トランプによって真実と虚偽の区別が消滅した。
彼にとって不都合な報道はすべてフェイクだとした。
アメリカ一国主義を主張し、自国の利益に反すると彼が判断した世界の仕組みから脱退した。
地球温暖化はフェイクだとし、パリ協定からも脱退した。
コロナを軽視した。そのためアメリカは世界最大の感染国となり、現在でも増加しつつある。 でも皮肉にもこれが排出ガスを減らし、温暖化抑止に貢献している。
国に税金を払っていない唯一の大統領だ。こんなのが大統領だと言えるか?
TPPはアメリカの利益を毀損するとし、脱退した。
北朝鮮のキム・ジョウンとの対話を誇らしげに功績に見せかけたが、単なる人気取り、スタンドプレーに終わった。 その後、核廃棄は一向に進展していないどころかかえって後退している。
アメリカを2分し対立を深刻化させた。
自分が当選した大統領選でのロシアゲートのことを棚に上げて、今回の選挙で不正が行われたと主張している。どうやら自分が行なった不正を認識していて、本気でそう思っているのかも知れない。
これらによってアメリカの尊厳は大きく棄損された。
彼の功績をあえて挙げるとすれば、こんな人間でもアメリカでは大統領になれるということを証明したことだ。
また、ツイッターで彼がフェイクだといえば、それを信ずる圧倒的な信者がアメリカに存在することを証明したことだ。
ツイッターというツールは真実と虚偽の区別の判断を誤る恐ろしい武器だということも証明した。
だが、アメリカは、過ちから復元する能力もある正常な国であることも証明された。
プライドを取り戻せる国だということが、アメリカのプライドだ。民主主義国家でなければ為し得ないことだ。
彼は、自分の過ちに気づかないまま人生を終わるのだろう。反省と内省とは無縁の人なのだろう。
だが、彼を大統領にせしめたアメリカ問題は存在する。
前回と今回の大統領選で彼の得た得票数がそれを証明する。彼に期待する人達がそれだけ多いということだ。
だが、彼はそれに対処するには相応しくなかったと言うべきだろう。彼には哲学と信念がない。
アメリカ問題は、彼によって、何も解決されていない。憎悪と対立を煽っただけである。
凋落と格差、貧困等のアメリカ問題に対処すべき大統領候補の人選を誤ったというべきだろう。
アメリカ問題は、アメリカだけの問題ではないだろう。
英国のEU離脱も根は同じなのだろう。
行き過ぎたグローバライゼイションがその根本にある。
世界が同じ問題を抱えている。
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