩天楼に灯がともる。
(T10)

新宿の目

2007-09-12 00:55:52 | ゲニウス・ロキ
ブログは思わぬ感覚の連鎖のようなことが生じることがある。
Kさんの記事の中で、幼少の頃に親しんだという恐竜?の遊戯物との再会のくだりを拝見した。連鎖するように自分の中で閃いたのが、この「新宿の目」だ。
60年代末からここで新宿の地下街の往来を、まさに睨み続けているのだ。
当時この目を怖がった子供は多かった。自分もかたくなに視線を合わせるのを避けていたし、目以外の部分も地中に埋まっていると級友と話題になったことも・・・久々に眼光の前で甦る記憶。なぜかこれが自分の記憶である実感が乏しい、ひょっとすると、この目の記憶かも・・・

目じりに涙のような造形があったのに新たに気が付く・・・
この目は涙をためている。意外だった・・・

台風一過の六本木

2007-09-09 10:30:37 | ビジュアルブックマーク
台風などが接近すると、なぜか気分が高揚することがある。自分だけの不謹慎な悪癖かと思いきや、低気圧に感応して身体を活性化させ、天災に備える潜在的な生理現象だそうだ。
台風時に公共の交通機関などで明らかに過剰な処置を感じることもあるが、実はこうした個々の生理現象からくる過敏さの累積なのかもしれない。

台風一過の夕暮れ・・・安堵とともにかすかに寂然の思いにかられるのも不思議。

晴海 静かな海

2007-09-06 21:23:31 | ビジュアルブックマーク
銀座周辺で徹夜明け。
夜明けまで数時間というときに、2つの選択がある。
1つは築地市場の場外の大衆食堂へ駆け込む。
エネルギッシュな市場の人に挟まれながら迎える朝。
雰囲気に推され、朝からカツカレーとかを食べてしまう。
もう1つの選択は、珈琲を調達して、晴海旅客ターミナルでただ佇む。
夜明けの晴海は、まさに東京の静かな海。
この静寂感は、夜を徹して働いた仲間と静かに過ごすにはとてもいい。
ここでは、なぜかあまり喋らず皆無口になり、ぼーと虹橋を眺めて珈琲を飲みながら夜明けを迎える。

六本木ミッドタウンで視た女性

2007-09-02 23:06:57 | ビジュアルブックマーク
展覧会場に美しいたたずまいの女性スタッフ。
俯瞰から、しばらく何気なくみていた。
彼女は、周り人がいないとぱっと華やかな存在感があり、客が近くに居ると一歩下がる、絶妙に自らの存在感をハンドリングしているようにみえる。ある程度の接客の訓練を受けていても、彼女自身にセンスがないとここまでスムーズにはできないだろう。

交代時間で持ち場を離れるとき、振り返りながら、やや冷ややかな視線で目が合う。彼女は視られていたこと、無断で写真に撮られていたこともずっと気が付いたのだ。それでも撮られているときに牽制するわけでなく、持ち場を離れるときに一瞥で軽い抗議ーそのスタイルもまたスマートで美しい。

赤坂 白と青 

2007-08-30 23:44:09 | ビジュアルブックマーク
東京都内の超高層ビルの多くは排他的で、人に威圧感を与えるものが多いような気がする。
赤坂のプルデンシャルタワーは、なぜかそうした与圧を感じない稀なビルかもしれない。
青空と白い壁面との強烈なコントラストは単純がゆえに美しい。
晴れた日に空へ伸びるその凛としたたたずまいは排他ではなく、むしろ希望のようなものを感じさせたりする。
信州で遠景の日本アルプスの青空と頂きに残る雪との美しいコントラストに見入るときに、おなじような感覚に捉われた。どこも似ていないのに・・・

原宿に降る七色の雨

2007-08-27 22:40:19 | ビジュアルブックマーク
バイクでツーリングをしていると、たまたま天候と一緒に移動することがある。前後の暗い雲に挟まれながら晴れ間と一緒に何時間も走ったり、入道雲に追いかけられたりすることもあった。
ちょっと足の早い雨雲に逃れようと飛ばしていると、ついに追いつかれそうになる。そんな天気雨で、雨は虹色になって降り注ぐそうだ。これは、友人の体験談で、自分としては残念ながら虹色の雨に遭遇したことはない。

写真は原宿のLVの店頭。表参道に独特の品があるのは、程よい暗さがあるからに違いない、まさにLVはその特性をうまくつかんでこんな美しい虹の雨を降らしている。

丸の内 ノアの方舟

2007-08-23 00:52:47 | ビジュアルブックマーク
東京フォーラムは、外観の造形が美しいばかりか、なかなか居心地のよい場所でもある。内観は吹き抜けが気持ちよいし、外は植栽のバランスがいいのか、清清しい木漏れ日が降る。立地的に銀座・有楽町の雑踏の進行を身を呈してくいとめているようで頼もしい。

