ちと日が空いたが、前回のブログの続きでございます。
この日の午前中は、新宿住友ビル 三角広場「パテック フィリップ・ウォッチアート・グランド・エキシビション 東京2023」を観ましたのじゃ。
https://www.patek.com/ja/会社/ニュース/ウォッチアート・グランド・エキシビション/東京2023
(実演コーナーなど一部を除き写真撮影可)
お供のEは昔から、時計は手巻きが好きで、パテック・フィリップとヴァシュロン・コンスタンタンは憧れ2大ブランドだったのじゃ。
憧れだけで、実際に手にした事はないがの(涙)
本展は、2500 m²を超える広さの三角広場に、ジュネーブのサロン、パテック フィリップ・ミュージアム、市郊外の本社工房を再現。
約500点もの時計が展示され、時計師と職人による実演も見る事ができまする。
素晴らしい時計がありすぎてとても載せきれぬが、一部のルームとほんの一部の時計を観た順に載せまする。
ささ、まいるぞよ。
★【歴史的建物】
〈現行コレクション・ルーム〉
ジュネーブにあるパテック フィリップ・サロンの雰囲気を再現したお部屋。
《7042/100G-010》ゴンドーロ・ハイジュエリー
552個のダイヤモンド、78個のアコヤ真珠が付いたブレスレットじゃ。
〈ナポレオン・ルーム〉
パテック フィリップ・サロンにあるナポレオン・ルームの雰囲気を再現したお部屋。
★【ミュージアム・ルーム】
パテック フィリップ・ミュージアムと同じく、2つのセクションに分かれておりまする。
この2つの空間が一番ツボじゃった。
〈オールド・コレクション〉
パテック フィリップ社が誕生する以前の、16世紀から19世紀初頭のコレクション。
パテック フィリップのものではないが、美術品の如き時計が並んでおりまする。
《ペンダント・ウォッチ“聖ヤコブの道”》1590年頃
ジョヴァンニ・バッティスタ・マスカローネ作のムーブメント。
上に被せてあるのはガラスではなく、カットした水晶なのじゃ。
《ペンダント・ウォッチ“イルカ”》1660年頃
ジャン・ヘンリー・エステル作のムーブメント。
本物のイルカに似ても似つかぬ不気味可愛いイルカ、絵画や彫刻にもよくあるのぅ。
《ペンダント・ウォッチ“フォー・ウィンズ”》1660年頃
エスティエンヌ・エステル作のムーブメント。
緻密な細工が美しい~。
《ペンダント・ウォッチ“賢者の礼拝”》1680年頃
ジャン・ピエール・ユオー作の七宝細密画/ジョセフ・ノリス作のムーブメント。
小さな時計に七宝で緻密に描かれた絵が鮮やか綺麗。
《ペアの懐中時計“キューピッドの翼を縛るヴィナス”》1815年頃
J.A.リシニョール作とされる七宝細密画/ピゲ&メラン作のムーブメント。
2つ並んだ懐中時計の左で、右は同じ絵柄が反転して左と向かい合うようになっておりまする。
《ダブルフェース懐中時計“チャイニーズ・シアター”》1812年
緻密な細工のからくり時計も数点並んでおり、動くところを観てみたいものじゃ。
《懐中時計“モーセ”》1815年頃
デュポア&フィス作とされるムーブメント。
こちらもからくり時計で、モーセが杖をふるうと海が割れる(水に見立てたヒラヒラ?が出てくる)そうな。観てみたい~!
