細めケーナ、ケナーチョ

本日発送のケーナとケナーチョ。

細め、指穴小さ目でというご注文である。
Ｇ管は外径24ミリ前後、内径17ミリ前後、指穴9.5ミリ程度。
左右の薬指の位置も寄せ上げしてある。

今からケーナを始めようかと思っている女性または小学生をイメージして作ってみた。
値段も思い切って５０００円で売り出すことに。

初心者向きにピッチが高めに設定してあるので(443～444程度）
既にしっかりした強い音を出せる人には向かないかもしれない。
あくまでも入門用モデルだが、
ケーナの音程は吹き手によって大きく変わるので、
どうしても音程が低くて悩んでいる人には試してみる価値はあるかもしれない。


同時にご注文いただいた細めで指穴小さ目のＤ管ケナーチョ。
手の小さい女性向き仕様なので、薬指のポジションを大きく寄せ上げしてある。
指穴は10.5ミリ以下。
写真のＧ管と比べていただければどれだけ寄せてあるかお分かりだろう。


当工房では、どんなご要望でもとりあえずお聞きし、作ってみることをモットーにしています。
製作の結果どうしても思い通りにならないこともありますが、
それはそれで経験として蓄積し、次に生かすことが出来ます。

皆様からのご要望があればぜひお聞かせください。

昨日の来訪者

私のように長くケーナ作りをやっていると、いろんな方が訪ねて来られます。
昨日も３人のミュージシャンがお越しになりました。

二胡奏者の今井美樹さん、MAYAのギター奏者寺沢むつみさんとケーナ奏者の渡辺大輔さん。
現在このトリオで山口県内各所でライブ活動中です。
来週は関東方面でライブがあるようです。

以前からMAYAメンバーのみなさんとは親しくして頂いており、
風工房のケーナも関東方面で販売して頂いたりと、大変お世話になっています。

人と人との繋がりがあって自分の仕事が成り立っていることに感謝です。

ジュニア向けケーナ

小学３年生の女の子用に細身で指穴の小さいケーナを、
というご注文を頂きました。


写真のケーナは上が私の普段使いのケーナ、下が今回製作の細身ケーナ。

早速ストックしてある沢山のメダケの中から良さそうなものを一本選定しました。

出来上がったケーナは歌口付近の外径23.5ミリ、内径16.7ミリ程度。
メダケなので管尻に向かって少し細くなります。
管尻付近の一番細いところで21.3ミリ程度。
指穴は最大で9.9ミリ、左薬指の穴は9.0ミリに抑えてあります。
さらに穴の位置を少し左に寄せ、さらに中指との距離も寄せて、
調律もやや高めでセッティングしてあります。


今までイベントでチビッ子たちを相手に沢山のケーナ作り体験教室をやってきた経験からすると、
ケーナを吹ける年齢は小学２、３年生あたりがボーダーラインのように感じています。

そういえば、コスキン・エン・ハポンの開催される日本におけるケーナの故郷、
福島県の川俣町では小学４年生になったらケーナがもらえて学校でケーナの練習をするそうです。
そんな子供たちがコスキンのステージで演奏している姿は何だかとても感動的です。

その昔、ケーナを始めた頃買い求めたアルゼンチンのピントスというメーカーのケーナ。
今取り出してみると、改めてその細さにビックリ。
外径22ミリ、内径16ミリ、指穴9ミリだ。
今回作ったケーナと並べるとよく分かる。


吹いてみると全く音量が出ない。
さすがに今となってはこの細いアルゼンチン式に戻ろうとは思わないが・・・。