※写真は映画"アイガー北壁 " オフィシャルサイトより
映画 "アイガー北壁 "
アイガー北壁 - goo 映画より
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD15816/index.html
ベルリン・オリンピック開幕直前の1936年・夏。ナチス政府は国家の優位性を世界に誇示するため、アルプスの名峰アイガー北壁のドイツ人初登頂を強く望み、成功者にはオリンピック金メダルの授与を約束していた。山岳猟兵のトニーとアンディは、難攻不落の山を次々と踏破し、優秀な登山家として知られ始めていた。2人は世間の盛り上がりに戸惑いながらも、“殺人の壁”と恐れられていたアイガー北壁への挑戦を決意する。麓には、初登頂を目指す各国からの登山家や、世紀の瞬間を見届けようという報道関係者や見物客が集まってきていた。その中にはトニーのかつての恋人で、新聞記者をしているルイーゼの姿もあった。天候を待つこと数日。ある晩、トニーとアンディは北壁への登攀(とうはん)を開始する。彼らのすぐ後をオーストリア隊が追い、4人は快調に高度を上げていくが、メンバーの負傷や急な悪天候に見舞われ、彼らは想像を絶する状況へと追い込まれていく…。
[ 2010年3月20日公開 ]
オフィシャルサイト:http://www.hokuheki.com/
映画予告編 - アイガー北壁:http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD15816/trailer.html
映画で久々に緊張してしまった。アイガー北壁登攀史上最大の悲劇と呼ばれる実話を元にした映画。すばらしい撮影技術、壁が間近でとてもリアルであった。1936年というとすでに70年以上も前になるが、戦前のあの時代の山の装備では、アイガーでなくとも過酷としかいいようがない。もちろん装備だけの問題ではないが、唸って沈み込むしかなかった。
映画 『劔岳 点の記』も映画の内容としてはいいのかもしれないが、これをみてしまうともう比較にもならない。山の厳しさを映画で再現するというのは並大抵のことではあるまいが、それでも劔岳では山の厳しさを美しくとらえすぎて不満が残った。アイガー北壁は山の脅威と壮絶な闘いを映像にしたもの~
それにしても、映画館(ヒューマントラストシネマ有楽町)はいかにも往年のクライマーとおぼしき人達でぎっしり満席となった。平日の日中、全席指定の入れ替え制で、出てくる人も待っている人も、みんなまちがいなく昔の仲間という感じ。このような映画は、山と関係ない普通の人は先ず観ないだろうな~
もう30年以上も前になるが~クリント・イーストウッドの映画「アイガー・サンクション(1975)」でも上の写真のあの場所から北壁を撮っていたので、私もあの場所に立って北壁を眺めたことがある~ そしてアイガーの岩盤をくりぬいたトンネルを通る電車に乗ったり~その旅行は、予定が大々的に変わるハプニング旅行だった。そう、成田で成田離婚とまではいかなかったが、ドタキャンで急きょ一人での旅立ちとなった新婚旅行であった。連れは一週間遅れでヨーロッパ入りしたのだが、それもまた待ち合わせの一日前に、ばったり散歩中にパリの公園で出くわすというおまけ付きで~ 奇遇というか何なのか、へんてこりんな旅行であった。いろんなことがあった~
やはりアイガーは昔も今も魔の山のイメージは変わらない。私の場合、アルプス三大北壁(アイガー・マッターホルン・グランド・ジョラス)の中でも一番あこがれたのはなぜだかグランド・ジョラスであった。そのむかしシャモニのロジェールキャンプ場をベースに、グランド・ジョラス北壁を目指したこともあったが、今思うと無謀で狂気の沙汰だったようにも思う。幸か不幸かその年は天候がひどく悪くて、本命はあきらめて、2ヶ月間も毎日毎日あちこち周辺の山々に楽しんで登った。夏のシーズンが終わる頃、キャンプ場で山の装備を売り払って、身軽になってパリに拠点を移してあちこちヨーロッパを旅した。オープンチケットを有効に使った。本当に若かったのだな~いろいろなつかしい。
映画を観て、山の仲間のこと、登攀、冬山、アルプス山行と~いろんな事を懐かしく想いだした。
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