ちょっと離れてみる東京フォーラムは、空中に浮いている大きな舟を思わせる。
東京が仮に水没するようなことがあると、現代版のノアの方舟のごとく何か重要な役割でも担いそうでもある。夕暮れの薄いオレンジの光の中で、フォーラムと舟のイメージを重ねていると、晴海からのゆるい風に、東京の海の香りをほんのり感じた。

表参道 回廊

2007-08-19 12:17:43 | ビジュアルブックマーク
表参道ヒルズは、意外にコンパクトという印象を持つが、回廊で周りながら6階層がつながっている構造だから距離にすると7,800メートルとかなりの長さ。海外の美術館によくある構造だ。これが無ければただの6階だてのビルになってしまう。
最初にエスカレーターで最上階に上がり下っていくのが正しい歩き方かも。ゆるやかな下りは歩きやすいし、右側に店、左側にはこれから見る店が遠目に視れて、これほど快適で楽しいウインドウショッピングはないかも。

このゆるやかな下りの回廊の唯一の弱点があるとすると、人の歩き方を綺麗に見せない点、どこか足の動きが不自然になってしまう。
ここを女性がヒールでも美しく歩いていたら、それこそホンモノのセレブかも。

青山 エンジン暴走

2007-08-16 23:54:01 | ビジュアルブックマーク
ヒートアイランドによる蓄熱で,街は体温をはるかに超えた気温。おそらく地表付近は60度近くなっているはずだ。西日をバックの青山通り、暑さでデジカメの映像エンジンが暴走したのか、ピントはおろか、色温度も無視、自動露出、ブレ防止も機能させずに画をとりこんでしまった。
こうしてみると、激しい暑さで街が溶けはじめているようでそれらしいかも。

暑さで機械たちが妙に人間味を帯びてくる。熱で暴走するデジカメもさることながら、バイクの空冷エンジンがへばり、古いタイヤは焼けてグリップが復活する様が体感できる。 駅の自動改札の故障も目立つ。銀座ではタクシーが悲鳴を上げるように白い蒸気を吹いていた。
臨界点で稼働する機械は、なぜか人に近ずいたようで興味深い。

六本木 軌道エレベーター

2007-08-13 01:29:29 | ビジュアルブックマーク
六本木の高層ビルの裏側の壁面に張り付いた2基のレールをエレベータが昇っていく。ビルの中から窓越しに外を観れるものはあっても、エレベータの箱自体が外に張り付いているのは珍しい。

結構なスピードで上昇するエレベータを何気に見上げていたら、アーサCクラークのSFの中で描かれていた軌道エレベータを思い出した。70年代のそのSFには、彼が科学者であることもあり、軌道エレベータの仕組みが巧妙に解説してあった。子供心にそのスケールの大きさに気分が高揚した記憶がある。
アーサCクラークの作品の中での事象がいくつも実現するのを視ていると、この壮大なエレベーターも何時の日が実現する日がくるかもしれない。

丸の内 シェルター

2007-08-09 03:20:50 | 東京の椅子
再開発途上の丸の内は、地上は四方八方のコンクリートからの灼熱地獄、継ぎ足しで延ばされた地下廊は空調が効かない。移動経路や時間を考慮しないととんでもないことになる。こういう臨界点を超えた異常な状況に対して、逃げ込むような場所はシェルターという言い方がはまる。

丸の内近辺で、最も快適なシェルターは、この新丸ビルのこの一角だ。
熱線化した強力な陽は、緑色のガラスに和らげられ、天井からは冷風が吹きそそぐ、窓の外は東京駅の再開発が一望。まさに厚いガラスと協力な空調に守られたシェルターのような場所。ここで人は居心地のよい椅子に包まれ眠る。
緑色にかすみのかかったような景観をみながら、ここで和んでいると、まるで籠の中にでもいるようで、ここを一歩でては生活できないようなひ弱な気分になってしまう。まさに東京の夏は烏龍都市化している。

有楽町 新幹線、東京駅にむけて減速中

2007-08-04 22:37:43 | ビジュアルブックマーク
東海道新幹線が東京駅に近づく。
新橋、有楽町を過ぎる辺りから早々と下車の準備を始める人がいるが、実は窓景はここからがいいのだ。
のぞみは終点に向けて減速を始め、ゆっくりと有楽町のビルの谷間へすべり込む。ビルの間から夜の銀座や丸の内が流れていく様子が見え、東京にもどってきたのを強く実感する。日帰りでも、随分長い間東京を離れていたような気分になるのはなぜだろう。単調な揺れとノイズの車内からホームの雑踏に降りる、というより放り出されるとしばらく違和感が消えない。

この一連の流れが、東海道新幹線で東京へもどるリズムのようなもので、昔も今もなぜか変わらない。