ひろひろの生活日記(LIFE Of HIROHIRO)

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0305_西の地球と神様の約束(003)裕也の冒険-阿弥陀如来の約束(03)-

2021年12月19日 11時46分18秒 | 裕也・冒険日記(自作小説)

0305_西の地球と神様の約束(003)裕也の冒険-阿弥陀如来の約束(03)-


--阿弥陀如来(あみだにょうらい)の約束(03)--

大小の様々な阿弥陀様が集まった。
金色(こんじき)に輝(かがや)いている。
そして、少女の周りを囲んだ。
裕也も囲(かこ)みに加わった。
阿弥陀様の一人が、
「それでは、題目(だいもく)を唱えましょうか?」
言うと。
申し合わせたように、
全ての阿弥陀様(あみださま)と裕也も唱え出した。
無論(むろん)、少女も。
「南無阿弥陀仏…
 なむあみだぶつ
 :
 :
 なむあみだぶつ
 :
 :」
唱題(しょうだい)が半(なか)ばにきたとき。
(何だか胸が熱い。
 不思議だ)
そのなかで一番荘厳(そうごん)な阿弥陀様が唱えるのをやめた。
そして、周りを見た。
裕也が真剣に心強く唱えている。
裕也に近づいていく。
声が大きいわけではないが、
声のエネルギーというか、
心があった。
一番荘厳な阿弥陀様は、裕也に尋ねた。
裕也は、唱えるのをやめキョトンとした顔をしている。
阿弥陀様の胸の熱(ねつ)がやんだ。
「阿弥陀様。どうかしましたか?」
裕也は、阿弥陀様に尋ねる。
「裕也。もう一度、唱えてみてくれませんか」
阿弥陀様は、裕也に尋ねてみた。
「南無阿弥陀仏。なむあみだぶつ。なむあみだぶつ」
裕也は、唱える。
胸が熱くなる。
「やっぱり。
 裕也さん。
 あなたの題目は違う。
 あなたは、何の宗教をしているのですか?」
「仏法です。
 いや、
 宗教の名前は、分かりませんが、
 南無妙法蓮華経と中央に書かれた本尊を祈っています。
 けど、その本尊には、
 阿弥陀如来さま。
 日蓮如来仏さま。
 釈迦牟尼仏さま。
 イエスさま。
 アラーさま。
 夜の神さま。
 天皆尊さま。
 その他(ほか)の菩薩さまも
 書かれています」
「私の名も載っているのですか?」
「はい」
「それでは、あなたの発心した題目はありますか?」
「はじめは、聖書を読んで、
 イエス様だけを信じていたのですが、
 今は、南無妙法蓮華経です。
 その御本尊をお受けしたチベットで
 この題目を唱え、
 宇宙の始まりを感じました。
 今でもイエス様を信じていますが」
「宇宙のはじまりですか。
 南無妙法蓮華経。
 なむみょうほうれんげきょう。
 なむみょうほうれんげきょう」
(何か懐かしい)
阿弥陀様は、3回唱えた。
(体の中心が熱い)
それれが、全ての阿弥陀様にも伝わった。
そして、女の子にも。
阿弥陀様の表情が少し優(やさ)しくなった。
そして、裕也も阿弥陀様たちもまた「なむあみだぶつ」を唱え出した。
女の子は、自身が変わったことを感じた。
阿弥陀様も自身のなかから力が湧(わ)くのを感じた。
そして唱題(しょうだい)は終わった。
「阿弥陀様。
 何か変った気がします。
 ありがとうございます。
 少しお堂でおやすみください」
少女は、何か晴れ晴れしている。
みんなは、
そろつてお堂のある古びた平屋(ひらや)に戻って来た。
中を覗(のぞ)くと、
食事がテーブルに用意されていた。
一人の女性が給仕(きゅうじ)をしていた。


つづく。 次回(西の地球と神様の約束(004)-口結び子-)

#裕也の冒険 #自作小説 #西の地球と神様の約束 #裕也 #阿弥陀如来の約束

 

 


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