[第82回] アイ高野さんのこと

「♪おまえのすべーてー」

ヴォーカル兼ドラマーのアイ高野さんが、スティックを観客に向けてこの部分を絶唱すると、
女性客はそのスティックで打ち抜かれたかのように黄色い声でキャ～！！と絶叫したそうです。

ご存知、アイ高野さんがザ・カーナビーツとして16歳でデビューしたときの、
記念すべきデビュー曲であり、かつ最大のヒットソングとなった「好きさ好きさ好きさ」の部分です。

時は1960年代、日本の音楽シーンはグループサウンズ、いわゆるGS全盛期にあったころ、
まさに彗星のごとく登場したアイドルのような存在だったそうです。
アイ高野さんは、本名高野元成。
ファンからは、本名から「モッチン」と呼ばれ親しまれていました。

そのアイ高野さんは、さる4月1日未明、急性心不全のため逝去しました。
ニュースでも、この訃報を大きく取り上げていたので
記憶に新しいという方もいらっしゃるかもしれません。

このたび、彼と親交の深かった根岸宏和さんが、
55歳というあまりにも若すぎる彼の急逝に哀悼の意を込めて、
生前のアイ高野さんの声をミックスさせながら根岸さんご本人もヴォーカルとして参加したという、
入魂のGSメドレーを音コレだけで独占配信することとなりました。

アイ高野さんは急に旅立ってしまいましたが、
懐かしのGSはこの平成の世に蘇ったというわけです。

GSを知っている人も、そうでない人も、
ひとつの日本の音楽史として一度は聞いてみても面白いかもしれません。


♪アイ高野＆根岸宏和『GS天国』は音コレでダウンロード

・GS天国（グループサウンズメドレー）
　《メドレー内容》
　好きさ好きさ好きさ（オリジナル : ザ・カーナビーツ）
　～ブルー・シャトウ（オリジナル : ジャッキー吉川とブルー・コメッツ）
　～ガール・フレンド（オリジナル : オックス）
　～長い髪の少女（オリジナル : ザ・ゴールデン・カップス）
　～キサナドゥーの伝説（オリジナル : ザ・ジャガーズ）
　～神様お願い！（オリジナル : ザ・テンプターズ）
　～夕陽が泣いている（オリジナル : ザ・スパイダース）
　～僕のマリー（オリジナル : ザ・タイガース）
　～好きさ好きさ好きさ（オリジナル : ザ・カーナビーツ）
・オブラディ・オブラダ
・オーケイ！
・好きさ好きさ好きさ（ダンストラック）
・GS天国（カラオケ）