高楊枝MIND

『武士は食わねど高楊枝』 そんな気概をもって生きて行きたいです。

通勤電車での出来事

2011年07月12日 18時07分04秒 | 
もう、電車通勤になって10年近くなる。

朝、いつもの電車…
いつもの車両…
いつもの立ち位地に乗車する。
すると、いつもの人たちが、いつもの立ち位地に陣取っている。

毎日の光景…


たまに、違う人たちが乗車してくると微妙に違和感が発生したりもする車内。。。



中には、挨拶する人もいるし、多少話す人も居る。

でも、名前は知らない。
あまり、知ろうとも思わない…

お互い名前を聞かないのが暗黙のルールのようにも思える…


不思議な人間関係だ…


でも、居心地も悪くはない。



事件は、起きた。
まあ、事件と言うほどのことではないが…


私は途中何度か乗り換えをするのだが、そのうちの1つに乗り換え時間が少ない駅がある。目的の電車に乗るには走らないと間に合わない。次の電車を待てば良いのだが次が来るのが遅い。だから、電車を降りると皆一斉にダッシュせざるを得ない。


早朝からのダッシュはしんどい。


階段を上って隣のホームへ下る…


クーラーも効いていないから暑い…


そんないつもの乗り換えの時、ダッシュで走っていると後ろから、


「財布落ちたよ!」との声 


『誰が落としたんだ~』と思って、財布を確認すると『ない!』

私だった…!

ヤバイ!

教えてくれたのは、いつも顔を合わせるが、話したことのない人だった。

人の流れで、逆走できない。

その人は、後を指さしていた。

人の波が一段落してみるが、どこにも財布は落ちていない…・…・…


しぶしぶ、電車に乗り込むと、別のよく見る人が財布を持ってきてくれた。
『ありがとうございます!』
相手は、ニカッと笑って、そそくさと去っていく。


なんとも言えない温かい気持ちになる。


翌朝、再びその人たちと会う。

感謝の言葉を伝える。相手は、ニコッと笑う。それ以上の会話はない。

勿論、私も名前なんかは聞かない。


また、いつもの一日が始まる…