東京発・・無知 2011-11-26 11:22:14 | 東京のスキマ 新幹線のヘッドに張られた「がんばろう東北」 私はこの類のメッセージに強い違和感をもつ。 がんばって、がんばって、もうどうにもがんばれない臨界点にいる人に、さらに、がんばれと!? これは言葉のムチだ。被災地の方はアスリートではない。 伝えたいキモチはわかったとしても、これは実際にぎりぎりまでがんばったことなどないヒトの思考だ。 ゆっくり平穏に・・・ご自愛くださいーとだけ伝えたい。 こいつは、毎日被災地を何往復もしているのに、何もわかっていない・・・ 今日も東京と被災地を200kmで無知が往く。
サイン 羽田 2011-11-10 19:01:49 | 東京のスキマ 顧客からの与件は果てしなく重い・・・その重さを頭で感じならが、飛行樹は羽田へ・・・ ふっと窓の外をみると、雨に濡れた翼に⇒が強く方向を示しているのが目に飛び込んできた。 いけいけ・・口に出してつぶやく・・・ 私は大きな決断をするときは、必ずある種のサイン、兆候があると考えている。 くだらない人は、サインを見逃して機会を失う。 サインを見逃さずに好転したことも、逆で暗転したこともある。 このブルーモーメントの一瞬に羽田で視た矢印で私は方向性を決めた。 (矢印だから前へ進むーというわけではない、この辺りは感覚的なことなので伝えにくい。) この決断の結果がわかるのは、まだ先だが、まず間違えなく私の判断は正しい。 いきなりの低気圧でちょっとキモチが高揚しながら実感した。
江戸への隙間 永田町 2009-11-13 09:31:40 | 東京のスキマ 江戸城外郭門の1つ赤坂御門。寛永13年(1636) 明治の地下鉄工事で発掘されたままで、大部分はまだ地中に埋まっているとのこと。忘れ去れたようなところにひっそりと鎮座している。 ところどころにごらんのような隙間がみてとれる。ここ数年、何気なく定点観測している私としては、ちょっとその隙間が広がったような気もしているが・・・定かではない。 拳をすべり込ませて中にできたわずかな空間を探れば、何か江戸時代の痕跡がでてきやしないかー洒落っ気質の江戸人であれば、建造中にお役人の目を盗んで何かを石垣の奥に隠すぐらいのことはしたのではー そんなたわいもないことを想像しながら、割れ目の奥を見ていると午後に時間はあっという間に過ぎていく。
大人のシェルター 永田町 2009-10-20 08:19:08 | 東京のスキマ 国会図書館。 比較的コンパクトのように見えるが3600万点の図書が地下8層に収蔵されている。仮に核攻撃を受けても人はともかく収蔵物は無事かも。 利用条件は厳しいが、館内は空調もいきとどきR18で静か、ソファーやベンチも多くすこぶる快適。 ここはとても静かに物事を考えることができる都会としては稀な場所。俗世間から離れて、考えて調べてーを繰りかえせる理想的なシェルターともいえる。
浜松町 ピンク 2009-09-10 20:33:33 | 東京のスキマ いつもの通勤路に気になるクルマがある。たとえば国道沿いのスタバの前にとまっている綺麗な色のイタリアの小型車。 ほぼ同じ時間にコーヒーを買うためか、何度も同じクルマをみる。そして、先日まったく異なる場所、ヒルズに入っていくところをぼーと目撃したりする。 ただそれだけのことななのだけどれ、私の日常はこうした、どうでもいいことの積み重ねだ。 この船は浜松町の金杉橋の下にいつも停泊している。 綺麗なピンク色はこうした業務船には珍しい色かも。なんともなくいつも通ると、橋の上から安否?を確認したりしている。 先日神田川で航行中のこの船を見かけた。西日を受けて狭い運河をゆっくりと進む姿は、思わず見入ってしまうほど綺麗だった。
夏の残り 六本木 2009-08-29 21:14:44 | 東京のスキマ 六本木の美術館を出たトンネルの壁画。これはいわゆるストリートアートの類ではなく、公式に場を提供されたて描かれたもの。その実力は特筆するようなものはないが、鋭い日差しの中で思わぬおオーラを放っていた。 今年の夏はしのぎやすかったけれど、ここにきて夏の名残りは、東京各地のスキマで暴力的な光を放っている。
ふっと見上げるとトミー 新宿 2009-08-23 11:34:45 | 東京のスキマ トミーリージョーンズの「逃亡者」はよかった。主演のHフォードをくうばかりの名演技だったと思う。私はこの演技にしびれ、他作品を観てみたけれどどうにも役に恵まれていない感がある。ハーバードを出ているに下積みが長かった人で、強面の中に独特の哀愁を感じる。 見上げるとトミー。 この芸人まがいのCMは嫌いだが、このポートレートはとてもいい。
