会心作ケナーチョ

ご注文に応じて作ったD管ケナーチョであるが、
久々に会心作と思えるものが出来た。


ケナーチョの場合、低音の鳴り具合がとても重要だと思っている。

最低音D音とその上のE音がしっかり鳴るかどうか。
これがケナーチョの良し悪しの判断基準となるので、
製作もこの部分に最大の神経を使って取り組んでいるのだ。

このケナーチョは吹いていて気持ちいい。
倍音を伴った低音がブイブイ鳴る感じ。

材質、太さ、肉厚、指穴の大きさ、内部形状、
すべての条件がうまく噛み合った結果だろう。
試行錯誤の末たどり着いた平面仕上げの歌口もかなり効果的。

同じものをもう1本と言われても簡単には出来そうにない。