交換日記あるいは備忘録

神のみ前に 清く 正しく 愛深く♪(未整理。。のものが ごちゃごちゃと)

ホールオペラ『TEA』

2006年09月29日 | コンサート・ライブ
作曲:タン・ドゥン
聖嚮:ハイジン・フー
蘭:ナンシー・アレン・ランディ

サントリーホール
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/sponsor/060924.html

『茶経』を題材に取った物語です。

あらすじは。。。

9世紀の日本の古寺。高聖聖嚮が 若い僧達に 昔話を始めます。

10年前 聖嚮は 日本の皇子として 中国の都長安を訪れました。その10年前の蘭(皇帝の娘)との結婚の約束 を果たすためです。 (10年前? 一体 その時 蘭はいくつだったの? という素朴な疑問。。。はさておき) 蘭も喜んでいる様なのですが 蘭の弟は 姉を慕っているので なんとなく面白くない。 そこに ペルシャの王子が現れて 弟皇子の所有する『茶経』と 馬1000頭と交換したい と申し出ます。 ところが 聖嚮は 数年前に 著者陸羽に会った体験から その書物は偽物であろう と言います。 父皇帝も どうやらそうらしい? あら がっかりだ と思うのですが 収まらないのは 弟皇子。 聖嚮との 言い争いの末 陸羽本人に話を聞いてみて 今 ここにある書物が偽物なのかどうか で 命を賭ける という約束までしてしまいます。

弟と恋人の間に入って悲しい蘭 と 旅に出る聖嚮。 道中のつれづれ 中国では 茶の葉の湯につかり 王と侍女が愛を交わす みたいな話を 問わず語りにする内 蘭 と 聖嚮 も 何故か そこで 熱烈に愛を交わす という逸話が入り

さて 陸羽の元に到着してみると 既に 陸羽は亡くなっていて 娘が書物を守っていました。 聖嚮は 空の茶碗で 茶を飲み 茶経は 悪者の手に渡してはならん と決意を決めるのですが そこで 蘭は ぢゃ わたしのおととは悪者と仰るか よよよ みたいな話になり なんとなく 内輪もめ。 で 陸羽の娘が 二人の愛の為 茶経を渡すので これを世に広める様に なんていう話をしている所に 弟皇子が現れて 何故か そこで 聖嚮と斬り合いになります。 そして 戦いを止めようと間に入った蘭は 弟の剣を受けて死に 聖嚮は そこで 出家して お坊さんになって 日本に戻ってきました。

みたいな具合です。

お茶風呂で なんで そんなに興奮しているのかと思ったら 中国では 茶は充溢、官能的な夢、葬礼を意味する と 解説に書いてありました。 そういえば 抹茶を飲んで酔う という方 いらっしゃいます。 紅茶も 飲み過ぎると 酔って いわば アルコールによる酔いと似た様な症状を起こす事があります。 その作用が 中国では 官能的な世界へと通じ 日本では いささか勘違い的な悟りの境地へと通じる のであ~る(違うかも)

劇中 聖嚮は しばしば 空の茶碗で お茶を飲む。 若い僧に「それは 空ではありませんか。」と言われると「心が感ずれば 茶は満ちる。」と答えています。

タン・ドゥンは 中国の人ですが このオペラの構想をまとめる前に来日し 栂尾の高山寺や 表千家の茶室を訪ねて回っているそうです。 なので 中国における 茶からの連想イメージと 日本の茶道からの連想イメージが 融合。。(と言いたいんだけれども よく分からない。 寓意を込めすぎて 多少 ちぐはぐに見えない事もない様な気がする。 

そのスト-リーは ともかく 舞台と音楽は 大変面白かったです。 普通の舞台の上に 「入」の字状に 板を渡し 手前の部分とあわせて いわば 三角形の辺の上を動いて 歌手は歌い踊ります。 オーケストラピットは 舞台の上にあり 指揮者の高さは 歌手の高さと 殆ど同じです。

音楽で面白かったのが パーカッションの3人の女性。登場の時(2人は 客席の中を歩いて登場する) 丸い金属に 丸い棒を沢山たてたもの それを持って バイオリンの弓?で こすると ひゅ~んひゅ~んと音がする。 そんな楽器を奏でながら登場します。  舞台の上には 中央 左右 に 水を張った大きなガラスの鉢が置いてあり 3人は そこで ウォーたーパーカッション? 状の事をするのです。 水面を叩く。。。なら まだ パーカションっぽいですが 水をすくって 持ち上げて 指の間からこぼれ落ちる水の音。 それが サントリーホールの会場に 静かに流れる。 これは 幻想的で美しい使い方でした。  聴衆にひたすら緊張を強いる様な こういう音楽 好きです。

水の次は 紙。 紙をくしゃくしゃさせたり 振り回したりして かしゃかしゃいう音を立てたり 舞台の上の大きな幟状のものを ばさばさと振ったり。 手に持った パラフィン紙? みたいな 薄い紙を振り回して 鳥が飛び立つ様な音を立てる時には オーケストラも 指揮棒にあわせて 自分の目の前の譜面を ばさっ ばさっ と めくって合奏していました。

ウォーターパーカッション ウォーターパーカッション

3人の打楽器:藤井はるか、稲野珠緒、福島優美 (写真は 開場の時に渡された解説書から)

この3人の女性のパーカッションが面白く 次は何をするのか と かたずを飲んで見守っている形になったので 字幕を見る暇が殆どありませんでした(汗) 渡された解説書で あらすじを読んでいなかったら 筋がさっぱり分からなかったかも。

この3人のパーカッションと 舞踊 なんていう舞台があったら 面白いだろうなぁ と思いました。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
茶で酔うとは、アルコールの酔い覚ましにもなりません (ドンブンブン)
2006-10-01 17:47:31
パーカッションのセッティングが大変そうですね

音を見つけて、再現性ある音のたて方を確認して
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Unknown (ようこ)
2006-10-05 10:34:28
はい。あれは 面白かったですね~。

なんでも楽器になるんだな と思いました。
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