ホモ・エレクトス、それは、父母、そのまた父母、・・・・数万世代を遡った時代の、先祖の姿である。
当時、様々な動物たちがいた。 猿類も、原始人もその一部だった。 原始人にもいろいろな種類があった。
近い種類、遠い種類、交配を繰り返しながら、分かれて行った。
ホモ・エレクトスもそのようにして出来てきた一種であった。 それからネアンデルタール、クロマニヨンと分かれてきた。
現代人とDNAは、ほとんど同じだろう。 だから仮に現代人と交われば子が出来るだろう。
だから、現代人のDNAにネアンデルタール人のDNAが数%混ざっているのだ。
ホモ・エレクトスは、 当時の世界では、僅かな存在で、動物界の一角を占めているに過ぎなかった。
そして小さな群れを形成していた。 殆ど親族、近縁関係の者による構成だ。
群れを形成するのは、そのほうが生存上、都合がよいからである。
生存上の最大の課題は、食べることである。 山野の動物、海川の魚介類、山野の果実等の採取が、毎日の日課である。
狩りをするにも集団で、襲ったほうが有利である。 狩の獲物、また採取した食物を公平に分配することで、安定した食生活が可能となる。
それから、外敵から守るにも集団のほうが、守りやすい。
集団生活には意思の伝達が欠かせない。 それで言語が生まれた。
またルールが必要である。 それで自然と法律の様なものが出来た。 タブーもその一種である。
ボスというか、リーダーも、集団生活維持の為に必要であった。
火山とか雷、大雨、地震などの自然災害への恐れから、占い、巫女の様なものも出来た。
群れ同士の戦いは、殆どなかった。 群れは散在していたし、他の動物に比べて、僅かであったからだ。
戦いは、縄張り争いであり、それは、食糧の豊かなところ、 また山河の住みやすいところをめぐる争いである。
ホモ・エレクトスは現代人よりもずっと毛深かった。 だが寒い時、雨の時などは、洞窟などを必要とした。
簡単な道具を使い、一部の群れは、火を使い始めた。 小さな小屋も作ることも始めた。
群れには老若男女がいた。 役割も夫々にあった。 年寄りは数も少なく、知識技術の伝承に貴重な存在だった。
男女は、夫婦として一対であった。 多産であったが、死亡率は高かった。 過酷な自然環境の中で、衛生上も悪かったからである。 食糧不足による飢餓状況もあった。
とにかく毎日、生きるのに必死であった。 現代人が飽食で太りやすいのは、この頃に形成された体質だ。
男も女も思春期は早く、恋をした。 早くから子供を作り、老いていった。 平均寿命は20歳ぐらいだっただろう。
長寿者でも、40歳ぐらいだろう。 これは体格的に、一般動物の寿命と比較すると、ほぼ同じか、ちょっと良いくらいだ。
異なる群れの男女が出会い、恋に落ちることもあった。 そのようにして交配もすすんでいった。
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適者生存で、規律、能力のある群れが、有利に生存し、やがて群れも大きくなり、文化文明を発達させていった。
単なる縄張り争いも、やがて戦争という大きな酷い争いになった。
人が人を殺すようになったのもその結果である。
人類は多くなりすぎた・・・・・・・