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絶版本「家畜制度全廃論序説 ― 動物と人間は兄弟だった」 太田 龍 (著) をチェックしてみたよ☆彡

2022年01月16日 | 書籍・雑誌

前から気になっていた、1985年出版の家畜制度全廃論序説 ― 動物と人間は兄弟だった」 太田 龍 (著)

元は1800円の値段ですが。絶版につきWeb上では、6万円の値段がついています。(ボッタクリすぎだろう)

(ていうか前に見た時は、1万円くらいだったと思うのですが…。)


流石に手が出ないので。所蔵している、隣の県の図書館に借りに行こうと思いつつ。

やっぱ面倒なので、まずは地元の大きな図書館に、相互貸借をお願いしました。

借りれるかと思ったら、館内閲覧。 (´・ω・`)

遅読につき、流石に読みきれないので、パラパラと拝見。 

これを1985年に出したのか…と、いたく感銘しました。

(読んでいる手から、離したくなかったな(笑)) 

コピーは出来たので、目次だけ印刷。

Web上に目次情報も無く…。

著者も2009年に78歳で亡くなっているし、目次だけ紹介させて頂いても良いでしょうか…。

以下、一字一句そのままの、書き起こしです。


【家畜制度全廃論序説 目次】

イラスト 野性思考の記憶喪失だ ― 有川さぶ

序章 トーテミズム ― 野性の思考 

レヴィ=ストロウスとトーテミズム

自然生態系からはみ出し始めた霊長類

トーテミズムは人類の知恵の結晶

自然破壊にむかう供儀

人間と自然の分裂と対決=人類の原罪

宇宙へ広がるネットワーク=トーテミズム

「構造主義」批判 ― レヴィ=ストロウスの役割と限界

トーテミズムはどのように崩壊したか

トーテミズム復活の兆し

第1章 肉食 ― 人類の食律違反とその結末

生態学の確認する結論

人類の食律=草食でヒトと成る

石器を持った肉食動物=狩猟人

遊牧、牧畜民族の軍国主義

産業革命後の大規模産業

家畜の肉食=生態系の破壊

第2章 人類史と家畜制度の関係

古代の賢者は警告する

原罪は農耕・牧畜の出現にあり

石器・火器の出現が肉食を促進

家畜制=生命の退化

自然との共存から支配へ

第3章 家畜制度の歴史

家犬の登場

牧畜革命

騎馬民族の出現

家畜制度のイデオロギー

自然への宣言布告

第4章 西洋と東洋の家畜との関わり

牧畜と農耕

日本史の特徴

日本原住民による征服者の同化吸収

日本とヨーロッパ

欧米文明への批判と反省

教育の欧米化

日本列島での家畜の定義

ニヒリズムの病を治す道

第5章 人間の自己家畜化と人類の退廃

小原教授の学説

ローレンツとフロイト

家畜の性の支配

人類の自己家畜化の三つの段階

家畜制度とアニミズム

食べものの革命から

第6章 自由人の食律と家畜制度全廃論

新皮質脳文明=理性と霊性の不均衡

脳の発達を促した穀菜食

人類の苦悩は肉食の量に比例

家畜制度は天然自然に対する大罪

米ソ核対決の裏に大量肉食

東洋的「自由人」への脱皮を

生命エネルギーで破壊を無力化

地球破壊阻止は家畜制度の全廃で

第7章 宗教と家畜制度の関係

日本人の精神世界の特質

宗教心の正反二つの道

家畜制度を肯定する宗教

動物・植物世界への侵略戦争

悪魔とは自然征服を妨害するもの

仏教の核心はアニミズム

第8章 家畜制度と哲学、科学の関係

家畜制度と奴隷制

根底にある二元論

人類独尊の哲学と万類共尊の哲学

石器に始まる欧米式ヒューマニズム

自然の平等搾取を目指したマルクス

宇宙大生命体への道

第9章 工場的家畜制度の歴史と現状

近代的家畜育種学の確立

食用集約畜産の進展

家畜の運命をたどる人間

拘禁・薬漬けの工場制家畜

生きていない動物たち

魔女裁判に発する野生の弾圧

第10章 遺伝子工学と動物実験 ― 家畜制度の最前線

近代科学は自然の切り取り

ルネッサンスに端を発する自然破壊

遺伝子工学はダーウィンに代わるか

全生物の家畜化を目ざす生物工学

一木一草に宇宙を見る東洋動物実験は人類のエゴイズム

第11章 ヨーロッパ・エコロジー運動の現状と日本の課題

英国は12%が菜食者

「動物の権利を守る」が共通課題

世界第二の動物実験王国日本

日本の運動は「夜明け前」

東洋の叡知を

第12章 肉食の生理学と病理学

「死」を食べる肉食

