東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

東京23区 中防灰溶融施設稼働状況(平成20年度)

2010年01月10日 20時50分29秒 | 東京23区のごみ

※グラフは東京二十三区清掃一部事務組合「清掃工場等作業年報」より作成
※ただし「調整」「故障」は大まかな案分であまり正確ではない。

■中防灰溶融施設稼働状況(平成20年度)
●「清掃工場等作業年報」の灰溶融施設稼働実績表を見ると、あまりにも「調整」「故障」が多くておおまかに日数を拾ってみた。こんなに「調整」が多いと、故障も目立たなくはなる!!

●平成20年度は定期補修工事が契約不調で補修できず「調整」としたのだろうか??

中防灰溶融施設稼働時間(平成20年度)
中防 1号炉.....3,648 時間
中防 2号炉.....2,046 時間
中防 3号炉.....4,398 時間
中防 4号炉.....2,379 時間

●稼働時間は年報に記載されているので正確な割合。




■中防灰溶融施設稼働実績表(平成20年度)赤線は停止期間


■中防灰溶融施設稼働実績表(平成19年度)赤線は停止期間


■中防灰溶融施設稼働実績表(平成18年度)赤線は停止期間


■23区「溶融処理施設一覧」
板橋(90t/日×2炉):電気式交流アーク式(H14.11竣工:住友重工)
多摩川(30t/日×1炉):燃料式表面溶融式(回転型)(H15.6竣工:IHI)
足立(65t/日×2炉):電気式プラズマ式・トーチ(H17.3竣工:荏原)
品川(90t/日×2炉):燃料式表面溶融式(固定型)(H18.3竣工:日立造船)
葛飾(55t/日×2炉):電気式プラズマ式・黒鉛電極(H18.12竣工:タクマ)
世田谷(60t/日×2炉):電気式プラズマ式・トーチ(H20.3竣工:カワサキ)
中防(100t/日×4炉):電気式プラズマ式・黒鉛電極(H18.12竣工:三菱重工)

■全量灰溶融のはずが~溶融された灰は108,067t、埋め立てた灰は197,098t


●溶融処理施設併設工場の残灰量は事業年報にも作業年報にも掲載されていないので、総残灰量の確認ができない。どのように数字をとらえていいのかよくわからないが~間違っているかもしれない。


■そして溶融スラグも大半は埋立処分場へ~


●スラグをあちこちにばらまいてほしくもないが~
結局は埋立処分場での有効(?)利用・多額のお金をかけてまた13,899tは埋立処分量を支払って~


■ほとんど止まっている中防灰溶融施設だが23区ではトップの処理量!!


●中防灰溶融施設平成19年度の灰処理量は12,512tで水熱公費は8億9200万円、処理単価もダントツ高い!133,277円/t、平成20年度の灰処理量は26,502t…さて電気代はどうなるか??  この施設はフルに稼働すると電気代は1日600万円といわれている~まともに稼働するのも恐怖の施設!!





●こんな巨大な灰溶融炉(400トン/日)施設をつくってほとんどが停止状態。稼働してほしいわけでは決してないのだが~中防灰溶融施設を建設するにあたっての環境アセスメントで、いろんな意味で反対をしたが、東京二十三区清掃一部事務組合は「主灰・飛灰の全量溶融」するために中防灰溶融施設は必要不可欠な施設として建設をした。すでにとっくに「主灰・飛灰の全量溶融」は破綻した政策といえよう!! どうしようもない問題施設はさっさと見切りをつけて閉鎖の検討をすべきだ。



詳細は
■東京二十三区清掃一部事務組合「清掃工場等作業年報(平成20年度)」
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/jigyonaiyo/sagyounenpou.html


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