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吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

ミュージカルを見に行ったこと

2011年05月10日 | 地域のこと

日曜の夕方、何とか時間が取れたので出掛けてきました。

山梨憲法ミュージカル2011


市民100人で作るこのミュージカルは山梨では今回で3回目です。
初回は家内と子供達が、2回目は僕も参加しました。
前回のこと 
今回は都合がつかなくて参加出来なかったのですが、初めて客席から観ることが
出来ました。

今までは憲法9条がテーマだったのですが、9条の文字が無いところを見ると、範囲
を拡大したようですね。

9条がテーマだとどうしても話は戦争になります。そうすると、舞台は太平洋戦争にな
り、描かれるのは日本の悲劇や非道になってしまいます。
1回目はヒロシマが舞台で、2回目はフィリピンでした。
それはそれで目を向けるべき問題です。

しかし、世を覆う閉塞感、失望感に対して何とか出来ないものかと、以前ミーティング
で言ったことがあります。
未来に向けて、希望を指し示すことが出来ないだろうかと。
閉塞感やあきらめ、無気力は僕自身がずっと抱えて来た持病のようなものです。

僕だけではありません。
市民運動は大抵負けます。大国に追随するこの国の方針、巨大な組織力、金……。
繰り返す敗北、それでも諦めないで、折れそうな心を抱えつつ運動を続けているのです。
どうせダメだから、言っても無駄だし不快な要素が増えるだけだから……、と口をつぐ
むことは誰でも日常で経験していると思います。
諦めてばかりいると徐々に諦めグセがついてしまうのですよね。
そしてそれは無気力に移行します。
日本の自殺者がこの10年以上、年間3万人台にあるというのもそれとは無関係では
ないでしょう。

それで何か未来に向かって希望が持てるようなテーマが良いなあと願っていたのです。
なので今回はとても良かったと思います。参加出来なかったのが残念です。

アフガニスタンの中村医師の活動については残念ながらネット上では大した情報は得
られないようです。
これはネットの弱点です。地味なことや大衆ウケしそうにないことの情報は非常に乏し
いのです。
書籍の役割は未だに重要なのです。いずれはすべて電子化されるのでしょうけれど。

氏のようにアジアやアフリカで活躍されている日本人は結構いらっしゃるようです。
これもあまりネットには上がって来ない情報ですが。

3/11の震災、その後まだ続く原発の事故処理……。
参加者達の間でも、ミュージカルの上演が今すべきことなのかどうかの迷いがあったそ
うです。もっと他にするべきことがあるのではないかとか。
そう、一般市民とはそういうものなのです。
他人の痛みを受けて傷ついてしまったり、悩んだり迷ったりしてしまうのです。
事故の当事者や管理責任者でありながら強制されるまで謝らない、賠償もしたくない
、自分の収入は下げたくないという行動を堂々と取れる神経の連中だの、自分には
関係無い場所での出来事だと思っている連中のブレ無さに勝てるはずありませんわ。

それでもがんばった参加者、運営さんに最大の賛辞を!
非常に考えさせられることの多い作品でした。ありがとう!


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