ニシキギ & コマユミ
ニシキギ(錦木 ニシキギ科 ニシキギ属 落葉低木 雌雄同株 花期5月)
和名錦木は葉が鮮紅色に紅葉し錦のように美しいことから。
枝にコルク質の翼が発達するのが特徴。翼が発達しない品種はコマユミと呼ばれる。
若枝は緑色で葉は対生、葉身は卵形~卵状楕円形、葉先は鈍く尖り(鈍頭)、縁に微細な鋸歯。新梢の葉腋から花軸(花序柄)を長く伸長させ集散花序に花をつける。先端に花がつくと花軸はそれ以上伸長できないので、両側に分岐して伸長しその先端に花をつける(集散花序)。
花は両性花で花盤(花床)が発達している。萼4裂、淡黄緑色の花弁4が平開、子房は花盤に埋もれており、雄蕊4、雌蕊(花柱・柱頭)が花盤から突き出る。果実は蒴果で4分果からなり、内2,3個が成熟することが多い。分果が成熟すると果皮が裂開して朱色の仮種皮に包まれた種子が露出する。真っ赤な実と紅葉が美しく庭木に植栽される。
学名Euonymus alatus
属名Euonymus ギリシャ語 eu(good)+onoma(良い名・評判)
種小名alatus 翼 (枝に翼がある)
コマユミ (ニシキギの内、枝に翼が発達しない品種)
学名Euonymus alatus f. ciliatodentatus
f.=forma 品種 ciliatus+dentatus 縁毛状の+鋸歯
仮種皮(種衣):子房の中の胚珠が受精すると種子になる。胚珠は珠心、珠皮、珠柄等から構成される。珠皮は種子を覆う種皮になる。
珠皮以外に珠柄(or胎座)が肥厚して種子全体を覆う場合がありこれを仮種皮(種衣)という。
仮種皮の例:アケビのゼリー状の果肉、ニシキギ属の紅赤色の仮種皮、モクレン属の赤紅色の仮種皮、ナンキンハゼの白い蝋質の仮種皮、イチイの赤い肉質の仮種皮(種衣)、カヤの褐色の仮種皮等。





















TOP (目次) 画像・文 塩城 忠