人間の祖先は食虫性

肉食のきっかけは猛獣との戦い

氷河期、マンモスが絶滅した

生態系の中の未完成種=人間

宇宙秩序に則った食性を

第13章 家畜制度と地球生態系の破壊 ― 動物解放への序説

「沈黙の春」の危機

生態系の破壊は自滅への道

家畜は魚、虫、微生物へと

牧畜革命が地球破壊の発信点

地球意識への目ざめ

甦れ、トーテミズム

付章1 「動物実験」の歴史と現状

動物実験の起源

動物実験の現在

ローマ法と動物の権利

キリスト教と動物実験

人権の時代と動物の権利

自然侵略戦争の中止

付章2 国家はどのように生まれたか ― マンフォード『機械の神話』によせて

国家の発生の説明

国家=自然生態系破壊の権力

生態系破壊の目に見えない命令系統

国家意識発生の秘密

家畜制度全廃こそ、国家と階級廃絶への原点

あとがき


― 以上、転載終わり。


ちなみに本の厚みは2cm程。本のサイズ感は、四六判だと思います。全261ページ。

文字は細かすぎず、読みやすかったです。

ところどころ、有川さぶさんのイラスト(漫画)のページが差し込まれています。 

驚いたことに、あとがきによると、この本は 第1巻の予定で。

本来は 年1ペースで、全12巻を予定していたみたいです。

2巻『〇〇と家畜制度』
3巻『〇〇と家畜制度』
4巻『〇〇と家畜制度』…という風に。

よ…、読んでみたかった。(T_T ;) 

奥付に初版2000部とあったので、(二版があったのかは、存じ上げませんが)

時代の先を行き過ぎて、売れなかったのかなぁ…と、推測しますが。(´・ω・`)

(逆によく出版してもらえたねとも思いますが。ビーガン増えてますよ!再版してくれないかなぁ…、新泉社さん。)

1~13章は、「自然医学」という雑誌の1984年9月号~1985年9月号まで連載されていたものを、まとめたもので。

他は、書きおろしだったみたいです。

宗教の話も出てくるので、ちょっとスピも感じつつ。

地球の生命みな平等、家畜制度は自然に対する大罪という想いが、バシバシ!本から伝わりました。

付章1には、以下の記述があります。

「 単に、肉食は私たちの健康にわるいから、というような人間本位の理由ではなくて、動物の立場から、万類共尊の立場から、人類は肉食、家畜文明と別れねばならない時に来ています。

 積極的に、動物の権利を守るために、人間社会に働きかけねばならないと思うのです。」

…と、日本国憲法に動物の権利も、含まれねばならないと説いています。(1985年に)

 

「万類共尊・絶対平和。これが、人類共通の生き残る道です。(中略) 人間の対自然戦争を続けたままで、人間同士、人間相互の争いをやめさせようとしても、徒労におわります。人間の対自然侵略戦争の最前線は、動物に対する戦争、そしてその中でも、私たち人間もそこに属している哺乳動物のファミリーに対する戦争です。

この戦争は、

(1) 人間の役に立たない野生動物皆殺し。

(2) 人間の役に立つ動物の家畜化。

(3) 実験動物化、および遺伝子工学による人工的な種のいじくりまわし。

という、三つの面からすすめられています。

私たちは、

(1) 野生動物を守り、

(2) 家畜を解放し、

(3) 動物実験を中止する。

という三つの目標を以って、動物の権利を守る運動をすすめてゆきたいと思います。」

はい!その通りです…✨ (T_T)

本書の中で、紹介されていた本のタイトルメモ。 ....〆(・ω・。)

゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜

ちなみにあとがきで著者は、当時まだ翻訳されていない、ピーター・シンガーの本「動物の権利」に感動していました。

この「家畜制度全廃序説」は、欲しい…けれど。

内容的にはもう古い部分もあるので (動物解放への歴史的には、貴重な資料だと思いますが)、

今は、井上太一さんとかが素晴らしい本を、随時翻訳して下さっているので、
まずは積読してある本をちゃんと学んで、糧にしていきたいと思います。

ビーガンの本で、どれから読めばいいか迷う人には、ヾ(;´・ω・)ノ

ビーガンという生き方(2019)菜食への疑問に答える13章(2017) 辺りを、お勧めしておきます。

家畜制度全廃に向けて~…!!

コメント (1)
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