「廃プラスチック焼却」に関連する陳情や要望書を提出し、いろんな働きかけはしてきたが…。何事に関しても同じことが言えるが、こうもいったん行政がやると決めたことを覆すのが困難であると思い知れされるとは~。でも、まだまだあきらめているわけではない。
いろんな施策でその辛酸は味わっていたので、廃プラスチックの焼却が取りだたされ始めた2000年頃から、こんどこそ後追いにならないようにとアンテナは張り巡らせていたが…その時々でパブコメ提出や意見書、要望書等で精一杯できることはしてきたつもりではあるが、結果としてはなんの成果も上がっていないということか。
時系列に振り返ってみると~
●「廃プラスチックサーマルリサイクル関連経緯」(一覧表はこちらをクリック)
2000年04月:清掃事業の区移管(このときも23区で連携してさまざまな運動をしたが…これがそもそも大転換の始まりであった。)
2000年05月:「東京都産業廃棄物処理計画について」廃プラスチックの発電設備整備検討、清掃工場で木くず焼却検討を諮問(一組への現状聞き取りや区への働きかけ)
2000年10月:「東京都廃棄物処理計画改定について」廃プラサーマル等の検討諮問、「東京の廃棄物と行動計画について」廃プラスチックのサーマル検討諮問(審議会を傍聴し行政意見チェックや働きかけなど)
2001年03月:環境省「廃棄物の減量その他その適正な処理に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針(案)発表(パブコメ意見提出)
2001年05月:環境省告示第34号「廃棄物の減量その他その適正な処理に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針」産廃処理に公的関与の検討(区議会にスーパーエコタウンに関する陳情など提出)
2001年06月:「東京都廃棄物処理計画」策定に係わる都区調整会議
第1回目から廃プラスチックを埋立処分しない方策の検討を打ち出している
2001年11月:「東京都廃棄物処理計画改定について」、「東京の廃棄物と行動計画について」答申
・廃プラサーマル等の調査
・検討推進
2002年01月:東京都廃棄物処理計画(2001-2005)策定
・廃プラサーマル等の促進
・清掃工場で産廃木くずの焼却
・首都圏スーパーエコタウン構想
2003年06月:東京都「廃プラの発生抑制・リサイクルの促進」廃棄物審議会へ諮問
2003年11月:区長会、清掃事業に関する課題(23課題)を助役会に検討下命
2003年12月:下命事項の検討組織として助役会清掃事業検討部会設置「最終処分場の延命及び確保」について清掃担当部長会及び清掃担当課長会に検討下命
2004年05月:東京都廃棄物審議会「廃プラの発生抑制・リサイクルの促進」答申
・廃プラサーマルリサイクルの徹底
・廃プラは貴重な資源であり埋立不適物
2004年08月:助役会清掃事業検討部会清掃担当部長会及び清掃担当課長会からの最終報告を了承(廃プラスチックのサーマルリサイクルの検討)
2004年09月:助役会総会清掃担当部長会及び清掃担当課長会からの最終報告を了承特別区長会自治研究会第2分科会:助役会から報告
2004年10月:特別区長会自治研究会第2分科会の報告を区長会了承助役会、区長会より下命のあった、「廃プラスチックサーマルリサイクル実施の検討」を清掃主幹部長会に下命;(江東区に「廃プラスチックのサーマルリサイクル」実施に関する意見及び要望提出2005/5)
2005年10月:助役会、本格実施を平成21年度とした「廃プラスチックのサーマルリサイクル実施の検討結果」を報告 同日付で、区長会は平成20年度を本格実施の時期とした。
2006年01月:東京二十三区清掃一部事務組合が平成20年からの廃プラ焼却を盛り込んだ「一般廃棄物処理基本計画」の策定(パブコメ意見提出)
2006年02月:「東京都廃棄物処理計画の改定」中間のまとめ発表 ・依然として、産廃・一廃ともに廃プラが埋立処分されている。今後5年間のうちに埋立処分量ゼロを目指す。
2006年02月:江東区、区議会に「その他プラスチック容器包装の分別収集の実施に関する陳情」提出
2006年05月:江東区環境審議会「廃プラスチックの処理のあり方について」検討(傍聴や意見提出等)
2006年08月:一組に「廃プラスチック等の混合焼却に係わる安全性の確認について」提出、訪問など
2007年01月;「江東区一般廃棄物処理基本計画(案)」への意見及び要望提出
●このように、何年も前から動きはあったのだ。だから私は、「寝耳に水」とか「区長会が突如決定」「区民の意見を抜きにして」などということは決して言えない。特に江東区に関しては、私たちの考えと相容れるものではなかったが、手順はいちおう踏んだと思う。しかし、議会の反応は「迷惑負担の公平」にばかり向いてしまい、ごみ問題の抜本的な解決を求めてはくれなかった。区民も悲しいほどにほとんど反応を示さなかった。(今思い起こせば、東京都の廃棄物審議会に「廃プラを焼却する検討」が諮問されそうという情報も、行政サイドから教えられてあわてて傍聴を始めた次第である。)
●いえるとすれば特別区長会自治研究会第2分科会たるものが全くわからない存在であった。この決定のあと、特別区長会自治研究会第2分科会や区長会の審議内容を公開するように意見書を出し申し入れをしたが、公開されることはなかった。
●それがいいとか悪いとかは別として、行政のやることは往々にして抜かりはない。審議会を経るなり、検討会を立ち上げるなり、根回しや下準備の手順はだいたい踏んでいる。(その実情は住民参画を誇れる内容とはとても思えないが…)東京都にしても、一組にしても、各区の意向をいろんなかたちで聞いた上で、様々な決まりを作っていく。ときには姑息に思えるようなアンケートの実施なども行ったりして~
●何年も前から着実に検討され、少なくとも2004年10月には「廃プラスチックサーマルリサイクル実施の検討」を正式(?)に助役会、清掃主幹部長会に下命しているのもわかっていた。それに対抗してさまざまな働きかけはしたけれど、なにひとつ実を結んでいない。素直に敗北は認める。(まだ諦めたわけではないが~)
-ただ、サーマルリサイクル実施の時期が助役会の予定時期より1年前倒しされたことは、区長会で政治的な何かがあったことは想像できる。-
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