〈パテック フィリップ・コレクション〉1839年以降
ここからは、パテック フィリップの時計じゃよ。
《最初のパテック フィリップ腕時計》1868年
パテック フィリップ最初の腕時計が女性物だったとは、ちとビックリ。
カバーに大粒ローズカットのダイヤモンドが付いて、繊細且つゴージャス~。
《最初の永久カレンダー腕時計である紳士用腕時計》ムーブメント1898年/ケース1925年
《最初のスプリット秒針クロノグラフ腕時計である紳士用腕時計》ムーブメント1903年/ケース1923年
《パテック フィリップ初のリピーター腕時計である婦人用腕時計》1916年
《懐中時計“ウルトラ・フラット”》ムーブメント1918年/ケース1919年
たいそう好みなデザイン。
《ペンダント・ウォッチ“ダイヤモンドの雨”》1910年
アール・デコなデザインじゃ。ダイヤきらきら~。
左《ペンダント・ウォッチ“ベル”》1911年
右《ペンダント・ウォッチ“蔓草と真珠”》ムーブメント1901年/ケース1902年
★【歴史的オーナー・ルーム】
《イギリス・アイルランド女王ヴィクトリア所有とされるペンダント・ウォッチ》1850年
《法王ピウス9世の懐中時計》1866年
左《スウェーデン・ノルウェー国王オスカー2世の懐中時計》ムーブメント1883年/ケース1885年
右《デンマーク女王ルイーズ寄贈の懐中時計》1866年
《デューク・エリントンの紳士用腕時計1563モデル》ムーブメント1946年/ケース1948年
★【日本人コレクター 貸与タイムピース・ルーム】
《クロワゾネ七宝ドーム・テーブルクロック“シベリア鉄道”1639M-001モデル》2012年
ぐるぐる回って展示。七宝でシベリア鉄道や富士山や舞子さんなどが描かれておる。
★【希少なハンドクラフト・ルーム】
七宝、手彫金、木象嵌など、装飾技術の実演(写真撮影不可)と、本展の為に創作されたハンドクラフト・タイムピース。
《995/135G-001 “鷲”-懐中時計》
クロワゾネ本七宝。パイヨネ七宝。七宝細密画。
20色の釉薬が使われ、880℃の温度の炉で20回にわたり焼成しておるんじゃと。
左《7000/50G-011 “紅葉にとまる鳥”-婦人用ミニット・リピーター腕時計》
クロワゾネ本七宝。七宝細密画。17色の釉薬。800℃の温度の炉で18回焼成。
右《5538G-016 “虎”-ミニット・リピーター、トゥールビヨンを搭載したカラトラバ腕時計》
クロワゾネ本七宝。20色の釉薬。800℃の温度の炉で15回焼成。
《995/134G-001 “静岡と富士山”-懐中時計》
クロワゾネ本七宝。フランケ七宝。手彫金。
20色の釉薬、800℃の温度の炉で20回焼成。
★【マニュファクチュール・ルーム】
パテック フィリップの完全自社開発・製造によるムーブメントのコレクションの展示。
構成部品の製造工程と、研究開発分野の専用エリアもございます。
これは展示のほんの一部。
歯車だけでもかように色々ございます。歯車ちっこい~。
★【スーパーコンプリケーション・ルーム】
パテック フィリップの歴史を画するスーパーコンプリケーション(超複雑タイムピース)の展示。
《懐中時計キャリバー 89》1989
33の複雑機能。
《グランドマスター・チャイム》2014
20の複雑機能。
《懐中時計スターキャリバー》2000
21の複雑機能。
ビデオの上映もございます。
★【マスター・オブ・サウンドルーム】
チャイム・ウォッチ。ミニット・リピーターのコレクションの展示。
《7040/250G-001》
クラシックな2ゴング・ミニット・リピーター。
手仕上げギヨシェ装飾とフランケ七宝の文字盤。合計194個のダイヤモンド。
《6300/403G-001》
ダブルフェースのリバーシブル腕時計。クラシックな3ゴング・ミニット・リピーター。
118個のエメラルドと291個のダイヤモンドが。
付属のカフリンクスにも64個のエメラルドが付いておるぞよ。
《6002R-001》
スカイムーン・トゥールビヨン。ダブルフェース腕時計。
2本の「カセドラル・ゴング」搭載のミニット・リピーター。
カフリンクス付き。
★【ウォッチメーカー・ルーム】
写真撮影不可じゃが、パテック フィリップのマスター・ウォッチメーカー達の実演が凄いのじゃった。
出口の前でひと休み。右奥ではビデオが観られまする。
★【ブックストア】
カタログやグッズの販売は、展覧会場の外じゃよ。
ミニマッピング「A.N.ド・パティックとJ.A.フィリップの出会い」も観られまする。
ほんの一部しか載せられんかったが、素晴らしい時計の数々、眼福でありました。
パテック フィリップの職人技を実際に見たり、複雑な時計の心臓部を見たりできたのも興味深かったしの。
会期は6月25日まで。入場無料。ご興味ある方はぜひ。
観終わってランチは、住友ビルの斜め向かいに聳える都庁へ。
以前も書いたが、32階の職員食堂は、一般人も利用できるんじゃよ。
今回はこちら側の窓際のお席へ。
「本日のおすすめ」と「ワンコイン」で迷うて、「おすすめ」にしたのじゃ。
この日は、豚肉のねぎ塩焼き、かぼちゃのそぼろあんかけ、根菜と豆腐の味噌汁、麦ご飯で690円。
★本の話
劉慈欣『三体』シリーズ
お友達のらしかさんがブログで紹介していて、面白そうなので読んでみたのでございます。
(らしかさんのブログはこちら↓)
https://blog.goo.ne.jp/rasika/e/30a8ba34ddced6278d08e8f37cb24ffb
中国の現代作家の小説(しかもSF)を読むのは初めてなのじゃ。
出だしが文化大革命じゃし、登場人物の漢字名が誰が誰やらわからなくなるしで挫折しそうになるも、途中から面白くなって、3巻まで5冊を一気読みしてしもうた。
『三体0』『三体X』もあるそうじゃから、読んでみねばの。