若生りえ Jazz Songs & Diary

ジャズ歌手の若生りえがジャズスタンダードソングの歌詞やエピソードについて語る。
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「SUNFLWER ~LOSS OF LOVE~」映画「ひまわり」のテーマ 1

2009年01月21日 | 私の好きな曲 ~ジャズ訳詞一覧~
SUNFLOWER ~ひまわり~
【LOSS OF LOVE】

作詞/ ボブ・メリル Bob Merrill
作曲/ ヘンリー・マンシーニ Henry Mancini

《この映画のメッセージと音楽》

映画「ひまわり」といえば、一面のひまわり畑、
そして悲しく切ないヘンリー・マンシーニのメロディーが
思い出されます。

映画のストーリを読んでいただければ、
ただのメロドラマでないことがよく分かります。

反戦への強いメッセージがこめられているんですね

戦争映画というと、だいたいは敵軍がどうしたとか、
何々人はこんなことをしてわれわれを攻めてきた、的な
話になってしまいますが、この映画が徹底したことは、
「すべて戦争が悪いのだ」というところに
絞ったことではないでしょうか?

戦争という何の良いこともないことへのメッセージを、
戦争によって人生をかえられてしまった2人を描くことで、
伝えたかったのではないかと思います。

以前お話にも出させていただきましたが、
『White Christmas』『You’d be so nice to come home to』
など、第2次世界大戦というのは、特にジャズを
やっていると、皮肉にも音楽とも本当に深く
関わっていたのだと思うことがあります。

ところで、この映画のタイトルにもなっている「ひまわり」。

この花の印象って、大地に根をしっかりと張り、
太陽に向かって大輪の花を咲かせる、
明るく強いイメージですよね?

かつて極寒の雪の中、戦争で倒れていった兵士たちが
倒れていった雪原は、彼女が目にしたときは、皮肉にも
一面のひまわり畑に姿を変えていました・・・。


この映画での「ひまわり」とは、女性を表しています。

そして、「太陽」は男性。


本当にこの「ひまわり」は切ないです。

それを踏まえたうえでボブ・メリルの詞を味わうと、
なるほど・・・、そういうことだったのか・・・。
と、胸が苦しくなります

ヘンリー・マンシーニの娘、モニカ・マンシーニも
歌っています。好き嫌いが分かれるかもしれないけど。

ちなみに、いくつかの資料で、作詞がロバート・メリル
と書いてありましたが、こちらは、同じアメリカ人でも、
オペラ歌手で、全くの別人です

この歌詞を書いたボブ・メリルという人は、
作詞・作曲もする人で、ミュージカル、ブロードウェイで
大活躍しました

バーバラ・ストタイザンドが歌った「ピープル」
という曲の歌詞も書いた人です

ドラマティックなメロディーに更に色付けするのが
とても上手だったんですね。
作曲もするからなのかな・・・

そして、「Sunflower」というタイトルのほかに、
歌詞の中にも何回も出てくる一部をとって、
「Loss Of Love」というタイトルで紹介されるときもあります。
「失われた愛」か・・・。

最初のシーンでは、太陽に向かって
生き生きと咲いていたひまわりも、
ラストシーンになると
みんな下を向いてしまっているという・・・。
どこまでも切ない映画です・・・。

しかしこの曲は、ずっと、

大事に、大事に、歌い続けていこうと思います


それでは続いてpart2では『映画のあらすじ』を、

そしてその次のpart3で『英語歌詞と和訳』を、

ご紹介させていただきます


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
進言 (末摘鼻)
2013-09-05 14:48:53
バーバラ・ストタイザンド ⇒ バーバラ・ストライザンドですよね?
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