現在、基本的にアルツハイマー病は、患者の死後に提供された神経系だけが研究可能な対象だ。
患者の脳にアミロイドβと云うたんぱく質が蓄積されること、神経細胞の中にタウと云うたんぱく質が蓄積されることなどが、患者の死後脳の研究によって分かってきた。
これでは、病気が進行した後の結果だけしか見ることができない。
iPS細胞技術を使って、患者の皮膚細胞や、血液細胞からiPS細胞を作る。 そうすればいくらでも細胞を増やせる。
そして、神経細胞に分化させる。
その神経細胞の変異過程をつぶさに研究する。 病変の決定的瞬間を捉える。
疾患細胞を使って候補薬を片っ端から試す。
そして治療薬を見つけると云うものだ。
この手法は、ALSにも有効だ。
アルツハイマー研究の過程で、アミロイドβの溜まり方が、細胞内にも溜まるタイプがある事が分かってきた。
このタイプには低濃度のDHAが有効であることが分かってきた。 高濃度だと逆効果だと云うことだ。
その他のあるゆる病気に、iPS細胞技術が有効だ。
その他の、再生医療、臓器再生等々に、iPS技術の応用の世界は、果てしなく広い。
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