ブルーモーメント 立川 2009-08-15 10:24:31 | 東京のスキマ 日野の知人宅にお邪魔して、その帰路、黄昏時の多摩川は美しいブルーモーメントに包まれていた。お盆中ということもあって、橋の上には自分のバイク一台だけ、アクセルを全開すると、点在するオレンジの街灯が滑走中の飛行機のようーそしてそのまま加速すると景観がグニャっと曲がるーような感覚に。
螺旋 青山 2009-06-18 11:11:32 | 東京のスキマ 東京の螺旋階段なら私に聴いてください!っていえるほど螺旋階段が気になる人である。その源流は、やはりヒッチコックの映画だろうかー 螺旋階段の中央に身をのりだすように見下ろすと、吸い込まれるように続くスキマの世界に思わず見入ってしまう。 古いビルの方がシズルが、こうした90年代建築でも硬質感がともなって不思議な空間であることは変わりはない。ちょっと紙でもまるめて落としてみたい衝動にかられるが落ちはしない、なぜらならこれは下から見上げている視点なので。
数読 六本木 2009-05-22 09:28:02 | 東京のスキマ 世界終末時計、人類が滅亡までの時間を示す時計。1947年にUS科学誌の表紙になった。その進退は人類の直面している危機レベルで科学者たちによって決められるとのこと。希望的な観測で遅らせることはできても、自然に刻一刻と進んでしまうあたりが恐ろしいところだ。 六本木のビルの壁面に大きな数字が点滅を繰り返している。数読でも解くにようにしばらくみていてもそのアルゴリズムが理解できずちょっと混乱する。解読を諦めて数字の流れを、ただ無心で追っていると妙に落ち着いてくるから不思議だ。 世の中全てが規則性があるわけではない、それをもっとも規則性を疑わない数字で表現するところが粋なのかー その偶発的な数字の繰り返しの前を何人もの人が無作為に歩んでいく・・・人生はゲームだという人がいるが、決して数読ではない。
春日 上空 2008-08-12 00:09:30 | 東京のスキマ 「ちょっと昇ってみませんか?」 そう誘われた先は、文京区の役所の25Fにある展望室。 青山から浅草までひろがる眺望が夕陽に包まれて美しい。 こうした展望は、地上高があればよいというのものではない。あまりに高すぎると、なぜか都市景観に生気のようなものが感じられない。 そして、常に高過ぎる場所から見下ろすという視点に発見は少ない。
背をむける人 渋谷 2008-03-09 23:59:47 | 東京のスキマ 徹夜明けの日差しが眩しい・・・その眩しさの中に飛び出して体も気分も浄化されるような気になりながら渋谷駅に向かう。 喫煙コーナーにたむろする人の陰に違和感。 七色に輝くガラスに遮蔽されて、光に背を向ける人、なぜか・・・気の毒。
夢の島 対面格差 2007-10-15 23:55:12 | 東京のスキマ 夢の島公園でバーベキュー:BBQを楽しんでいる人の前を、夢の島マリーナーからのボートが続々と出航していく。 そのボート族からBBQを楽しみにきた人へ向けられた見下すような一瞥が、一部の人を卑屈にしてしまう。 見下し、反応しての卑屈、その様は、いやなものを見てしまった感がある。 双方の心理の是非を説いても意味がない、そうした心情に整理の付かぬ人も多い。 ボートにもBBQにも用のない自分は、この先のドーム状の植物園をめざす。むせくりかえるような南国特有の花の香りに包まれると、少し霞んだ心が浄化されて救われるような気持ちになった。
鈴虫 《場所は秘す》 2007-10-06 22:59:31 | 東京のスキマ ビルの谷間の緑化地帯で鈴虫の音色を聴く。 今の日本で野生の鈴虫の音色を聴けるのは稀なことのようだ。跳力が弱く外敵や環境変化から逃れることができないためだ。それでも愛好家によって野生種の数少ない生息地が発見されると、その場所は乱獲を懸念して秘される。 この緑化地帯の鈴虫は、飼われていたものが放されたものに違いない。独立した場所だけに外敵も少なくここ数年ひそかに生息をしているようだ。 都会のスキマを棲みかとする鈴虫はけなげで、その音色は澄んでいて美しい。 桃山時代から鈴虫を飼って音色を楽しむという習慣があったらしいが、確かにこの音色に浸ると、日本人の心の源泉に触れるようで心地よい。